ArcGIS Enterprise Builder はビルダーで過去にインストールされた基本デプロイメントをアップグレードできます。 インストールと同様の制限が適用されます。
注意:
別の方法を使用してセットアップされたデプロイメントは、ArcGIS Enterprise Builder を使用してアップグレードできません。
アップグレードのサマリー
ArcGIS Enterprise Builder を使用して基本デプロイメントをアップグレードするために実行する必要のある手順を以下にまとめます。
- 前提条件の手順を確認して完了します。
- ArcGIS Enterprise 11.4 Builder のインストール プログラムを実行して 11.4 コンポーネントをインストールします。
- 構成ウィザードまたは upgradebasedeployment コマンド ライン ユーティリティを使用して、アップグレードを実行します。
- アップグレード後の手順を完了します。
前提条件
ArcGIS Enterprise Builder を使用してアップグレードする前に、次の情報をよく確認して、必要な処理を完了させてください。
- ArcGIS Enterprise Builder のシステム要件を読み、使用しているハードウェアが現在の要件を満たしていることを確認してください。
- バージョン 10.7 または 10.7.1 から 11.4 に直接アップグレードする操作はサポートされていません。 ArcGIS Enterprise Builder を使用して ArcGIS Enterprise 10.7 または 10.7.1 をアップグレードするには、まず中間バージョン (10.8.x ～ 11.3) にアップグレードしてから、そのバージョンを 11.4 にアップグレードします。 中間バージョンのアップグレードに関するドキュメントを読み、開始する ArcGIS Enterprise Builder のバージョンで直接アップグレードする操作がサポートされていることを確認します。
- バージョン 10.6.1 以前から 11.4 に直接アップグレードする操作はサポートされていません。 ArcGIS Enterprise Builder を使用して ArcGIS Enterprise 10.6.1 以前をアップグレードするには、はじめに中間バージョン (10.8.x または 10.9.x) にアップグレードしてから、そのバージョンを 11.4 にアップグレードします。 中間バージョンのアップグレードに関するドキュメントを読み、開始する ArcGIS Enterprise Builder のバージョンで直接アップグレードする操作がサポートされていることを確認します。
- 11.4 のソフトウェアを再認証する必要があります。 My Esri で、新しい認証ファイルと ArcGIS Enterprise Builder にアクセスできます。
- すべての ArcGIS Enterprise ソフトウェア コンポーネントの実行アカウントを同じにする必要があります。
ArcGIS Enterprise 11.4 Builder のセットアップ プログラムの実行
以下の手順に従って、ArcGIS Enterprise Builder を使用して更新された ArcGIS Enterprise の基本コンポーネントをインストールします。
- Builder.exe ファイルを使用してセットアップ プログラムを起動します。
- マスター契約書に目を通した上で内容に合意します。合意しない場合は、終了してください。
- [次へ] をクリックして、セットアップ プログラムを続行します。
- 指定したアカウントのパスワードを入力します。
これはすべての ArcGIS Enterprise コンポーネントを実行したアカウントです。 このユーザーに対する正しいパスワードを使用する必要があります。正しくない場合、セットアップ プログラムからエラー メッセージが返されます。 指定したユーザー アカウントのパスワードがわからない場合は、システム管理者にお問い合わせください。
- ソフトウェア認証ダイアログ ボックスで、Portal for ArcGIS と ArcGIS Server の 11.4 認証ファイルの場所を入力します。
これらの認証ファイルは、インストールするバージョンに対応している必要があります。
インストールが 11.4 に更新されると、構成ウィザードがデフォルトの Web ブラウザーで自動的に起動します。
ArcGIS Enterprise デプロイメントのアップグレード
インストールが完了したら、構成ウィザードを使用して ArcGIS Enterprise をアップグレードするか、ブラウザーを閉じて、upgradebasedeployment コマンド ライン ユーティリティを使用して基本デプロイメントをアップグレードすることができます。
構成ウィザードを使用したアップグレード
構成ウィザードを使用してアップグレードするには、次の手順に従います。
- まだ開いていない場合は、構成ウィザードの URL (形式は http://mymachine.mydomain.com:6080/arcgis/enterprise) を参照して選択します。
または、ArcGIS Enterprise 構成ウィザードに使用するコンピューターを検索し、ショートカットで起動することもできます。
注意:
アップグレードの進行中にブラウザーを閉じたり更新したりしないでください。
- ウィザードではセキュアな接続を使用する必要があることを説明している最初のランディング ページの情報を読み、[次へ] をクリックします。
ウィザードが、セキュリティ保護されたポート 6443 にリダイレクトされます。 ブラウザーはセキュリティ警告を返します。これは、初めてセキュア ウィザードにアクセスする際、必ず返されるはずのものです。 警告を通過して先に進みます。 先に進む方法はブラウザーによって異なります。
- ウィザードの [ArcGIS Enterprise のライセンス付与とアップグレード] ページで、認証されたユーザー タイプとアプリを含むポータルの .json ファイルを参照して選択します。
このファイルは My Esri から取得されます。
- [アップグレード] をクリックします。
これにより、アップグレード プロセスが起動し、進行状況のページ ([配置を構成しています]) が開きます。 アップグレード プロセスが完了するまでに、数分かかります。
アップグレード ウィザードが完了したら、最後のページでこれを確認します。 このページを閉じて、アップグレード後の手順に従います。
コマンド ライン ユーティリティを使用したアップグレード
ArcGIS Enterprise Builder を使用してソフトウェアをインストールした後、upgradebasedeployment コマンド ライン ユーティリティを使用して基本デプロイメントをアップグレードできます。
Windows 管理者として、コマンド ライン ユーティリティを実行する必要があります。
upgradebasedeployment コマンド ライン ユーティリティは <ArcGIS Server installation directory>\tools\upgradebasedeployment にあります。
デフォルトでは、その場所は C:\Program Files\ArcGIS\Server\tools\upgradebasedeployment です。
コマンド ライン ユーティリティで使用するパラメーターは次のとおりです。
- -lf - ポータル .json ライセンス ファイルのパスを指定します。 同じリリース シリーズ内のバージョンにアップグレードする場合、このプロパティは無視され、必要に応じて、アップグレード後に新しいライセンス ファイルをインポートできます。 ポータル .json ライセンス ファイルは My Esri から取得します。
- -s - ArcGIS Enterprise の基本デプロイメントをサイレントでアップグレードします。続行するよう求められません。
- -h - ヘルプを表示してプログラムを終了します。
以下の手順に従って、upgradebasedeployment ユーティリティを使用して ArcGIS Enterprise をアップグレードします。
- コマンド プロンプトを開きます。
- コマンド プロンプトで、作業ディレクトリを upgradebasedeployment ユーティリティの場所 (例: <ArcGIS Server installation directory>\tools\upgradebasedeployment) に変更します。
- upgradebasedeployment コマンドとパラメーターをコマンド プロンプトに直接入力します。
upgradebasedeployment.bat -lf <path to portal json file> -sアップグレードが完了すると、ポータルおよびホスティング サーバー サイトへのリンクが表示されます。
アップグレード後の手順を続行します。
アップグレード後の手順
ArcGIS Enterprise Builder を使用して ArcGIS Enterprise デプロイメントをアップグレードしたら、そのデプロイメントが機能することを確認します。 完了する必要があるオプションの追加の手順もあります。
- 組織サイトの管理者として ArcGIS Web Adaptor の URL を使用して ArcGIS Enterprise のポータル Web サイトにサイン インできることを確認します。 URL の形式は、https://webadaptorhost.example.com/webadaptorname/home です。
注意:
ArcGIS Portal Administrator Directory を使用して、インデックスを確認します。 同期していなければ、Portal for ArcGIS のインデックスを再構築します。
- 以前に構成したカスタマイズを ArcGIS Enterprise ポータルに復元します。
ポータルのカスタマイズを 11.4 で復元する場合は、以前のバージョンで変更したファイルを置き換えないようにしてください。 置き換えると、11.4 のデプロイメントに悪影響を与えるおそれがあります。 代わりに、11.4 で各ファイルを開き、カスタマイズを再作成して、サポートされている現在の機能を使用していることを確認してください。
- 必要に応じて、アップグレードされた ArcGIS Server および ArcGIS Enterprise ポータルでのセキュリティのベスト プラクティスとして、serverScan.py および portalScan.py スクリプトを使用します。