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ArcGIS Knowledge の構成

ArcGIS Knowledge を使用すると、ArcGIS Data Store グラフ ストアまたはサポートされる NoSQL データ ストアを基盤とするナレッジ グラフを作成できます。

ArcGIS EnterpriseArcGIS Pro を使用して、ナレッジ グラフを作成し、データを解析および追加して、システム内のリレーションシップを検出または記録します。 ナレッジ グラフを作成するには、以下の手順を実行する必要があります。

ArcGIS Knowledge 向けの ArcGIS Enterprise の構成

組織のメンバーが ArcGIS Enterprise でナレッジ グラフを作成、編集、使用するには、ArcGIS Enterprise の基本配置 (まだ設定されていない場合)、ArcGIS Knowledge Server、およびグラフの ArcGIS Data Store を設定する必要があります。 必要に応じて、サポートされる NoSQL データ ストアを追加できます。

ArcGIS Knowledge を使うために必要なコンポーネント

2 つの ArcGIS Server サイトが必要です。 1 つのサイトは ArcGIS Enterprise の基本配置におけるポータルのホスティング サーバーに使用されます。 もう 1 つのサイトは ArcGIS Knowledge Server サイトとして機能します。

別のコンピューター上に ArcGIS Data Store グラフ ストアを構成後に、ArcGIS Knowledge Server サイトを ArcGIS Enterprise の基本配置とフェデレートします。

単一コンピューターの ArcGIS Knowledge Server サイトが ArcGIS Enterprise の基本配置とフェデレートされます。 ArcGIS Data Store が、追加のコンピューター上にインストールされ、グラフ ストアとして作成された後、ホスティング サーバーで構成されます。

データのサイズと実行する解析の内容によっては、解析の実行速度を上げるために、ArcGIS Knowledge Server サイトにコンピューターを追加しなければならない場合があります。 この配置パターンを次の図に示します。 この例には 2 台のコンピューターの ArcGIS Knowledge Server サイトが含まれています。

2 台のコンピューターの ArcGIS Knowledge Server サイトを、ArcGIS Data Store グラフ ストアを含む ArcGIS Enterprise の基本配置とフェデレートできます。

2 台のコンピューターの ArcGIS Knowledge Server サイトが ArcGIS Enterprise の基本配置とフェデレートされます。 ArcGIS Data Store が、追加のコンピューター上にインストールされ、グラフ ストアとして作成された後、ホスティング サーバーで構成されます。

ArcGIS Enterprise 配置

ArcGIS Knowledge を構成するには、ArcGIS Enterprise 配置に次のコンポーネントが必要です。

  • Portal for ArcGIS
  • GIS サーバーとしてライセンス認証され、ポータルのホスティング サーバーとして設定した ArcGIS Server サイト。
  • ArcGIS Web Adaptor の 2 つのインストール。1 つはポータルで構成され、もう 1 つは GIS Server で構成されること。
  • ArcGIS Data Store の 2 つ以上のインストール。1 つはリレーショナル データ ストアとして構成され、もう 1 つはグラフ ストアとして構成されること。 その他の ArcGIS Enterprise コンポーネント以外のコンピューターにグラフ ストアを配置する必要があります。

ArcGIS Knowledge Server サイト

このサイトには、次のコンポーネントが必要です。

  • ArcGIS Knowledge Server としてライセンス認証され、以下の手順で構成された ArcGIS Server サイト。
  • ArcGIS Knowledge Server としてライセンス認証されたサイトで構成された ArcGIS Web Adaptor のインストール。

NoSQL データ ストア

必要に応じて、NoSQL データ ストアを ArcGIS Knowledge Server サイトに追加できます。 NoSQL データ ストアは ArcGIS Knowledge Server サイトを NoSQL データベースに接続します。 各 NoSQL データ ストアは、NoSQL データベース内のデータの管理方法に応じて、1 つ以上のナレッジ グラフに関連付けることができます。

ArcGIS Knowledge Server サイトの構成後、NoSQL データ ストアをそのサイトに追加してナレッジ グラフをサポートできます。

ArcGIS Knowledge Server サイトの構成後、NoSQL データ ストアをそのサイトに追加できます。

複数コンピューターの ArcGIS Knowledge Server サイトを構成した場合、NoSQL データ ストア アイテムをサイトに追加できます。

2 台のコンピューターの ArcGIS Knowledge Server サイトを構成した後、NoSQL データ ストアをそのサイトに追加してナレッジ グラフをサポートできます。

2 台のコンピューターの ArcGIS Knowledge Server サイトの構成後、NoSQL データ ストアをそのサイトに追加できます。

ArcGIS Knowledge Server の設定

次の手順を実行するにあたり、組織に配置された ArcGIS への変更が必要となることがあります。 続行する前に入念にご確認ください。 次の手順に従って ArcGIS Knowledge Server を設定します。

  1. ArcGIS Enterprise の基本配置がまだ構成されていない場合は、これを設定します。

    詳細については、「チュートリアル: ArcGIS Enterprise の基本配置の設定」をご参照ください。

  2. ArcGIS Data Store をインストールし、基本配置のホスティング サーバーに登録するグラフ ストアを作成します。
  3. 1 台以上のコンピューター上に ArcGIS Server をインストールして、2 つ目の ArcGIS Server サイトを設定します。 ArcGIS Knowledge Server として、この ArcGIS Server サイトをライセンスします。
  4. ArcGIS Web Adaptor の追加インスタンスをインストールし、2 番目の ArcGIS Server サイトに登録します。
  5. コンピューター間通信のためにシステムが必要とするすべてのポートが開いていることを確認してください。
  6. 管理者権限を持つメンバーとしてポータルにサイン インします。

    URL の形式は https://webadaptorhost.domain.com/<webadaptorname>/home です。

  7. [組織] > [設定] > [サーバー] の順に移動します。
  8. ポータルと ArcGIS Knowledge Server サイトをフェデレートします。
    注意:

    ArcGIS Enterprise 11.3 ポータルにフェデレートされたすべての ArcGIS Knowledge Server サイトには、バージョン 11.3ArcGIS Knowledge Server が存在する必要があります。

  9. [サーバー] ページで、ポータルとフェデレートした ArcGIS Knowledge Server サイトを見つけます。
  10. 構成済みのサーバーの横にあるオプション ボタンをクリックし、[サーバー ロールの構成] を選択します。
  11. [サーバー ロールの構成] ダイアログ ボックスで、[ArcGIS Knowledge Server] を有効化します。
  12. [保存] をクリックします。

    サーバー ロールを構成した後、[組織] > [設定] > [サーバー] ページで構成済みのサーバーの横にあるオプション ボタンをクリックし、[サーバー ロールの構成] を選択することで、必要に応じてサーバー ロールを更新することができます。

  13. 必要に応じて、NoSQL データ ストア アイテムとして ArcGIS Knowledge Server サイトに NoSQL データベースを追加します。

    ここで、この操作を Enterprise ポータルで実行できます。 ナレッジ グラフを作成するよう設定された後、ArcGIS Pro でこの操作を後で実行することもできます。

ArcGIS Enterprise ポータルでのユーザー権限の構成

組織のメンバーは、ArcGIS Enterprise ポータルにサイン インでき、必要なタスクをナレッジ グラフを使用して完了するのに十分な権限を付与されている必要があります。 組織の管理者は、以下に示すように、ArcGIS Pro でナレッジ グラフを作成、編集、使用するための十分な権限をメンバーに付与する必要があります。

  • 組織のメンバーがナレッジ グラフを作成することを許可するには、作成されるナレッジ グラフのタイプに応じて、メンバーをデフォルトの公開者ロールに追加するか、以下に示すように次の一般権限 (最小権限) を持つカスタム ロールに追加します。
    • グラフ ストアのみを使用するホスト ナレッジ グラフ:
      • コンテンツ - 作成、更新、削除
      • コンテンツ - ホスト ナレッジ グラフの公開
    • NoSQL データ ストアを使用するナレッジ グラフ:
      • コンテンツ - 作成、更新、削除
      • コンテンツ - サーバーベース レイヤーの公開
  • メンバーがナレッジ グラフのコンテンツを編集すること、またはナレッジ グラフにデータを読み込むことを許可するには、メンバーをデフォルトのデータ編集者ロールに追加するか、「フィーチャ: 編集」一般権限 (最小権限) を持つカスタム ロールに追加します。

    ナレッジ グラフの所有者または組織の管理者以外のメンバーが編集する必要がある場合は、ナレッジ グラフの編集を有効化する必要があります。

  • メンバーがナレッジ グラフにアクセスして、調査でそのコンテンツを表示したり、ナレッジ グラフをマップに追加したり、リンク チャートを作成したりすることを許可するには、メンバーをデフォルトの閲覧者ロールに追加するか、一般グループ権限と次のどちらかまたは両方の権限を持つカスタム ロールを作成します。
    • グループ: 組織グループへの加入 - この権限をカスタム ロールに追加して、閲覧者がナレッジ グラフと他のコンテンツにグループ経由でアクセスできるようにします。
    • コンテンツ: 組織と共有されているコンテンツの表示 - この権限をカスタム ロールに追加して、閲覧者がナレッジ グラフおよび組織と共有されているその他のコンテンツにアクセスすることを許可します。

注意:

ナレッジ グラフにアクセスするには、ユーザーはすべてナレッジ グラフが存在する ArcGIS Enterprise ポータル組織にサイン インする必要があります。 ナレッジ グラフは組織のメンバーのみと共有でき、すべてのユーザーと共有することはできません。

ナレッジ グラフを作成するための ArcGIS Pro の設定

ArcGIS EnterpriseArcGIS Pro を使用して、ナレッジ グラフの作成、エンティティとリレーションシップの作成によるシステムのモデル化と調査、リンク チャートの作成、およびナレッジ グラフの空間および非空間エンティティとリレーションシップの解析を実行します。 空間データに関連付けられたエンティティは、ArcGIS Pro のマップ内で視覚化できます。

  1. ArcGIS Pro をインストールして起動します。
  2. 開始ページで [設定] 設定 をクリックします。
  3. [ポータル] タブをクリックします。
  4. 構成後に ArcGIS Knowledge Server サイトとフェデレートされた ArcGIS Enterprise ポータルを、ArcGIS Pro がアクセスできるポータルのリストに追加します。
  5. ArcGIS Knowledge Server サイトを含むポータルをアクティブなポータルにします。
  6. ナレッジ グラフを作成するための十分な権限を持つユーザーとしてポータルにサイン インします。
  7. 必要に応じて、NoSQL データ ストア アイテムとして ArcGIS Knowledge Server サイトに NoSQL データベースを追加します。
  8. ArcGIS Pro プロジェクトに一度に調査とナレッジ グラフを作成します。

ナレッジ グラフ サービスが作成されます。 このサービスは、ArcGIS Enterprise ポータルで作成されたナレッジ グラフ アイテムで参照されます。

ArcGIS Pro プロジェクトの調査を使用して、ナレッジ グラフ サービスにアクセスし、ナレッジ グラフが編集可能な場合、エンティティとリレーションシップを作成します。

ナレッジ グラフ アイテムを ArcGIS Enterprise ポータルの他の組織メンバーと共有します。 メンバーは、既存のナレッジ グラフ アイテムを各自のプロジェクトに追加して、同じナレッジ グラフ サービスを参照する調査を作成できます。 ArcGIS Enterprise ポータルでの権限とナレッジ グラフ サービスの構成方法に応じて、メンバーはナレッジ グラフ サービスのコンテンツを編集したり、マップやリンク チャートのコンテンツを解析して提示したりできます。

ナレッジ グラフとそのコンテンツの命名上の制限

ナレッジ グラフのコンポーネントにより命名規則が異なります。 ArcGIS Pro で同時に調査、ナレッジ グラフ、基礎となるナレッジ グラフ サービスを作成しているため、指定する名前はナレッジ グラフ サービスの制限を満たす名前に制限されます。 プロジェクト アイテムとポータル アイテムに関連付けられている命名規則に従って、プロジェクト内の調査およびポータル内のナレッジ グラフの名前を後から変更できます。

以下で、各コンポーネントの制限について説明します。

ナレッジ グラフ サービス - ナレッジ グラフの作成時にいくつかの制限がある Unicode 文字を使用できます。

  • サービス名は、数字、ピリオド (.)、アンダースコア (_)、またはテキスト esri__ で始めることはできません。 また、先頭または末尾のスペースは許可されません。 これらの文字は、名前の他の文字間で使用できます。
  • いくつかの文字はサービス名では許可されていません。これには、スラッシュ (/)、コロン (:)、および 32 未満の ASCII コードに対応する \n や \r などの制御文字が含まれます。
  • 名前は最大 111 バイトである必要があります。

NoSQL データベース - NoSQL データ ストアとして登録されている Neo4j または ArangoDB データベースには、ナレッジ グラフ サービスと同じ条件を満たす名前またはエイリアスが必要です。

エンティティ タイプ、リレーションシップ タイプ、およびエンティティとリレーションシップのプロパティ - エンティティ タイプまたはリレーションシップ タイプのプロパティを定義する場合、その名前にはナレッジ グラフ サービスと同様の制限が適用されます。

  • プロパティ名は、数字またはテキスト esri__ で始めることはできません。
  • いくつかの文字はプロパティ名では許可されていません。これには、スペース、スラッシュ (/) などの ASCII 、コロン (:)、および 32 未満の ASCII コードに対応する \n や \r などの制御文字が含まれます。
  • 名前は最大 64 個の Unicode 文字である必要があります。
  • 名前は、objectid、globalid、NONE、RETURN、CONTAINS など、関連するシステムの予約済みキーワードにしてはなりません。