ArcGIS Notebook Server には、サイトを監視、管理、保護するための管理ツールと設定が用意されています。 これらのリソースと操作はすべて ArcGIS REST API 言語を使用しており、ArcGIS Notebook Server Administrator Directory でアクセスできます。 最も一般的な設定とリソースは、ArcGIS Enterprise ポータルの ArcGIS Notebook Server Manager アプリで使用できます。
ArcGIS Notebook Server Administrator Directory
ArcGIS Notebook Server サイトの管理タスクとリソースは、ArcGIS REST API ディレクトリの 1 つである ArcGIS Notebook Server Administrator Directory から使用できます。 ArcGIS Notebook Server サイトの管理者は Administrator Directory を使用し、サイトの監視から設定のカスタマイズまでさまざまな管理操作を行えます。
ArcGIS Enterprise のその他の REST API ディレクトリと同様、ブラウザーで Administrator Directory の HTML ビューにアクセスすることも、サードパーティ クライアントを介してプログラム リクエストを行うこともできます。
ディレクトリの URL の形式は、https://<notebookserver.domain.com>:11443/arcgis/admin または https://<notebookserverwebadaptor.domain.com>/<context>/admin です。
ディレクトリの各リソースと操作を詳細に記したドキュメントについては、各 API リファレンスをご参照ください (ディレクトリ ウィンドウの右上にあります)。
ArcGIS Notebook Server Manager
10.8 で導入された ArcGIS Notebook Server Manager アプリは、ポータルの直感的なグラフィカル インターフェイスを提供しており、多くの一般的な管理タスクとリソースにアクセスできます。 ArcGIS Notebook Server Manager で使用できるリソースと操作はそれぞれ、Administrator Directory の特定の REST エンドポイントのインターフェイスとしての役割を果たします。 ArcGIS Notebook Server Manager を使用することで、使用状況とパフォーマンスに関する主要な統計情報を監視したり、システム設定を維持および調整したり、トラブルシューティング用のシステム ログを使用したりできます。
Manager アプリへのアクセス
このアプリには、管理者権限を持っているポータル メンバーのみがアクセスできます。 ArcGIS Notebook Server Manager には、2 通りの方法でアクセスできます。
ArcGIS Notebook Server ホーム ページからの ArcGIS Notebook Server Manager へのアクセス
ArcGIS Notebook Server ホーム ページから ArcGIS Notebook Server Manager にアクセスするには、次の手順を実行します。
- 管理者として ArcGIS Enterprise ポータルにサイン インします。
- サイト最上部にある [ノートブック] をクリックします。
- [ノートブック] の隣にある展開ボタンをクリックし、[ノートブック サーバー マネージャー] をクリックします。
注意:
ArcGIS Notebook Server Manager を URL (https://portal.domain.com/portal/home/notebook/manager.html) でブックマークできます。
組織からの ArcGIS Notebook Server Manager へのアクセス
組織から ArcGIS Notebook Server Manager にアクセスするには、次の手順を実行します。
- 管理者として ArcGIS Enterprise ポータルにサイン インします。
- サイトの上部にある [組織] をクリックして、[設定] タブをクリックします。
- ページの左側にある [サーバー] をクリックします。
- [フェデレーション サーバー サイト] で、お使いの ArcGIS Notebook Server を見つけて Administrator URL をクリックします。
リンクをクリックすると、ポータル Web サイトの ArcGIS Notebook Server Manager アプリに移動します。
ArcGIS Server Manager でのサイト情報の表示
ArcGIS Notebook Server Manager の [概要] ページには、サイトに関する有効な情報および統計情報を含むダッシュボード ビューが用意されています。
- [サイト情報] - このボックスには、お使いのサイトの Administrator Directory と ArcGIS Notebook Server サイトの現在のバージョン番号へのリンクが表示されます。 また、サイト全体で現在アクティブなコンテナーとノートブックの数も表示されます。
- [ヘルス チェック] - このテーブルには、サイト内の各コンピューターが最新のヘルス チェックに合格したかどうかと、各コンピューターでアクティブなコンテナーの数が表示されます。
- [最近のエラー] - このテーブルには、過去 24 時間以内に作成され、レベルが WARNING または SEVERE のログが表示されます。 ArcGIS Notebook Server Manager の [ログ] ページを使用すると、各ログの詳細を確認できます。
- [コンピューター] - このテーブルには、サイトに属している各コンピューターのリストが表示されます。 各コンピューターについて、コンピューター名、オペレーティング システムのバージョン、物理プロセッサの数、および使用可能なシステム メモリ (GB 単位) が表示されます。
ArcGIS Notebook Server Manager で使用できる操作
ArcGIS Notebook Server Manager には、サイトを監視および管理できる複数のツールが用意されています。
コンテナー タブ
このページには、サイトで実行されている各 Docker コンテナーの概要が表示されます。 各コンテナーについて、次の情報が表示されます。
- [コンピューター] - コンテナーが実行されている ArcGIS Notebook Server コンピューター。
- [ユーザー名] - ノートブックを開いてコンテナーを起動したユーザー。
- [コンテナー ID] - Docker コンテナーの一意の ID。Docker ログを操作する際に使用できます。
- [ランタイム名] - コンテナーに適用された Docker イメージ内の Python ランタイムの名前。 詳細については、「Docker および ArcGIS Notebook Server の概要」をご参照ください。
- [バージョン] - 現在の ArcGIS Notebook Server バージョンに対応するランタイム バージョン。
- [作成日] - コンテナーが起動された日付。
コンテナーの横にある [削除] ボタンをクリックして終了します。 この操作では、コンテナーで実行されたノートブックは削除されません。
タスク タブ
10.8.1 から使用可能なこのページでは、サイトで現在アクティブになっている各タスクまたは完了済みの各タスクが表示されます。 タスクは、ノートブックのリモート実行をスケジュール設定するために 1 度または繰り返し使用されます。 ノートブックのスケジュール設定権限を持つノートブック作成者は、所有しているすべてのノートブックについてタスクを作成できます。
このページでは、アクティブな各タスクまたは完了済みの各タスクがタスク名、タスクを作成したユーザー、作成時間、最終変更時間、現在のステータス ([アクティブ] または [完了]) とともに表示されます。
それぞれのタスクの行には、3 つのアクション ボタンがあります。 [タスク詳細の表示] ボタンをクリックすると、タスクの個々の実行の結果を確認できます。 タスクのタイトル、パラメーター、スケジュールに変更を加えるには、[タスクの編集] ボタンをクリックします。 タスクを削除するには、[タスクの削除] ボタンをクリックします。
注意:
タスクを削除すると、そのタスクの実行履歴も削除されます。 アクティブなタスクの履歴を保持するには、スケジュールを編集して、今後のタスクの実行を停止します。
ログ タブ
[ログ] ページでは、複数のパラメーターで並べ替えおよびフィルター処理しながら ArcGIS Notebook Server ログを検索できます。 詳細については、「ArcGIS Notebook Server ログの操作」をご参照ください。
設定タブ
[設定] ページでは、次の操作とリソースを使用できます。
- [ランタイム] - サイトに現在登録されている各コンテナー ランタイム。 既存のランタイムで使用されるリソースを更新するか、そのマニフェスト (使用可能な Python ライブラリのリスト) をダウンロードすることができます。 カスタム イメージを構築している場合は、新しいランタイムを登録できます。また、ユーザーが使用できないようにランタイムを削除することもできます。
- [ログ] - サイトのログ設定を変更できます。
- [サイト] - ArcGIS Notebook Server サイトの高度な設定を変更できます。
- [構成ストア] - サイトの構成ストアの現在の場所を表示し、構成ストアの新しい場所を指定します。
- [ディレクトリ] - サイトに登録されている現在の各システム、出力、ワークスペース、またはデータ ディレクトリのリストが表示されます。 新しいデータ ディレクトリを登録するか、既存のサーバー ディレクトリに対して新しい場所を指定できます。
プライマリ サイト管理者のアカウント パスワードのリセット
ArcGIS Notebook Server サイトを作成するときに、プライマリ サイト管理者のアカウントを作成します。 このアカウントのユーザー名またはパスワードを変更する必要がある場合は、ArcGIS Notebook Server Administrator API で変更できます。
プライマリ サイト管理者のアカウントを使用して ArcGIS Web Adaptor をサイトに登録し、その後でプライマリ サイト管理者のユーザー名またはパスワードを変更した場合、ArcGIS Web Adaptor を再構成する必要はありません。 アカウントの編集後に、ArcGIS Web Adaptor とサイト間の HTTPS 通信は中断されません。
プライマリ サイト管理者のアカウントのユーザー名またはパスワードを変更するには、次の手順を実行します。
- ArcGIS Notebook Server コンピューターでターミナルを開きます。
- <Notebook Server install directory>/tools/passwordreset を参照します。
- 「./passwordreset.sh -p <newpassword>」コマンドを実行します。
これで、プライマリ サイト管理者のアカウント パスワードがリセットされます。