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Portal for ArcGIS のアップグレード

このトピックの内容

Portal for ArcGIS 10.3.1 セットアップは、Portal for ArcGIS の既存のインストールを検出してアップグレードするように設計されています。

このトピックでは、次の内容を説明します。

Portal for ArcGIS をアップグレードする前の注意事項

アップグレードを実行する前に、次の情報をよく確認してください。

Portal for ArcGIS 10.3.1 に直接アップグレードできますか?

はい。たとえば、バージョン 10.2.1 がインストールされている場合は、10.3.1 セットアップを実行すると、10.3.1 に自動的にアップグレードされます。10.3.1 にアップグレードする際に、リリースされているバージョンを 1 つ 1 つ取得してインストールする必要はありません。

Portal for ArcGIS 10.3.1 をインストールする前に、以前のバージョンの Portal for ArcGIS をアンインストールする必要がありますか?

必要ありませんが、アンインストールしてもかまいません。以前のバージョンの Portal for ArcGIS がインストールされている場合は、セットアップにより 10.3.1 へのアップグレードが自動的に開始されます。インストールの実行が終了したら、初期管理者アカウントを作成してアップグレードを完了します。以前のバージョンをアンインストールしてから 10.3.1 をインストールした場合も、同じ動作になります。

Portal for ArcGIS の配置を 10.3.1 にアップグレードする手順は?

配置に ArcGIS Data Store が含まれていない限り、配置を 10.3.1 にアップグレードする際に、特定の手順に従う必要はありません。含まれている場合は、ArcGIS Server をアップグレードした後にデータ ストアをアップグレードする必要があります。

注意が必要な点は、アップグレード中にポータルがオフラインになることです。フェデレートされた ArcGIS Server サイトが配置に含まれている場合、ポータルとフェデレーション サイトはアップグレード中にオフラインになります。

フェデレートされていない ArcGIS Server サイトのアイテムをポータルに登録している場合は、ポータル内でサイトのサービスを使用するためにそのサーバーを 10.3.1 にアップグレードする必要はありません。以前のバージョンの ArcGIS Server から提供されているサービスは、Portal for ArcGIS10.3.1 でも使用できます。

10.3.1 にアップグレードする際に再認証する必要がありますか?

いいえ。これまで使用していた認証が維持され、10.3.1 で使用できるように再構成されます。

アップグレードが完了するまでに、どれくらいの時間がかかりますか?

アップグレードが完了するまでの時間は、ポータルに含まれるコンテンツの量と、登録されているアカウントの数によって異なります。たとえば、小規模な (ユーザーとコンテンツ アイテムの数が数百の) 組織で、Portal for ArcGIS を 8 コアのコンピューターで実行している場合は、アップグレードに 50 分程度かかります。一方、大規模な (ユーザーとコンテンツ アイテムの数が数万の) 組織で、Portal for ArcGIS を 8 コアのコンピューターで実行している場合は、アップグレードに 3 時間以上かかります。

完了するまでの時間は、配置しているコンポーネントとカスタマイズの数によっても異なります。たとえば、ArcGIS Pro ライセンスを組織で構成し、複数のフェデレートされた ArcGIS Server サイトと ArcGIS Data Store が配置されている場合やポータルが高度にカスタマイズされている場合は、Portal for ArcGIS と 1 つのフェデレートされた ArcGIS Server が配置されている場合に比べて、アップグレードに時間がかかります。

アップグレードを実行する前に情報をバックアップする必要がありますか?

ポータルのホスティング サーバーと一緒に ArcGIS Data Store を使用している場合、アップグレードする前にデータ ストアの完全バックアップを作成してください。

ポータル用に構成したカスタマイズ (config.js で変更したプロパティなど) とポータルにインポートした証明書を含む証明書キーストア (C:\Program Files\ArcGIS\Portal\etc\ssl\portal.ks) のバックアップも作成する必要があります。 以前のバージョンのポータルを大幅にカスタマイズしている場合、別のコンピューターに 10.3.1 をインストールして、ポータルのアップグレードのプロトタイプを作成することをお勧めします。

一方で、コンテンツ、サービス、サイト情報、およびセキュリティ設定は、アップグレード時にすべて自動的にバックアップされ、保存されます。ポータル Web サイトで編集した一般設定 (Web サイトへの組織サイトのロゴや名前の追加など) も、アップグレード時に維持されます。アップグレードの前にこれらの情報を手動でバックアップする必要はありません。

アップグレード中の自動バックアップに十分に対応できる空き容量があるかどうかを確認するには、ポータルの contentindexdb、および temp ディレクトリに割り当てられた空き容量を調べます。ディスクの空き領域が、この量の少なくとも 2.5 倍であることを確認します。不足している場合は、ディスク上に 2.5 倍以上の領域を割り当てます。ポータルのアップグレードでは、ポータルのコンテンツ、サイト情報、およびセキュリティ情報を正常にバックアップしてアップグレードするために、この空き領域が必要です。これらのディレクトリのデフォルトの場所は C:\arcgisportal です。 コンテンツ ディレクトリが別のコンピューターにある場合も、推奨事項は同じです。

アップグレードの完了時に、バックアップされた情報はディスクに保持されます。たとえば、この情報が含まれるディレクトリの末尾には、_10.<version number> が付加されます。この情報を別の場所に移動して、ディスク領域を節約することをお勧めします。

ArcGIS Web Adaptor と Portal for ArcGIS の製品バージョンは同じである必要がありますか?

はい。以前のバージョンの ArcGIS Web Adaptor を Portal for ArcGIS 10.3.1 で動作するように構成することはできません。ArcGIS Web Adaptor のバージョンは、インストールされている Portal for ArcGIS のバージョンと必ず一致する必要があります。

現在の ArcGIS Web Adaptor を更新できない場合、代わりに、旧バージョンの ArcGIS Web Adaptor と同じコンピューター上にバージョン 10.3.1 の ArcGIS Web Adaptor をインストールできます。たとえば、バージョン 10.1 SP1 の ArcGIS Web Adaptor を保持したまま、同じ Web サーバー上に 10.3.1 をインストールできます。

手順については、次のトピックをご参照ください。

ArcGIS Server をポータルとフェデレートしている場合、ポータルをアップグレードする際に ArcGIS Server もアップグレードする必要がありますか?

はい。ポータルの配置を正しく機能させるには、ポータルと ArcGIS Server のバージョンを同じにする必要があります。ポータルとフェデレートした ArcGIS Server サイトが複数のコンピューターで構成されている場合、GIS サーバーを連続してアップグレードしてください。ArcGIS Server サイトで ArcGIS Web Adaptor (単一または複数) が構成されている場合は、その ArcGIS Web Adaptor も、ArcGIS Server と同じバージョンに更新する必要があります。

ArcGIS Server をポータルとフェデレートしている場合、アップグレードの前にフェデレーションを解除する必要がありますか?

いいえ。ポータルの配置をアップグレードする際には、フェデレーションを解除しないことを強くお勧めします。フェデレーションの解除は、ポータルの配置に悪影響を与えます。たとえば、フェデレーションを解除すると、ホストされているサービス アイテムはすべてポータル内に残りますが、ArcGIS Server 内のサービスとの関連付けが解除されます。つまり、メンバーはポータルでこれらのサービスにアクセスすることも、これらのサービスを共有したり使用したりすることもできなくなります。また、フェデレーション プロセスの実行中にインポートされた既存の ArcGIS Server サービスがポータルから削除され、使用できなくなります。

ArcGIS Data Store を使用しているホスティング サーバーがある場合、ポータルをアップグレードする際にデータ ストアをアップグレードする必要がありますか?

はい。ポータル、ArcGIS Server、および ArcGIS Data Store のバージョンは同じである必要があります。アップグレード プロセスでは、常に ArcGIS Server をアップグレードした後に、一緒に構成される ArcGIS Data Store をアップグレードしてください。

前述したように、ポータルとフェデレートした ArcGIS Server サイトが複数のコンピューターで構成されている場合、GIS サーバーを連続してアップグレードしてください。ArcGIS Server サイトで ArcGIS Web Adaptor (単一または複数) が構成されている場合は、その ArcGIS Web Adaptor も、ArcGIS Server と同じバージョンに更新する必要があります。

ArcGIS Pro ライセンスを組織で構成している場合、ポータルをアップグレードするときに ArcGIS Pro または ArcGIS License Server Administrator をアップグレードする必要がありますか?

いいえ。以前のバージョンの ArcGIS Pro と ArcGIS License Server Administrator は、10.3.1 と互換性があります。ただし、新しい機能を利用したりバグ修正を反映したりするために、ArcGIS Pro と ArcGIS License Server Administrator をアップグレードすることを強くお勧めします。Portal for ArcGIS、ArcGIS License Server Administrator、または ArcGIS Pro をアップグレードした後で、ArcGIS Pro ライセンスを再構成する必要はありません。

Portal for ArcGIS または ArcGIS License Server Administrator をアップグレードしている間、ArcGIS Pro ライセンスを持つメンバーは、それぞれのアップグレード中に ArcGIS Pro にアクセスできなくなります。メンバーが現在 ArcGIS Pro にログインしている場合、ArcGIS Pro がライセンス ポータルに接続できないため、プログラムは 24 時間使用できないことを示すメッセージが表示されます。メンバーは、この期間内に作業を完了または保存できます。

可用性の高いポータルを構成しています。どのように構成をアップグレードしたらよいですか?

可用性の高いポータルを構成している場合、アップグレードを完了するには特定の手順に従う必要があります。これらの手順の概要については、「可用性の高いポータルの構成」をご参照ください。ポータルの構成をアップグレードしたら、以下の説明に従い、組織サイト内の残りの ArcGIS コンポーネントをアップグレードしてください。

ポータルをアップグレードする前に、他に注意する点はありますか?

  • Portal for ArcGIS アカウントを変更している場合は、アップグレード時に追加の手順が必要になります。これは、Portal for ArcGIS サービスが、アップグレード後に Windows 固有のローカル システム アカウントで実行されるように再構成されるためです。次のアップグレード手順は、アップグレードしたポータルを構成して既存のアカウントを使用する方法を示しています。
  • 共有ネットワーク ディレクトリにポータルのコンテンツ ディレクトリを移動している場合は、アップグレード時に追加の手順が必要になります。次のアップグレード手順は、アップグレードしたポータルを構成して既存のコンテンツ ディレクトリを使用する方法を示しています。
  • ポータルの index、db、または temp ディレクトリを共有ネットワーク ディレクトリに移動している場合は、アップグレードを実行する前に、これらをローカル ディレクトリに戻す必要があります。Portal for ArcGIS では、これらのディレクトリをネットワーク共有に配置することができません。これらのディレクトリは、ポータル コンピューターのローカルに配置する必要があります。次のアップグレード手順は、これらのディレクトリをローカル ディレクトリに戻す方法を示しています。
  • 構成可能なアプリ テンプレートに基づいてアプリケーションを公開した場合、アプリ テンプレートが廃止されたかどうかを確認してください。ポータルをアップグレードすると、廃止された構成可能なアプリ テンプレートは正しく動作または表示されない場合があります。新しいアプリ テンプレートを使用して、これらのアプリを再作成する必要があります。ポータルが数リリース前のものである場合、各リリースで廃止されたテンプレートを確認する必要がありますので注意してください。たとえば、Portal for ArcGIS 10.2 からアップグレードしている場合、10.2 から現在のリリースまでのすべてのリリースについて、廃止されたテンプレートのリストを確認します。

ポータルの配置をアップグレードするための手順

注意:

ポータルの配置、ポータルとフェデレートしているすべての ArcGIS Server サイト、ArcGIS Data Store (使用している場合)、および ArcGIS Pro (使用している場合) は、アップグレード中にオフラインになります。

  1. 次の情報をバックアップします。
    • ポータルで構成したすべてのカスタマイズ (config.js で変更したプロパティなど)。以前のバージョンのポータルを大幅にカスタマイズしている場合、別のコンピューターに 10.3.1 をインストールして、ポータルのアップグレードのプロトタイプを作成することをお勧めします。
    • ポータルにインポートした証明書を含む証明書キーストア。キーストア (portal.ks) は、インストール ディレクトリ (たとえば、C:\Program Files\ArcGIS\Portal\etc\ssl) に配置されています。 証明書に割り当てられたエイリアス名を記録します。アップグレードの完了後、ポータルはデフォルトの自己署名証明書を使用するため、既存の証明書を使用するようにポータルを再構成する必要があります。
    • ArcGIS Data Store の管理されたデータベースです。backupdatastore を使用して、ホスト フィーチャ レイヤーのデータを含むデータベースの完全バックアップを作成し、そのバックアップ ファイルをリモートのセキュリティ保護されたコンピューターまたはメディアに配置します。
  2. ポータルの indexdb、および temp ディレクトリが共有ネットワーク ディレクトリに配置されている場合は、これらのディレクトリをローカル ディレクトリにコピーして、更新されたディレクトリの場所を使用するようにポータルを構成します。これらのディレクトリがすでにポータルのローカルにある場合は、この手順を省略します。
    1. Windows で、[コントロール パネル] > [管理ツール] の順に移動して [サービス] を開きます。
    2. サービスのリストで、[Portal for ArcGIS] を右クリックして、[プロパティ] を選択します。
    3. [全般] タブで、[停止] をクリックします。
    4. indexdb、および temp をポータル コンピューター上のローカル ディレクトリ (たとえば、C:\portaldirectories\) にコピーします。
    5. Portal for ArcGIS アカウントに、ディレクトリに対する [フル コントロール] レベルの権限を割り当てます。
    6. [全般] タブで、[開始] をクリックします。
    7. 組織の管理者として ArcGIS Portal Directory にサイン インします。URL の形式は https://webadaptor.domain.com/arcgis/portaladmin です。
    8. [System] > [Directories] の順にクリックします。
    9. indexdb、および temp ディレクトリのリンクをクリックした後、[Edit Directory] をクリックして、ローカル ディレクトリの場所を使用するようにそれぞれのリンクを更新します。ディレクトリの場所を編集するごとに、ポータルが再起動されます。
    10. [System] > [Directories]indexdb、および temp ディレクトリのリンクをクリックして、それぞれのリンクで新しいファイル パスが使用されていることを確認します。

      ポータルは新しい場所を使用するようになりました。必要に応じて、古いディレクトリを削除するか、ディレクトリの名前を変更します。

  3. ポータルの contentindexdb、および temp ディレクトリに割り当てられた空き容量を確認します。ディスクの空き領域が、この量の少なくとも 2.5 倍であることを確認します。不足している場合は、ディスク上に 2.5 倍以上の領域を割り当てます。ポータルのアップグレードでは、ポータルのコンテンツ、サイト情報、およびセキュリティ情報を正常にバックアップしてアップグレードするために、この空き領域が必要です。これらのディレクトリのデフォルトの場所は C:\arcgisportal です。 コンテンツ ディレクトリが別のコンピューターにある場合も、推奨事項は同じです。
    注意:

    アップグレードの完了時に、バックアップされた情報はディスクに保持されます。たとえば、この情報が含まれるディレクトリの末尾には、_10.<version number> が付加されます。この情報を別の場所に移動して、ディスク領域を節約することをお勧めします。

  4. ポータルで使用している ArcGIS Web Adaptor をホストしているコンピューターにログインし、ArcGIS Web Adaptor をアンインストールします。詳細な手順については、IISJava (Windows)、または Java (Linux) のアンインストールに関するトピックをご参照ください。
  5. Portal for ArcGIS のセットアップ プログラム (Setup.exe) を起動して、ようこそ画面と利用条件を確認します。準備が整ったら、[次へ] をクリックします。次のコマンド ライン パラメーターを使用して、Portal for ArcGIS をサイレントでアップグレードすることもできます。

    <path to Portal for ArcGIS setup download>\setup.exe /qb

  6. 使用許諾契約書に目を通した上で内容に合意します。合意しない場合は、終了してください。インストールされる機能が表示されます。
  7. [インストール] をクリックしてアップグレードを開始します。インストール プロセスを中断しないでください。
  8. [完了] をクリックして、インストール ウィザードを終了します。ポータル Web サイトがブラウザー ウィンドウに表示されます。
  9. 以前のバージョンの Portal for ArcGIS で、ソフトウェアのインストール後に Portal for ArcGIS アカウントを変更しているか、ポータルのコンテンツを共有ネットワーク ディレクトリに移動している場合は、次の手順を実行します。
    1. ポータル コンピューターで、[コントロール パネル] > [管理ツール] の順に移動し、[サービス] を開きます。
    2. サービスのリストで、[Portal for ArcGIS] を右クリックして、[プロパティ] を選択します。
    3. [全般] タブで、[停止] をクリックします。
    4. [ログオン] タブをクリックして、オプションとしてログオンから [アカウント] を選択します。
    5. 使用するアカウント名とパスワードを入力します。多くの場合、これは、以前のインストールでコンテンツ ディレクトリを変更したときに指定したアカウントです。[参照] をクリックすると、[ユーザーの選択] ダイアログ ボックスから使用するアカウントを指定することができます。選択するアカウントには、既存のコンテンツが保存されている共有ネットワーク ディレクトリに対するフル コントロール権限が付与されている必要があります。アカウント名とパスワードを指定したら、[適用] をクリックします。
    6. アカウントに、ポータルのインストール ディレクトリ (デフォルトの場所は C:\Program Files\ArcGIS\Portal) に対する [フル コントロール] の権限を付与します。
    7. Windows の [サービス] コンソールで、[全般] タブの [開始] をクリックし、Portal for ArcGIS サービスを起動します。
  10. ブラウザーのキャッシュを cookie を含めて消去します。以前のバージョンの Web サイトのキャッシュに残っている情報により、アップグレードした Web サイトが正しく表示されず、ログインできない場合があります。アップグレードしたポータル Web サイトを表示するすべてのブラウザーで、キャッシュを (cookie を含めて) 消去することをお勧めします。
  11. 初期管理者アカウントのユーザー名、パスワード、電子メール、および本人に関する質問と答えを指定し、[作成] をクリックします。アップグレードが起動し、ポータルのコンテンツ、サイト情報、およびセキュリティ設定のバックアップが作成されます。この手順は、完了するまでに数分かかります。
    注意:

    初期管理者アカウントに入力する情報は、以前のバージョンのポータルで指定したアカウント情報と一致する必要はありません。新しい情報を入力した場合、この手順により新しいアカウントが作成され、既存の初期管理者アカウントは維持されます。以前のバージョンと同じアカウント情報を入力した場合、既存のアカウントが初期管理者として使用されます。

  12. ArcGIS Portal Directory を開き、初期管理者アカウントでサイン インします。URL の形式は、https://portal.domain.com:7443/arcgis/portaladmin です。
  13. [System] > [Indexer] > [Reindex] の順にクリックします。
  14. [Mode] ドロップダウン リストをクリックして、[Full] を選択します。
  15. [Reindex] をクリックします。この手順で、ポータルのアップグレードが完了します。ポータルのユーザー数およびコンテンツのボリュームによって、インデックスの再構築が完了するまでにかかる時間は異なります。インデックスの再構築プロセスを中断しないでください。インデックスの状態を監視するには、新しいブラウザー ウィンドウ (またはタブ) を開き、[System] > [Indexer] > [Get Index Status] に移動して、そのページを更新します。[store][index] のカウントが同じであれば、インデックスの再構築とアップグレードは完了しています。
  16. ポータルで使用する ArcGIS Web Adaptor をインストールします。詳細な手順については、IISJava (Windows)、または Java (Linux) のインストールに関するトピックをご参照ください。
  17. ポータルに ArcGIS Web Adaptor を構成します。詳細な手順については、IISJava (Windows)、または Java (Linux) の構成に関するトピックをご参照ください。
  18. 組織サイトの管理者として ArcGIS Web Adaptor の URL を使ってポータル Web サイトにサイン インできることを確認します。URL の形式は、https://webadaptor.domain.com/arcgis/home です。
  19. ArcGIS Server サイトをポータルとフェデレートしていて、ArcGIS Server サイトで ArcGIS Web Adaptor を使用している場合は、ArcGIS Web Adaptor をホストしているコンピューターにログインして ArcGIS Web Adaptor をアンインストールします。ArcGIS Web Adaptor の名前を記録します。再インストールする際に、同じ名前を使用する必要があります。詳細な手順については、IISJava (Windows)、または Java (Linux) のアンインストールに関するトピックをご参照ください。
  20. ArcGIS Server サイトをポータルとフェデレートしている場合は、各ArcGIS Server サイトを 10.3.1 にアップグレードします。アンインストールおよび再インストールする必要ありません。各ArcGIS Server サイトの GIS サーバー コンピューターごとに、セットアップを実行する必要があります。GIS サーバーを連続してアップグレードします。詳細な手順については、「以前のバージョンの ArcGIS for Server のアップグレード」をご参照ください。
  21. サーバーのアップグレードが完了したら、ArcGIS Server Services Directory のローカル URL にアクセスできることを確認します。URL の形式は、https://gisserver.domain.com:6443/arcgis/rest/services です。
  22. 以前に ArcGIS Web Adaptor と ArcGIS Server を使用していた場合は、ArcGIS Web Adaptor を再インストールします。以前のインストールで ArcGIS Web Adaptor に指定していたのと同じ名前を使用します。詳細な手順については、IISJava (Windows)、または Java (Linux) のインストールに関するトピックをご参照ください。
  23. サーバーに ArcGIS Web Adaptor を構成します。詳細な手順については、IISJava (Windows)、または Java (Linux) の構成に関するトピックをご参照ください。
  24. ArcGIS Web Adaptor の URL を使用して ArcGIS Server Services Directory にアクセスできることを確認します。URL の形式は、https://webadaptor.domain.com/arcgis/rest/services です。
  25. ポータルのホスティング サーバーが ArcGIS Data Store を使用している場合、データ ストアのバックアップを作成し、ArcGIS Data Store をアップグレードして、ArcGIS Server と一緒に動作するようにデータ ストアを再構成します。具体的な手順については、「ArcGIS Data Store のアップグレード」をご参照ください。
  26. ArcGIS Pro ライセンスを組織で構成している場合、必要に応じて、ArcGIS License Server Administrator をアップグレードします。ArcGIS License Server Administrator をアップグレードしている間、ArcGIS Pro ライセンスを持つメンバーは ArcGIS Pro にアクセスできなくなります。メンバーが現在 ArcGIS Pro にログインしている場合、プログラムは 24 時間使用できないことを示すメッセージが表示されます。メンバーは、この期間内に作業を完了または保存できます。ArcGIS License Server Administrator をアップグレードした後に、ArcGIS Pro ライセンスを再構成する必要はありません。
  27. 以前に構成したカスタマイズをポータルに復元します。ポータルのカスタマイズを 10.3.1 で復元するときに、以前のバージョンで変更したファイルを 10.3.1 のファイルと置き換えないようにしてください。置き換えると、10.3.1 の配置に悪影響を与えるおそれがあります。各ファイルを 10.3.1 で開き、以前のバージョンのカスタム動作を手動で再び追加する必要があります。
  28. ポータルにすでにインポートされている証明書を含む証明書キーストア (portal.ks) を復元します。
    1. バックアップした portal.ks をコピーし、<Portal for ArcGIS installation directory>\etc\ssl を選択して、そのファイルをバックアップしたコピーに置き換えます。
    2. 必要な場合は、ArcGIS Portal Directory に組織の管理者としてサイン インし、既存のキーストアの証明書を使用するようにポータルを構成します。URL の形式は https://webadaptor.domain.com/arcgis/portaladmin です。
    3. [Security] > [SSLCertificates] > [Update] の順にクリックします。
    4. 証明書に割り当てられたエイリアス名を入力し、[Update] をクリックします。

Portal for ArcGIS をアップグレードした後の注意事項

アップグレードを実行した後は、次の情報をよく確認してください。

アップグレードの後、ポータル Web サイトが正しく表示されない、エラー メッセージが表示される、もしくはログインできません。何が原因でしょうか?

ブラウザーのキャッシュを cookie を含めて消去します。一般的に、これらのエラーの原因は、ブラウザーにキャッシュされた以前のバージョンの Web サイトの情報が残っていることです。キャッシュを消去してもログインできない場合は、初期管理者アカウントまたはポータルの管理権限を持つアカウントを使用していることを確認してください。

アップグレードの後、ポータルにアイテム、グループ、およびユーザーが一部しか表示されません。どうすればよいですか?

ソフトウェアをインストールして初期管理者アカウントを指定した後に、ポータルのインデックスを再構築する必要があります。この手順で、ポータルのアップグレードが完了します。初期状態ではインデックスの再構築が完了していないため、アイテム、グループ、およびユーザーの一部が表示されない場合があります。ポータルのユーザー数およびコンテンツのボリュームによって、インデックスの再構築が完了するまでにかかる時間は異なります。たとえば、小規模な (ユーザーとコンテンツ アイテムの数が数百の) 組織で、Portal for ArcGIS を 8 コアのコンピューターで実行している場合は、インデックスの再構築に 15 分程度かかります。一方、大規模な (ユーザーとコンテンツ アイテムの数が数万の) 組織で、Portal for ArcGIS を 8 コアのコンピューターで実行している場合は、インデックスの再構築に 3 時間以上かかります。

インデックスの再構築の状態は、次の手順で確認できます。[store][index] のカウントが同じであれば、インデックスの再構築とアップグレードは完了しています。

  1. ArcGIS Portal Directory を開き、初期管理者アカウントでサイン インします。URL の形式は、https://portal.domain.com:7443/arcgis/portaladmin です。
  2. [System] > [Indexer] > [Index Status] の順にクリックします。
  3. ページを更新して、最新の状態を確認します。

10.3.1 をインストールしてからポータル Web サイトにアクセスしたときに、ポータルに登録されたメンバーの数がそのポータルにライセンスされている最大数を超えたことを示す、ソフトウェア認証エラーが表示されます。どうすればこの問題を解決できますか?

Portal for ArcGIS 10.2.1 以降のバージョンでは、ポータルの指定ユーザー ライセンス モデルが適用されています。現在ライセンス提供されている数よりも多くのメンバーをポータルに追加することができなくなります。10.3.1 で、ポータルにライセンスされているメンバー数を超えた場合、管理権限を持つアカウントを使用してポータル Web サイトにアクセスしたときに、ソフトウェア認証エラー メッセージが表示されます。さらに、ユーザーは新しいアカウントを作成できなくなり、管理者権限を持たないメンバーは、そのポータルにサイン インできなくなります。これらの問題の解決方法については、「指定ユーザー ライセンスの適用」をご参照ください。

ポータルをアップグレードするときに初期管理者アカウントを作成しようとすると、「最初の管理者アカウントの作成中にエラーが発生しました。」というメッセージが表示されます。アップグレードを完了するにはどうすればよいですか?

初期管理者アカウントの作成中にこのエラーが発生した場合は、ポータルのログに記録されている情報が問題の解決に役立ちます。一般的に、このエラーは、アカウントの作成時にネットワーク接続が一時的に失われた場合に発生します。ログにアクセスするには、ログ ディレクトリを参照して、最新のログ ファイル (たとえば、C:\arcgisportal\logs\<machine name>\portal\portal-20141201.095803-8596-0.0.log) を開きます。 必要な場合は、この情報を Esri Support と共有できます。

ポータルを使用して Operations Dashboard を有効にしています。アップグレードの後に更新が必要ですか?

はい。Operations Dashboard を参照するアイテムをすでに作成している場合またはアプリをポータルに配置している場合は、ポータルをアップグレードした後で、アイテムを更新してアプリを再配置する必要があります。詳細な手順については、「Operations Dashboard for ArcGIS のアップグレード」をご参照ください。