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ArcGIS Data Store のアップグレード

ArcGIS Data Store は、GIS Server ホスティング サーバーとして設定された Portal for ArcGIS サイトに登録されます。このシステムのすべてのコンポーネントを同じバージョンにアップグレードする必要があります。

注意:

ArcGIS Server をアップグレードする前に、ArcGIS Data Store をアップグレードする必要があります。フェデレートされた ArcGIS GeoEvent Server サイトがデータを書き込んでいるビッグ データ ストアがある場合は、ArcGIS GeoEvent Server をアップグレードする前に ArcGIS Data Store サイトもアップグレードする必要があります。

ArcGIS Data Store をアップグレードする前の注意事項

アップグレードを実行する前に、次の情報をよく確認してください。

ArcGIS Data Store 10.5.1 に直接アップグレードできますか?

はい。以前のバージョンの ArcGIS Data Store から直接 10.5.1 ArcGIS Data Store にアップグレードできます。最初に中間バージョンにアップグレードする必要はありません。

新しいバージョンをインストールする前に、ArcGIS Data Store をアンインストールする必要がありますか?

いいえ。アップグレード手順によって、自動的に ArcGIS Data Store のインストールが更新されます。アップグレード手順を確認する前にソフトウェアをアンインストールした場合でも、アップグレードは有効です。ただし、自分自身で新しいバージョンの ArcGIS Data Store をインストールする必要があります。

配置内でソフトウェアをアップグレードするときは特定の順序に従う必要がありますか?

はい。ArcGIS Server をアップグレードする前に、ArcGIS Data Store をアップグレードする必要があります。配置で使用される ArcGIS ServerArcGIS Data Store、および Portal for ArcGIS のインストールは同じリリースでなければなりません。

ArcGIS Data Store コンピューターをアップグレードするときは特定の順序に従う必要がありますか?

データ ストアのタイプのアップグレード順序が重要なのではなく、可用性の高いデータ ストアの各コンピューターのアップグレード順序が重要です。可用性の高いリレーショナルまたはタイル キャッシュ データ ストアをアップグレードするときは、スタンバイ コンピューターをアップグレードする前にプライマリ コンピューターをアップグレードする必要があります。

ビッグ データ ストアに複数台のコンピューターが含まれている場合は、1 台を除いてすべてのビッグ データ ストア コンピューターを停止します。現在実行されているコンピューターをアップグレードします。ビッグ データ ストアのすべてのコンピューターのアップグレードが完了するまで、追加のコンピューターを一度に 1 台ずつ起動してアップグレードします。

注意:

ビッグ データ ストアのすべてのコンピューターのアップグレードが完了するまで、ホスト フィーチャレイヤーを作成する GeoAnalytics Tools を実行せず、ArcGIS GeoEvent Server の新しい履歴管理サービスを作成しないでください。ビッグ データ ストアがアップグレードされている間に GeoAnalytics Tools が確実に実行されないようにするために、ArcGIS Server 管理者として ArcGIS Server Manager にログインして、GeoAnalyticsTools システム サービスを停止できます。

ArcGIS Data Store のアップグレードにかかる時間はどのくらいですか?

存在しているデータ ストアのタイプの数とそれぞれのデータ ストアに格納されているデータの量によって異なります。

アップグレード前に ArcGIS Data Store のバックアップを作成する必要はありますか?

はい。ArcGIS Data Store のインストールをアップグレードする前に、配置内のデータ ストアのタイプごとにバックアップを作成します。

ArcGIS Data Store をアップグレードする手順

ArcGIS Data Store をアップグレードする前に、アップグレードする ArcGIS Data Store リリースのインストール ファイルをダウンロードし、データ ストアのバックアップを作成して、ArcGIS Server をアップグレードする必要があります。ビッグ データ ストアを使用して、大容量データをアーカイブする場合は、ArcGIS GeoEvent Server のインストールもアップグレードする必要があります。

ArcGIS Data Store のインストールごとにアップグレード手順を完了します。同一の ArcGIS Server サイトに登録されているすべてのデータ ストアで、同じ ArcGIS Data Store リリースが実行される必要があります。つまり、次のようなシナリオでは、別個のコンピューター上でアップグレード手順を完了します。

  • データ ストアがタイプごとに異なるコンピューター上で実行されている場合、各データ ストアを個別にアップグレードします。たとえば、リレーショナル データ ストアがコンピューター 1、ビッグ データ ストアがコンピューター 2 に存在する場合は、データ ストアごとに別々にアップグレード手順を完了します。

    ヒント:

    ArcGIS Data Store 10.5 リリースより前のバージョンでは、データ ストアの構成時にリレーショナル データ ストアとタイル キャッシュ データ ストアの両方が作成されていました。ただし、これまでに組織内で誰もホスト シーン レイヤーをポータルに公開したことがない場合、タイル キャッシュ データ ストアは未構成の状態であるため、アップグレード後にそのデータ ストアを使用する予定がない場合や、リレーショナル データ ストアとは別のコンピューター上にタイル キャッシュ データ ストアを構成したい場合は、そのタイル キャッシュ データ ストアをアップグレードする必要はありません。

  • リレーショナルまたはタイル キャッシュ データ ストアでプライマリおよびスタンバイ コンピューターを使用している場合、プライマリ コンピューターをアップグレードおよび再構成する手順を最初に実行します。必ず、その後にスタンバイ コンピューターをアップグレードおよび再構成してください。
  • ArcGIS Server サイトで複数のビッグ データ ストアが構成されている場合は、それぞれのビッグ データ ストア コンピューターを個別にアップグレードおよび再構成する必要があります。

  1. exportmanageddb ユーティリティを実行して、データ ストアの完全バックアップを作成します。エクスポート ファイルがリモートの安全な場所に保存されていることを確認します。
  2. 最新の ArcGIS Data StorePortal for ArcGISArcGIS Server、および ArcGIS Web Adaptor ソフトウェア インストール ファイルを My Esri からダウンロードします。
  3. ホスティング サーバー上の ArcGIS Server とその ArcGIS Web Adaptor をアップグレードした後で、ArcGIS Data Store をアップグレードする必要があります。手順については、『ArcGIS Server インストール ガイド』の「ArcGIS Server のアップグレード」をご参照ください。ArcGIS GeoEvent Server がフェデレートされている場合は、ArcGIS GeoEvent Extension for Server もアップグレードします。

    ヒント:

    Portal for ArcGIS は、ArcGIS Server および ArcGIS Data Store をアップグレードする前でも、アップグレードした後でもアップグレードできます。Web GIS の使用を開始する前に、Web GIS のすべてのコンポーネントが同じリリースにアップグレードされていることを確認してください。

  4. コマンド プロンプトから、既存の以前のバージョンをインストールしたときと同じユーザーで最新の ArcGIS Data Store 10.5.1 セットアップ スクリプトを実行します。たとえば、<CD ROOT または untar ディレクトリ>/Setup のようになります。

    ヒント:

    ArcGIS Data Store 10.5.1 セットアップ メディアからセットアップ スクリプトを実行するには、セットアップ スクリプトをクリックして、[ターミナルで実行] をクリックします。

    注意:

    アップグレードの際に ArcGIS Data Store サービスを手動で停止する必要はありません。セットアップ スクリプトにより、自動的にサービスが停止されます。

  5. セットアップがインストール先のコンピューターで既存の以前のバージョンの ArcGIS Data Store を検出すると、アップグレードを続行するか終了するかを確認するプロンプトが表示されます。以下の例をご参照ください。

    =========================================================================
    ArcGIS 10.5.1 Data Store (Linux)
    =========================================================================
    Your ArcGIS 10.3 Data Store is installed at:
    /home/ags/arcgis/datastore
    Confirm Settings
    =========================================================================
    Product to upgrade:             ArcGIS 10.3 Data Store (Linux)
    Location to upgrade:            /home/ags/arcgis/datastore/usr/arcgisdatastore
    Your ArcGIS 10.3 Data Store will be stopped when performing the upgrade 
    and ArcGIS 10.5.1 Data Store will be started after the upgrade completes
      'y' to continue with these settings
      'q' to exit without upgrading this product
    Enter choice [y,q] (y):

  6. y」と入力して Enter を押すと、検出された設定を適用してアップデートを続行します。

    注意:

    ArcGIS Data Store10.5.1 にアップグレードされるまでしばらくお待ちください。これには、数分かかる場合があります。

  7. 新しいリリースの ArcGIS Data Store をインストールした後は、アップグレード後の GIS Server サイトでデータ ストアを再構成します。
  8. GIS Server サイトでデータ ストアを再構成するには、configuredatastore コマンド ユーティリティを使用します。コマンド プロンプトは、ArcGIS Data Store がインストールされているコンピューター上で実行し、ArcGIS Data Store をインストールしたユーザーとして実行する必要があります。

    この例では、プライマリのリレーショナル データ ストアとタイル キャッシュ データ ストアが GIS Server サイト https://myserver.network.com:6443/arcgis で再構成されます。

    ./configuredatastore.sh https://myserver.network.com:6443/arcgis serveradmin MyAdminPassword /home/ags/arcgis/datastore/usr/arcgisdatastore --stores relational,tilecache

  9. プライマリのリレーショナル データ ストアまたはタイル キャッシュ データ ストア、もしくは最初のビッグ データ ストアのアップグレードおよび再構成が完了したら、スタンバイのリレーショナル データ ストアまたはタイル キャッシュ データ ストア、もしくは他のすべてのビッグ データ ストアに対してステップ 4 ~ 7 を繰り返します。
  10. ビッグ データ ストアのいずれかのコンピューターを個別にアップグレードすると、すべてのビッグ データ ストア コンピューター上で ArcGIS Data Store が停止します。したがって、ビッグ データ ストアのすべてのコンピューターをアップグレードした後に、各ビッグ データ ストア コンピューター上で ArcGIS Data Store を手動で起動する必要があります。
  11. 複数のタイプのデータ ストアが同じ GIS Server サイトで構成され、それらのデータ ストアが別々のコンピューター上で実行されている場合は、データ ストアのタイプごとにステップ 1 とステップ 4 ~ 8 を繰り返します。

ArcGIS Data Store をアップグレードした後の注意事項

アップグレードした後に、データ ストアがアクセス可能であることを確認する必要があります。これは、ArcGIS Server Manager または ArcGIS Server Administrator Directory から確認できます。また、ホスト フィーチャ レイヤーとホスト シーン レイヤーが引き続き正常に動作することも確認します。

データ ストアの整合チェック

ArcGIS Server Manager にサイン インして、GIS Server サイトが引き続きリレーショナル データ ストアと通信できることを検証できます。ArcGIS Server Manager からタイル キャッシュまたはビッグ データ ストアを検証することはできません。

ArcGIS Server Manager からリレーショナル データ ストアを検証するには、以下の手順を実行します。

  1. ArcGIS Server Manager にサイン インします。
  2. [サイト] > [データ ストア] の順に選択します。
  3. リレーショナル データ ストア ([ArcGIS_Data_Store]) の横にあるボックスをオンにします。
  4. [整合チェック] をクリックします。

データ ストアが実行中で、GIS Server サイトがそのデータ ストアと通信できる場合は、[ステータス] 列に緑のチェックボックスが表示されます。

アップグレード後にタイル キャッシュ データ ストアまたはビッグ データ ストアを整合チェックするには、ArcGIS Server Administrator Directory (URL の形式は https://gisserver.domain.com:6443/arcgis/admin) にログインして、validate コマンドを使用します。

ヒント:

また、リレーショナル データ ストアを ArcGIS Server Administrator Directory から整合チェックすることもできます。したがって、サイトで複数のタイプのデータ ストアが実行されている場合は、ArcGIS Server Administrator Directory からすべてのタイプのデータ ストアを整合チェックできます。

レイヤーが正常に動作することの確認

さらに、サービスが、アップグレード後も正常に動作していることも確認する必要があります。

  1. ArcGIS Server Manager にサイン インします。
  2. [サービス] > [ホスト] の順に選択します。
  3. すべてのサービスが実行されていることを確認します。