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アップグレード ArcGIS Server

ArcGIS Server 10.5.1 セットアップ パッケージでは、お使いの Linux システムに現在インストールされている 10.1 以降のバージョンをアップグレードできます。そのための手順は次のとおりです。

注意:

アップグレード プロセスにより、すべての ArcGIS Server サービスは再起動されます。アップグレード中は ArcGIS Server サイトをオフラインにすることを検討してください。

ArcGIS Server をアップグレードする前の注意事項

アップグレードを実行する前に、次の情報をよく確認してください。

ArcGIS Server 10.5.1 に直接アップグレードできますか?

はい。たとえば、バージョン 10.2.1 がインストールされている場合は、10.5.1 セットアップを実行すると、自動的に 10.5.1 にアップグレードされます。10.5.1 にアップグレードするために、リリースされている各バージョンを取得してインストールする必要はありません。

ArcGIS Server バージョン 10.5.1 をインストールする前に、以前のバージョンをアンインストールする必要がありますか?

必要ありませんが、アンインストールしてもかまいません。以前のバージョンの ArcGIS Server がインストールされている場合は、セットアップ スクリプトにより 10.5.1 へのアップグレードが自動的に開始されます。

ArcGIS Enterprise の配置を 10.5.1 にアップグレードする手順は?

インプレース アップグレードを実行しているか、以前のバージョンをアンインストールしてから新しいソフトウェアをインストールしているかに関係なく、10.5.1 の配置は、次の順序でアップグレードすることをお勧めします。

  1. Portal for ArcGIS
  2. ArcGIS Web Adaptor (Portal for ArcGIS 用)
  3. ArcGIS Server
  4. ArcGIS Web Adaptor (ArcGIS Server 用)
  5. ArcGIS Data Store (最初にプライマリをアップグレードし、次にスタンバイをアップグレードします)

10.5.1 にアップグレードするときに再認証する必要がありますか?

10.5 から 10.5.1 にアップグレードする場合は、ソフトウェアを再認証する必要はありません。ただし、10.5 以前のバージョンからアップグレードする場合は、10.5.1 の認証ファイルを使用してソフトウェアを認証する必要があります。My Esri から新しい認証ファイルを取得できます。

アップグレードを実行する前に情報をバックアップする必要がありますか?

アップグレードする前に ArcGIS Server サイトをバックアップする手順については、「ArcGIS Server のサイト構成のバックアップと復元」をご参照ください。アップグレード後のサイトにバックアップは使用できないので注意してください。バックアップは、前のバージョンにロールバックする必要がある場合に、以前のバージョンのサイトを復元するためにのみ使用できます。

ホスティング サーバーと一緒に ArcGIS Data Store を使用している場合、アップグレードする前にデータ ストアの完全バックアップを作成してください。

ArcGIS Server をポータルとフェデレートしている場合、ポータルをアップグレードする際に ArcGIS Server もアップグレードする必要がありますか?

ポータルの配置を正しく機能させるには、ポータルとホスティング サーバーのバージョンを同じにする必要があります。ただし、バージョン 10.5.1 以降、10.5 サーバーがホスティング サーバー、GeoAnalytics Server、またはラスター解析サーバーとして設定されていない限り、その 10.5 サーバーを Portal for ArcGIS とフェデレートできます。ポータルとフェデレートした ArcGIS Server サイトが複数のコンピューターで構成されている場合、ArcGIS Server コンピューターを連続してアップグレードしてください。ArcGIS Server サイトで ArcGIS Web Adaptor (単一または複数) が構成されている場合は、その ArcGIS Web Adaptor も、ArcGIS Server と同じバージョンに更新する必要があります。

ArcGIS Server をポータルとフェデレートしている場合、アップグレードの前にフェデレーションを解除する必要がありますか?

いいえ。配置をアップグレードするときは、フェデレーションを解除しないでください。フェデレーションの解除は、ポータルの配置に悪影響を与えます。たとえば、フェデレーションを解除すると、ホストされているレイヤー アイテムはすべてポータル内に残りますが、ArcGIS Server 内のサービスとの関連付けが切断されます。つまり、メンバーはポータルでこれらのレイヤーにアクセスすることも、これらのレイヤーを共有したり使用したりすることもできなくなります。また、フェデレーション プロセスの実行中にインポートされた既存の ArcGIS Server サービスがポータルから削除され、使用できなくなります。

ArcGIS Server をアップグレードする前に、他に注意する点はありますか?

単一コンピューターのサイト

単一コンピューターの ArcGIS Server サイトを使用している場合は、以下の手順に従って、ArcGIS Server サイトをバージョン 10.5.1 にアップグレードします。

複数台のコンピューターのサイト

複数コンピューターの ArcGIS Server サイトを使用している場合は、サイトの各 ArcGIS Server コンピューターをバージョン 10.5.1 にアップグレードする必要があります。各 ArcGIS Server コンピューターを連続してアップグレードします。つまり、最初のコンピューターがアップグレードされてから、次のコンピューターにアップグレードを適用します。サイト内の各 ArcGIS Server コンピューターのバージョン番号を同じにし、完全に同じバージョンのライセンスを各サーバーに適用する必要があります。以下の手順を繰り返して、各コンピューターをバージョン 10.5.1 にアップグレードします。

ArcGIS Server のアップグレード

  1. コマンド プロンプトから、既存の以前のバージョンをインストールしたときと同じユーザーで ArcGIS Server 10.5.1 セットアップ スクリプトを起動します。たとえば、<CD ROOT または untar ディレクトリ>/Setup のようになります。このスクリプトを起動する前に、ArcGIS Server を停止する必要はありません。

    ヒント:

    ArcGIS Server 10.5.1 セットアップ メディアからセットアップ スクリプトを起動するには、セットアップ スクリプトをクリックして、[ターミナルで実行] ボタンを選択します。

  2. セットアップがインストール先のコンピューターで既存の以前のバージョンの ArcGIS Server を検出すると、続行するかアップグレードを終了するかを確認するプロンプトが表示されます。以下に例を示します。

    =========================================================================
    ArcGIS Server 10.5.1 (Linux)
    =========================================================================
    Your ArcGIS Server 10.3 is installed at:
    /home/ags/arcgis/server
    Confirm Settings
    =========================================================================
    Product to upgrade:             ArcGIS Server 10.3 (Linux)
    Location to upgrade:            /home/ags/arcgis/server
    Your ArcGIS Server 10.3 will be stopped when performing the upgrade and 
    ArcGIS Server 10.5.1 will be started after the upgrade completes.
      'y' to continue with these settings
      'q' to exit without upgrading this product
    Enter choice [y,q] (y):
  3. y」と入力して Enter を押すと、検出された設定を適用してアップデートを続行します。

    注意:

    ArcGIS Server10.5.1 にアップグレードされるまでしばらくお待ちください。これには、数分かかる場合があります。

  4. 10.4.1 以前のバージョンからアップグレードした場合、インストールが完了したら、authorizeSoftware ツールを使用して、新しいライセンス ファイルで ArcGIS Server を再認証する必要があります。My Esri で新たな認証ファイルにアクセスできます。ソフトウェアを後で認証することを選択できますが、アップグレード プロセスの次のステップに進む前にこのワークフローを完了しておく必要があります。

    10.5 から 10.5.1 にアップグレードする場合は、ソフトウェアを再認証する必要はありません。

    注意:

    ArcGIS Server を複数のライセンス ロールとして認証している場合、コンピューターに適用するライセンス ロールの数だけ authorizeSoftware ツールを実行する必要があります。

  5. 認証したら、ArcGIS Server Manager を開きます。[サーバーのアップグレードの継続] をクリックして、アップグレードを完了します。この手順を完了するには、アップグレードを実行しているローカル コンピューター上で ArcGIS Server Manager を使用する必要があります。ArcGIS Web Adaptor またはロード バランサーを通じて [サーバーのアップグレードの継続] を実行することはできません。
    注意:

    [サーバーのアップグレードの継続] を実行したときにエラーが返された場合は、続行する前にエラーに対処する必要があります。たとえば、無効なライセンスに関するエラーが発生した場合、有効なライセンスを使用してソフトウェアを再認証する必要があります。その後、[サーバーのアップグレードの継続] をもう一度クリックして再試行します。

  6. アップグレードされた ArcGIS ServerArcGIS GeoAnalytics Server として、または ArcGIS Image Server とともにラスター解析に使用する場合で、これらのロールをこれまで使用したことがない場合は、次の手順に従ってアップグレードされた ArcGIS Server サイトをこれらの目的に使用します。
    1. ArcGIS GeoAnalytics Server または ArcGIS Image Server のライセンス ロールを使用してサイトを認証したことを確認します。
    2. サイトとフェデレートされたポータルにサイン インします。デフォルト管理者ロールのメンバーとしてサイン インします。ポータル URL の形式は https://webadaptorhost.domain.com/<webadaptorname>/home です。
    3. [組織] > [サイト設定] > [サーバー] の順に移動します。
    4. [サーバー] ページで、[サーバーの整合チェック] をクリックして、ArcGIS GeoAnalytics Server またはラスター解析サーバーとして使用するフェデレーション サーバーがポータルと通信できることを確認します。有効な各フェデレーション サーバーの横に緑色のチェックマークが表示されます。
    5. サーバーが有効であることを確認したら、[フィーチャ解析 - GeoAnalytics ツール] または [ラスター解析] ドロップダウン リストからフェデレーション サーバーを選択して、このサーバーをポータルの GeoAnalytics またはラスター解析サーバーとして構成します。
  7. 10.5 より前 (10.4.1 以前) のバージョンからアップグレードしている場合、ポータルのホスティング サーバーおよび、ArcGIS GeoAnalytics Server として使用されるか ArcGIS Image Server とともにラスター解析に使用するフェデレーション サーバーのコンピューターで、ArcGIS Server サービスを再起動します。

複数コンピューターの ArcGIS Server サイトを使用している場合は、サイトの残りのコンピューターで上記の手順を繰り返します。

ArcGIS Web Adaptor をサイトと連携するように構成した場合は、10.5.1 もインストールする必要があります。詳細な手順については、該当する ArcGIS Web Adaptor をご参照ください。

既存のサービスで使用されている登録済みデータベース接続と管理されたデータベース接続のパスワードを更新できるようにする場合は、次のセクションの記載に従って externalizeconnectionstrings.sh コマンド ユーティリティを実行します。

サービスを更新してパスワードの変更を可能にする

GIS サービスでは、データにアクセスする際に、ArcGIS Server の登録済みデータベースと管理されたデータベースの認証情報が使用されます。GIS サービスでデータベース ユーザーを使用して登録済みデータベースと管理されたデータベースに接続している場合に、そのユーザーのパスワードが変更されると、GIS サービスからデータにアクセスできなくなります。ArcGIS 10.4 から、新規に公開するサービスで、データベースのパスワードを更新できるようになりました。ただし、ArcGIS Server 10.3.1 以前のバージョンを 10.5.1 にアップグレードした際に、データベースへのアクセスにデータベース ユーザーが使用される既存のマップ、フィーチャ、またはイメージ サービスが含まれている場合は、externalizeconnectionstrings.sh コマンド ユーティリティを実行して、これらのサービスを更新する必要があります (パスワードを更新できるようにする場合)。

注意:

externalizeconnectionstrings.sh コマンド ユーティリティを実行すると、データベース接続は更新されますが、パスワードのリセットは既存のジオプロセシング サービスや関連する結果マップ サービスには適用されません。ただし、アップグレードされた ArcGIS Server にジオプロセシング サービスを再公開し、該当するタイプの接続を取得して、新しいパスワードを使用するように更新することができます。

  1. ArcGIS Server サイト内のすべてのコンピューターで ArcGIS Server をアップグレードしたら、ArcGIS Server 管理者として ArcGIS Server Manager にサイン インし、すべての登録済みデータベースの整合チェックを行います。[サイト] > [データ ストア] の順に進み、[すべてを整合チェック] をクリックします。
  2. 無効な登録済みデータベース接続が存在する場合は、すべて修正します。
  3. ArcGIS Server インストールの所有者として ArcGIS Server コンピューターのいずれかにログインします。
  4. コマンド シェルを開き、ディレクトリを <ArcGIS Server installation>/tools/externalizeconnectionstrings に変更します。
  5. externalizeconnectionstrings.sh を実行します。次に例を示します。

    /usr/arcgis/tools/externalizeconnectionstrings>./externalizeconnectionstrings.sh

    これにより、ArcGIS Server サイトで実行されているすべてのサービスのリストが返され、該当するサービスに使用されている接続が更新されたかどうかを示すメッセージが表示されます。