フィーチャ レイヤーは、建物、パーセル、都市、道路、地震の震源地など、類似したジオグラフィック フィーチャをグループ化したものです。フィーチャには、ポイント、ライン、またはポリゴン (エリア) があります。フィーチャ レイヤーは、ベースマップの上部でデータを表示するのに最も適しています。スタイル、透過表示、表示範囲、更新間隔、ラベルなど、フィーチャ レイヤーのプロパティを設定して、マップ上でのレイヤーの表示方法を制御することができます。フィーチャ レイヤーを使用すると、フィーチャとその属性に対するクエリを表示、編集、解析、実行できます。
ホスト フィーチャ レイヤー
ホスト フィーチャ レイヤーは、ポータルに 公開されているレイヤーです。これらのレイヤーのフィーチャ データは、ポータルのホスティング サーバーで構成されているデータ ストアによってホストされ、そのデータストア上に保存されます。 これらのレイヤーは、ArcGIS プラットフォーム全体を通じて、最も高い柔軟性、拡張性、互換性を提供します。ホスト フィーチャ レイヤーを使用して、次の操作を行えます。
- Survey123 for ArcGIS または Collector for ArcGIS を使用して、オンラインまたはオフラインのどちらの環境でも現場でデータ編集を行えます。
- 編集情報の記録やフィーチャ レイヤーのケーパビリティおよび設定 を管理します。
- フィーチャ レイヤーからタイル レイヤーを公開し、需要の高い使用例をサポートします。
ホスト フィーチャ レイヤーは、すぐに使用できるテンプレートを含むさまざまなワークフローを通じて公開できます。
ArcGIS Server フィーチャ レイヤー
スタンドアロンまたはフェデレートされた ArcGIS Server サイトでレイヤーをホストしている場合は、それらの ArcGIS Server フィーチャ レイヤーをポータルでも使用できます。これらのレイヤーは、ホスト フィーチャ レイヤーに非常によく似ていますが、根本的な違いが一つあります。データは、ホスティング サーバーのデータ ストアには保存されません。このため、レイヤーは、ポータル Web サイトで使用できる設定オプションが少なくなります。たとえば、ArcGIS Server フィーチャ レイヤーをポータルで使用する場合、フィーチャ レイヤーの編集情報の記録やオフライン機能の変更、フィーチャ レイヤーからのタイル公開などができません。これにより、ArcGIS Server サイトに登録したフォルダーおよびデータベースに保存されたデータに不要な変更が行われるのを防ぎます。このデータは記録システムであることが多く、他のアプリケーションから直接アクセスされる可能性があります。一方、ポータルを通じて保存および管理されるホスト フィーチャ レイヤーが他のアプリケーションから直接アクセスされることはありません。
ArcGIS Server フィーチャ レイヤーをポータルで操作する場合は、ArcGIS Server サイトからポータルに、[マイ コンテンツ] でレイヤーを追加できます。 これにより、ArcGIS Server サイトに登録したデータ ソースにデータを保存したまま、サービスの REST エンドポイント (URL) を参照し、マップやアプリでレイヤーを使用できるようになります。
フィーチャ コレクション
CSV ファイル、シェープファイル、マップ メモなどのアイテムは、フィーチャ コレクションとしてマップに追加できます。フィーチャ コレクションは、フィーチャ レイヤーのタイプの 1 つです。追加したフィーチャ コレクションは、マップの一部として保存できます。これにより、フィーチャ コレクション データがマップの一部として保存されます。データの編集などでフィーチャ コレクションに加えた変更は、マップにのみ反映されます。このフィーチャ コレクションの派生元である CSV ファイル、シェープ ファイル、マップ メモに変更は適用されません。
また、レイヤー プロパティ メニューで [レイヤーの保存] をクリックすると、フィーチャ コレクションを独自のアイテムとして保存できます。このアイテムは、[マイ コンテンツ] に新しいフィーチャ コレクションとして表示され、他のユーザーと共有したり、複数のマップに追加したりできます。フィーチャ コレクションを独自のアイテムとして保存した場合、データはフィーチャ コレクションのアイテムとともに保持され、マップの一部としては保存されません。データを変更するなどしてフィーチャ コレクションのアイテムに加えた変更は、[レイヤーの保存] をクリックすると保存されます。フィーチャ コレクションのアイテムを他のマップで使用する場合、変更はそのマップにも反映されます。フィーチャ コレクションのアイテムが [マイ コンテンツ] から削除された場合、他のユーザーはそのアイテムを利用できなくなります。
マップ メモ
マップ メモ レイヤーを追加することで、マップ上にフィーチャを作成できます。マップ メモ レイヤーは一種のフィーチャ コレクションです。マップ メモ レイヤーでは、フィーチャを使用して、パブリック アクセス ポイント、ハイキング コース、火災延焼範囲など、マップ上に表示したいものをシンボル表示できます。フィーチャをクリックしたときにポップアップに表示される説明情報を追加することもできます。
マップ メモ レイヤー内のフィーチャはマップと一緒に保存されるため、マップ作成者しか、フィーチャの編集と保存ができません。このようなタイプのフィーチャ レイヤーは、コミュニティ内で発生したイベントや、石油生産施設の在庫などの情報の表示に役立ちます。これは、たとえば都市の公園やレクリエーション部門が管理するスイミング プールなど、数が少ないフィーチャをマップに追加する簡単な方法です。 これは、ポータルの公開権限を持っていない場合に、フィーチャ レイヤーを作成する方法でもあります。
ルート レイヤー
マップ ビューアーを使用すると、ルート案内を取得し、マップ内にルート レイヤーを作成することができます。ルート レイヤーは一種のフィーチャ コレクションであり、ストップ、ルート案内イベント、ルート案内、ルート情報という 4 つのサブレイヤーで構成されます。サブレイヤーごとに独自のプロパティ (ポップアップやラベルなど) があり、必要に応じて構成できます。マップ ビューアーから、ルート レイヤーをアイテムとして [マイ コンテンツ] に保存し、別のマップで使用することができます。ルート レイヤーをアイテムとして保存したら、そのルート レイヤーを他のユーザーと共有できます。
ストリーミング フィーチャ レイヤー
ストリーミング フィーチャ レイヤーは、ArcGIS Server ストリーミング サービスから作成されるフィーチャ レイヤーです。これは、大量のデータや不定期に変更されるデータを含むリアルタイム データ フィードを視覚化する際に役立ちます。たとえば、複数の車両が位置情報を送信しており、車両の現在地を常に監視する必要がある場合などです。ストリーミング フィーチャ レイヤーをマップ ビューアーに追加したら、ストリーミング コントロールを使用して、サービスからレイヤーに送信されるデータをフィルタリングすることができます。ストリーミング フィーチャ レイヤーは、[マイ コンテンツ] にある特別なアイコン で識別できます。