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オフラインでのマップの利用

インターネットから切断されている場合、Web マップをオフラインで利用して、フィーチャを表示したり、収集したり更新することができます。再度接続されると、マップを同期したり、更新情報を送信したり、他のユーザーからのマップ更新情報を取得したりすることができます。

ArcGIS Enterprise ポータルでは、Collector for ArcGISArcGIS Pro、および ArcGIS Runtime SDK で構築されたカスタム アプリなどの ArcGIS アプリで、オフラインで使用できる Web マップを作成することができます。

オフラインでのレイヤーおよびマップの使用の有効化

Web マップをオフラインで利用するには、ベースマップや参照レイヤーを含め、すべてのレイヤーでオフラインでの使用が有効化されている必要があります。Esri ベースマップは自動的にオフラインで使用できるようになりますが、Collector for ArcGIS で使用するには、さらに構成が必要です。手順については、Collector for ArcGIS のドキュメントをご参照ください。 次のタイプのマップ レイヤーでオフラインでの使用を有効化できます。

  • キャッシュ ArcGIS Server マップ サービス (ArcGIS Server 10.3 以降) およびキャッシュ ArcGIS Server イメージ サービス (ArcGIS Server 10.5.1 以降) - [高度な設定][クライアントがキャッシュ タイルをエクスポートすることを許可] チェックボックスをオンにします。
  • ArcGIS Server フィーチャ サービス (ArcGIS Server 10.3 以降) - [クエリ][同期] オプションを選択して、オフラインでの使用を有効化します。データを編集可能にする場合は、[作成][削除][更新] の任意の組み合わせも選択します。
  • ホスト フィーチャ レイヤー - アイテム ページの [設定] タブの [同期を有効化] チェックボックスをオンにします。
  • ホスト タイル レイヤー - アイテム ページの [設定] タブの [このレイヤーのダウンロードとオフライン マップでの使用を許可します。] チェックボックスをオンにします。

    ベクター ホスト タイル レイヤーをオフラインで使用する機能は、10.6.1 の新機能です。ベクター ホスト タイル レイヤーを特定の ArcGIS アプリでオフライン使用できるかどうかを判断するには、アプリのドキュメントをご参照ください。

レイヤーでオフラインでの使用を有効化したら、アイテム ページの設定で、[オフライン モード] の下の [オフライン モードを有効化] チェックボックスをオンにして、Web マップでオフラインでの使用を有効化できます。マップがオフラインでの使用をサポートしている場合、つまり、マップが保存されたときにそのマップ内のすべてのレイヤーでオフラインでの使用が有効化されている場合、オフラインでのマップの利用が自動的に有効になります。マップをオフラインで利用しない場合は、[オフライン モードを有効化] チェックボックスをオフにして、[保存] をクリックします。

オフラインで利用するマップにタイル レイヤーが含まれている場合は、そのタイル レイヤーのソース サービス定義ファイル、タイル パッケージ、またはベクター タイル パッケージがポータルに存在している必要があります。

プロジェクトに適したオフラインの高度な設定を選択します。

オフラインでの使用のためにマップを作成するときは、[オフラインの高度な設定] を調整して、ユーザーがサーバーから受信する情報を指定できます。これらの設定は、ユーザーが最初にダウンロードした後にサーバーから同期するデータに適用され、 ユーザーが行った編集には適用されません。編集した内容は常にサーバーに送信されます。

オフラインの高度な設定を調整するには、マップのアイテム ページの [オフライン モード] 設定の横にある [高度な設定を表示] リンクをクリックします。これらのオプションが構成可能になるのは、マップをオフラインで利用するための上記の詳細な要件が満たされている場合に加えて、マップに少なくとも 1 つの編集可能なフィーチャ レイヤーがあり、マップ内の編集可能なフィーチャ レイヤーがすべて、ホスト フィーチャ レイヤーまたは ArcGIS Server 10.4 以降のフィーチャ サービスから取得されたレイヤーのいずれかである場合です。

オフラインの高度な設定は、Collector for ArcGIS ですぐに使用できます。ArcGIS Runtime SDK で独自のアプリを構築している開発者は、サポートされていない JSON を使用すると、これらの高度な設定を有効に活用することができます。たとえば、ArcGIS Runtime SDK for .NET でアプリを構築している場合は、UnsupportedJson プロパティを使用できます。

次のサブセクションでは、各設定に関する詳細情報を提供し、ユーザーが必要とする情報のタイプおよび組織が実装している帯域幅または転送時間の制限に基づき、プロジェクトに適した設定を選択する方法ついて説明します。

編集可能なレイヤーに関するオプション

[編集可能なレイヤー] セクションでは、ユーザーがサーバーから取得するデータのタイプを指定します。ユーザーがデータを同期するたびに、編集内容が常に、サーバーに送信されます。デフォルトでは、フィーチャと添付ファイルの両方が取得されます。

機能

同期後の新しいフィーチャと更新されたフィーチャに加えて、マップが最初にダウンロードされたときにユーザーが作業エリアでフィーチャを表示する必要がある場合は、[フィーチャ] をオンのままにします。このオプションがオンの場合、最初のダウンロード操作と後続の同期操作の際にパフォーマンスが低下し、ストレージの消費量が増加するものの、作業エリア内のすべてのフィーチャが表示されます。

ユーザーが最初にマップをダウンロードするときや、作業に使用しないフィーチャを同期時に更新するときに既存のフィーチャを表示する必要がない場合は、このオプションをオフにします。これにより、転送されるデータ量が減少します。新しいフィーチャは同期時に常にアップロードされます。

添付ファイル

ユーザーが添付ファイルを表示する必要がある場合は、[添付ファイル] をオンのままにします。これにより、最初のダウンロードおよびサーバーとの同期によって取得されるデータのサイズが増加します。

ユーザーが作業を完了する際にこれらの添付ファイルを表示する必要がない場合は、[添付ファイル] をオフにします。添付ファイルがダウンロードされないと、モバイル デバイス上のストレージが減少し、ダウンロードと同期にかかる時間が短縮されます。新しい添付ファイルは同期時に常にアップロードされます。

注意:

1 つ以上のレイヤーが ArcGIS Server 10.3.1 以前で作成されたものである場合、編集可能なレイヤーの添付ファイルは除外できません。

読み取り専用レイヤーのオプション

[読み取り専用レイヤー] セクションでは、ユーザーが編集不可のレイヤーに関してサーバーから添付ファイルを取得するかどうかのみを指定します。読み取り専用レイヤーに含まれるフィーチャは常に取得されます。ユーザーが読み取り専用フィーチャに関連付けられた添付ファイルを表示する必要がない場合は、[添付ファイル] をオフにします。ユーザーは引き続き読み取り専用アセットを表示できますが、添付ファイルが同期されないため、データ サイズと転送時間のコストは減少します。