トラックビューの作成—Portal for ArcGIS | ArcGIS Enterprise のドキュメント

モバイルユーザーは自身のトラックのみ表示できますが、管理者以外のユーザー (監督員やモバイル作業員のマネージャーなど) も他のユーザーのトラックを表示する必要がある場合があります。トラックビューには、一連のモバイルユーザーの最新位置とトラックが含まれています。位置のトラックの表示権限およびトラックビューへのアクセス権限が付与されているユーザーは、指定したモバイルユーザーのトラックを表示できます。

位置のトラックを表示する権限は、デフォルトで管理者に付与されており、カスタムロールに追加できます。管理者は Track Viewer Web アプリでトラックビューを作成し、ビューにトラックを含めるモバイルユーザーを定義します。管理者は、ビューに含めるモバイルユーザーの最新の位置とトラックを表示できる、トラック閲覧者も追加します。トラックビューが作成されると、そのトラックビューへのアクセスを制御する関連グループも作成されます。トラックビューにトラック閲覧者を追加すると、それらはグループにも追加されます。

トラックビューの作成

Track Viewer を使用してトラックビューを作成し、ビューにトラックを含めるモバイルユーザーを定義します。トラックビューを作成する際、ビューに含めるモバイルユーザーの最新の位置とトラックを表示できる、トラック閲覧者を追加します。

注意:

トラックビューを作成するには、組織のデフォルト管理者ロールのメンバーである必要があります。

トラックビューを作成するには、次の手順を実行します。

ブラウザーで組織サイトにサインインして、Track Viewer を開きます。
アプリランチャーから Track Viewer にアクセスするか、https://host.domain.com/webadaptor/apps/trackviewer/ にアクセスします (host、domain、および webadaptor は、お使いのポータル情報に置き換えられます)。
[ビューの作成] をクリックします。
ビューの名前を指定して [ビューの作成] をクリックします。
ヒント:
この名前はユーザーのトラックビューに表示されるため、ビューの目的が表現されている名前を指定する必要があります。
ビューを作成すると、ホストフィーチャレイヤービューとそのビューへのアクセスを制御するグループも作成されます。
[モバイルユーザー] タブで、トラックビューに最新位置とトラックを表示するモバイルユーザーを追加します。
モバイルユーザーは、次の方法で追加できます。
- 1 つずつ - ユーザーを選択して [追加] をクリックします。
- 既存の ArcGIS Workforce プロジェクトから - Workforce プロジェクトのタイトルを選択して [追加] をクリックします。
- ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise の既存のグループから - グループ名を選択して [追加] をクリックします。
- .csv ファイルから - [ファイルからユーザーを追加] をクリックします。
注意:
任意のユーザーをモバイルユーザーに追加できますが、Field Maps モバイルアプリでの追跡、QuickCapture モバイルアプリでの追跡、または Indoors モバイルアプリでの追跡が始まって、はじめてそのユーザーの最新位置やトラックが作成されます。
必要に応じて、[トラック閲覧者] タブで、ユーザーに対してトラックビューに含まれているモバイルユーザーのトラックを表示できるようにすることができます。
トラック閲覧者は、次の方法で追加できます。
- 1 つずつ - ユーザーを選択して [追加] をクリックします。
- 既存の ArcGIS Workforce プロジェクトから - Workforce プロジェクトのタイトルを選択して [追加] をクリックします。
- ArcGIS Online または ArcGIS Enterprise の既存のグループから - グループ名を選択して [追加] をクリックします。
これらのユーザーは、トラックビュー用に作成されたグループに追加され、ビューが共有されます。トラックビューに含まれているモバイルユーザーのトラックを表示したり、ホストフィーチャレイヤービューにアクセスしたりできます。
任意のユーザーをトラック閲覧者として追加できますが、位置のトラックの表示権限が付与されているユーザーのみがトラックビューを使用できます。

これで、トラックビューが作成されました。 [開く] をクリックして Track Viewer でトラックを表示するか、[Track Viewer] をクリックしてトラックビューのリストに戻るか、別のトラックビューを作成できます。

トラックビューの更新

トラックビューを更新し、モバイルユーザーを追加または削除して、最新位置とトラックをトラックビューに含めるかどうかを変更できます。また、トラック閲覧者を追加または削除して、モバイルユーザーの最新位置または過去の位置履歴を表示するかどうかを変更することもできます (トラックビューに関連付けられているグループからの削除も含む)。トラックビューを更新するには、表示されるトラックビューのリストでトラックビューの上にポインターを置き、[構成] をクリックします。 [モバイルユーザー] タブと [トラック閲覧者] タブを使用して、トラックビューを作成した際と同じ方法でユーザーを追加および削除します。

トラックビューの削除

不要になったトラックビューがある場合は削除します。トラックビューを削除しても、トラックデータは削除されません。トラックの特定のビューのみが削除されます。トラック閲覧者は、含まれているモバイルユーザーのトラックを表示できなくなります。トラックビューを削除するには、表示されるトラックビューのリストでトラックビューの上にポインターを置き、[削除] をクリックします。

トラックの表示

Track Viewer Web アプリを使用すると、トラック閲覧者はアクセスできるトラックをフィルター処理して調べることができます。トラックビューを開いて使用することで、最新位置とそのトラックビューに含まれるモバイルユーザーのトラックの両方を表示することができます。モバイルユーザーのパターンを理解するには、フィルターから期間、特定のモバイルユーザー、またはトラックの GPS 精度を選択します。

モバイルユーザーの最新位置と過去の位置履歴の詳細を、他の対象物や重要な情報に関連付けて表示する必要がある場合は、トラックのホストフィーチャレイヤービューを独自のマップまたはアプリに追加します。トラックを使用して ArcGIS で高度な解析を実行することもできます。位置情報の共有スキーマやそれに含まれるレイヤーの詳細については、「トラックレイヤー」をご参照ください。

注意:

(ユーザー自身の位置のトラック以外の) 位置のトラックを表示するには、トラックビューをユーザーと共有する必要があります。トラックビューは、ビューが作成されるときにトラック閲覧者として追加されたユーザーと自動的に共有されます。

トラックを表示するには、[位置のトラックの表示] および [組織のグループへの加入] 権限を持っている必要があります。 [位置のトラックの表示] 権限は、デフォルトで管理者に付与されており、カスタムロールに追加できます。詳細については、「ロールに付与される権限」および「メンバーロール」をご参照ください。

ブラウザーで組織サイトにサインインして、Track Viewer を開きます。
アプリランチャーから Track Viewer にアクセスするか、https://host.domain.com/webadaptor/apps/trackviewer/ にアクセスします (host、domain、および webadaptor は、お使いのポータル情報に置き換えられます)。
表示されるトラックビューのリストで、トラックビューをクリックして開きます。
ビューに含まれているすべてのモバイルユーザーのリストと、最新位置とトラックを示すマップが表示されます。
必要に応じて、トラックビューでユーザーや期間などを使用してフィルタリングすることで、特定のトラックを表示できます。マップ上のユーザーをクリックすると、表示されている期間内のユーザーの最新位置に関する情報が表示されます。また、トラックをクリックすると、トラック上の特定のポイントに関する情報が表示されます。

Track Viewer のクイックリファレンス

トラックビューを操作する際、ビューに含まれているモバイルユーザーと各ユーザーの最新位置およびトラックを表示できます。以下に説明する UI アイテムを使用して、マップを調べたり、マップに含まれる情報をフィルタリングしたりできます。

Track Viewer - 表示できるトラックビューのリストに戻ります。
フィルター - マップに表示されるトラック情報を制限します。各フィルターでは、パネル (3 を参照) を使用して、モバイルユーザー、値、または範囲を定義できます。
- ユーザー - トラックビューに含まれるモバイルユーザー。 1 人以上のユーザーを選択すると、各ユーザー (最新位置とトラックの両方を含む) がマップ上でハイライト表示されます。ビュー内の他のモバイルユーザーのトラックはグレーで表示されます。
- 期間 - 最新位置とトラックを表示する期間。デフォルトでは、過去 8 時間に設定されています。定義済み期間 (過去 4 時間、24 時間、48 時間など) から選択するか、開始日時と終了日時を指定することでカスタム期間を設定できます。指定した期間以外のトラックポイントはマップに表示されません。
- 精度 - 各トラックポイントをトラックに含める際に満たす必要がある GPS 精度。必要な精度を満たしていないトラックポイントはマップに表示されないため、要求する精度値を低く設定すると、より正確なトラックラインが作成されます。単位は、プロフィールの設定で決定されます。
- 速度 - 各トラックポイントをトラック内でハイライト表示する際に、満たす必要がある速度の範囲。範囲外のトラックポイントはマップには表示されますが、ハイライト表示されません。単位は、プロフィールの設定で決定されます。
- アクティビティ - トラックポイントをトラック内でハイライト表示する際に、モバイルユーザーが実行する必要があるアクティビティのタイプ。複数のアクティビティタイプが選択されている場合、選択されているいずれかのタイプに一致するポイントがハイライト表示されます。他のアクティビティタイプのトラックポイントはマップには表示されますが、ハイライト表示されません。
速度フィルターとアクティビティフィルターの両方を使用している場合、両方の要件を満たすトラックがハイライト表示されます。
パネル - マップのフィルターを構成します。この例では、[ユーザー] リストが表示されています。
プロフィール - サインインしたユーザーとサインアウトするオプションが表示されます。
アクティブなフィルター - 現在のフィルターの詳細がマップの上部に表示されます。この例では、過去 8 時間のトラックが表示されるようにフィルタリングされており、4 人のモバイルユーザーがハイライト表示されています。フィルター横の X をクリックすると、フィルターが解除されます。
マップ - 各モバイルユーザーの最新位置とトラックがマップに表示されます。マップ上で画面移動およびズームして、最新位置およびトラックを探索することができます。
ベースマップ - ベースマップを変更します。
最新位置 - 各モバイルユーザーの最新位置は、プロフィール画像とともに (プロフィール画像が指定されている場合) マップ上に表示されます。プロフィール画像が指定されていない場合、ユーザーのイニシャルで最新位置が表示されます。最新位置をクリックすると、タイムスタンプ、デバイスのバッテリーレベル、速度およびアクティビティタイプ、進行方向、トラックポイントの GPS 精度を含む、最新位置に関する詳細情報が表示されます。詳細情報の下部にある [前へ] をクリックすると、モバイルユーザーの前のトラッキングポイントにアクセスできます。
トラック - マップ上のラインはモバイルユーザーのトラックです。トラックをクリックすると、トラックが属しているモバイルユーザー、タイムスタンプ、デバイスのバッテリーレベル、速度およびアクティビティタイプ、進行方向、トラックポイントの GPS 精度を含む、トラック上のポイントに関する詳細情報が表示されます。詳細情報の下部にある [前へ] および [次へ] をクリックすると、モバイルユーザーの前および次のトラックポイントにアクセスできます。
ヒント:
トラックの詳細を表示するには、トラックの上にポインターを置いた際にトラックポイントが表示されるまで拡大します。縮小しすぎると、トラックをクリックしても詳細が表示されません。
スマートレンダリング - 表示されるトラックの品質を制御します。スマートレンダリングは、少なくとも次のいずれかの条件に該当するトラックポイントのような、高品質なトラックポイントにトラックラインを制限します。
- ポイントの水平精度が 10 メートル未満。
- ポイントの水平精度が 10 ～ 25 メートルで、速度が 0 メートル/秒より大きいか、コースが 0 度より大きい。
- 速度が 0 メートル/秒より大きく、コースが 0 度より大きい。
トラックラインにすべてのトラックポイントを含める場合は、スマートレンダリングを無効にします。