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ルート サービスの構成

ルート サービスでは、市街地での最適ルートの検索、一番近い緊急車両または施設の検出、ある位置の周囲に存在する到達圏の特定、配送車両の走行順序の指定など、交通ネットワークに対するさまざまなタイプの空間解析を実行できます。

デフォルトの管理者および適切な権限を持つ管理者は、ルート サービスを使用してさまざまなタスクを実行するように ArcGIS Enterprise を構成できます。 次の 3 つの方法のいずれかを使用して、ArcGIS Enterprise でルート検索サービスを構成できます。

構成後は、ルート サービスを ArcGIS Pro などのさまざまなアプリケーションで使用したり、Map Viewerルート案内の取得解析の実行のために使用したりできます。 ルート検索サービスを使用して、ネットワーク解析機能を自身のカスタム アプリケーションに追加することもできます。 さらに、ArcGIS Maps SDK for JavaScriptArcGIS REST API、またはさまざまなネイティブの ArcGIS Maps SDKs など、SDK や API をルート サービスで使用できます。

ルート検索サービスにアクセスするさまざまな API の詳細

ルート サービスの構成

ArcGIS Enterprise でルート サービスを構成するには、次の手順に従います。

  1. 管理者として組織にサイン インします。
  2. サイトの上部にある [組織] をクリックして、[設定] タブをクリックします。
  3. ページの左側にある [ユーティリティ サービス] をクリックします。
  4. ページの右側にある [ルート案内とルート検索] をクリックします。
  5. [ルート サービスの構成] をクリックし、3 つの方法のいずれかを選択してルート サービスを構成します。
    ルート サービスの構成ダイアログ ボックス

ArcGIS Online からルート サービスを使用

ArcGIS Online からルート サービスを使用して、ArcGIS Enterprise を構成できます。 そのためには、ArcGIS Online の組織アカウントが必要です。 このアカウントにはクレジットが関連付けられているとともに、ルート サービスを使用するための適切な権限が付与されている必要があります。

  1. [ルート サービスの構成] ダイアログ ボックスで、ArcGIS Online オプションを選択して [次へ] をクリックします。
  2. ルート サービスに使用する ArcGIS Online アカウントの認証情報を入力し、対応するアイテムが ArcGIS Enterprise に作成されるフォルダーを選択するか、作成します。
  3. [保存] をクリックします。

操作が正常に完了すると、ArcGIS Enterprise のルート サービスの取得元が ArcGIS Online であることが表示されます。 また、ArcGIS Enterprise のルート サービスの設定に使用されている ArcGIS Online ユーザー アカウントも表示されます。 ArcGIS Enterprise でルート サービスを使用するときに、このアカウントからクレジットが差し引かれます。

ネットワーク データセットを公開

道路データをモデル化するネットワーク データセットがある場合、そのデータセットをルート サービスのソースとして使用できます。 それを行うために、そのデータセットをルート サービスとして公開し、組織用に構成することができます。 このプロセスでは、ネットワーク データセットに基づいて一連のルート サービスを作成し、組織にユーティリティ サービスとして登録して、各種アプリケーションで検索および使用できるようにします。

ルート サービスの公開に使用するネットワーク データセットは、それをホストする組織にまず追加する必要があります。 これはいくつかの方法で実行できます。

ArcGIS Enterprise のデータ ストアの詳細

注意:

このプロセスにはしばらく時間がかかることがあるため、ArcGIS Enterprise最大トークン期間を 120 分未満に指定した場合、問題が発生する可能性があります。 このプロセスの実行前に ArcGIS Enterprise の最大トークン期間を 120 分より大きい値に設定しておき、プロセスの終了後にその期間を目的の値に再設定することをお勧めします。

  1. [ルート サービスの構成] ダイアログ ボックスで、[公開するネットワーク データセット] を選択して [次へ] をクリックします。
  2. [ネットワーク データセット] セクションで、次の手順を実行します。
  3. [ネットワーク データセットを含むデータ ストア アイテム] ドロップダウン メニューから、ネットワーク データセットを含むデータ ストア アイテムを選択します。
  4. [ルート サービスをホストする GIS サーバー サイト] ドロップダウン メニューから、ルート サービスのホストに使用する GIS サーバー サイトを選択します。 このドロップダウン メニューには、データ ストア アイテムにアクセスできる GIS サーバー サイトのみが含まれ、 加えて、バージョン 11.0 以降の ArcGIS Server サイトのみが含まれます。
  5. [ネットワーク データセットの相対パス] は、データ ストア内のネットワーク データセットへのパスです。 たとえば、ファイル ジオデータベース内のネットワーク データセットのカタログ パスが C:\data\streets\NorthAmerica.gdb\Routing\Routing_ND で、データ ストア アイテムが C:\data を参照している場合、ネットワーク データセットの相対パスの値は /streets/NorthAmerica.gdb/Routing/Routing_ND になります。

    注意:

    ネットワーク データセットの相対パスの指定では、スラッシュを使用する必要があります。

  6. [サービス プロパティ] セクションで、次の手順を実行します。
  7. [サービス フォルダー] パラメーターに、ルート サービスが公開されるサーバー フォルダーの名前を指定します。
  8. [サービス タイプ] パラメーターでは、切り替えボタンを使用してタイプを有効/無効のどちらにするか示します。
    注意:
    すぐに使用できるクライアント アプリケーションの中には、機能が無効化されているものもあります。 すべてのサービスまたは必要なサービスを利用するには、それらのサービスが [ルート サービスの構成] ダイアログ ボックスでオンになっていることを確認します。
  9. [詳細プロパティ] セクションでは、オプションで、サービス インスタンスの最小数と最大数など、ルート サービスの特定のプロパティを指定するための構成ファイルをアップロードします。 ArcGIS Server インストール ディレクトリの framework/runtime/ArcGIS/Resources/ArcToolBox/Services/routingservices フォルダーに、publishroutingservices.jsonpublishroutingservices_dedicated.json という 2 つのサンプル構成ファイルが含まれています。
  10. 構成ファイルを指定しない場合は、デフォルトで publishroutingservices.json ファイルが使用されます。
    公開前に、すべてのパラメーターが正しく入力されていることを確認してください。
  11. [ルート検索サービスの公開] をクリックします。

    プロセスが開始されると、進行状況インジケーターが表示されます。 このプロセスの実行にはしばらく時間がかかることがあるため、他のタスクを続行するかたわら、進行状況インジケーター ページに戻って、プロセスが完了したか確認することができます。

  12. 公開が完了すると、ルート サービスおよびネットワーク データセットを公開したサーバー サイトまたは組織の URL 確認を受信します。

ルート サービスを公開するために StreetMap Premium データを使用している場合や、データがライブ交通量を使用するように設定されている場合は、ルート サービスに対して ArcGIS Online からライブ交通量が構成されていることを示す交通量データ サービス アイテムも表示されます。

ルート サービスの構成が無事完了したら、組織にいくつかのサービス アイテムが作成されます。

  • [ネットワーク解析サービス] ツール
  • [マップ イメージ レイヤー] アイテム

アイテムの詳細と設定の構成の詳細

注意:

ArcGIS Server Administrator Directory を使用して、ルート サービスの他のプロパティを編集できます。

注意:
自身のネットワーク データセットを使用してルート サービスを構成するプロセスは、デフォルトで、標準のルート サービスを構成します。 カスタム ルート検索サービスを公開したい場合は、ArcGIS Pro の「カスタム ルート検索サービス」のトピックをご参照ください。

トラブルシューティング

公開中に問題が発生した場合は、警告メッセージまたはエラー メッセージが表示されます。 ルート サービスを公開するときの警告とエラーの詳細

複数の警告メッセージまたはエラー メッセージがある場合は、[ルート サービスの公開に関する警告を表示します] または [ルート サービスの公開に関するエラーを表示します] をクリックしてそれらのメッセージを表示できます。 [ルート サービスの公開による詳細メッセージ] をクリックすると、ルート サービスの REST API の公開により返された未加工の JSON メッセージを開くことができます。このメッセージにより詳細な情報が含まれていることがあります。

既存のルート サービスを使用

スタンドアロン サーバー上に既存のルート サービスがある場合、組織サイトでそれを構成できます。 それにより、各種アプリケーションでこれらのルート サービスを検出し、使用できるようになります。

  1. [ルート サービスの構成] ダイアログ ボックスで、[既存のルート サービス (上級者向け)] を選択します。
  2. 既存のルート検索ユーティリティ サービスへの URL を構築します。 すべてのサービスを対象に URL を指定する必要はありません。
  3. [保存] をクリックします。

上記の 3 つの方法のいずれかを使用してルート サービスを構成した後は、これらを表示、更新、または削除できます。

ルート サービスの表示または更新

ルート サービスの URL やアイテムを表示または更新するには、次の手順を実行します。

  1. [ユーティリティ サービス] ページの [ルート案内とルート検索] セクションで、[オプション] オプション ボタンをクリックします。
  2. [ルート検索サービスの詳細の表示] をクリックします。
  3. サービス (アイテムの詳細や共有設定など) を表示または更新するには、それぞれのサービスのランチャー ランチャー ボタンをクリックします。

ルート サービスの削除

ルート サービスを削除するには、次の手順を実行します。

  1. [ユーティリティ サービス] ページの [ルート案内とルート検索] セクションで、[オプション] オプション ボタンをクリックします。
  2. [ルート サービスの削除] をクリックします。

    ルート検索ユーティリティ サービスの URL を使用してルート サービスを構成した場合は、[オプション] ボタンをクリックして [ルート サービスの編集] をクリックすると、それぞれのユーティリティ サービスを直接編集できます。

既存のルート検索サービスを削除して、ルート検索サービスを最初から構成することもできます。 これを行うメリットは、ホスティング サイトまたは組織の既存のサービス アイテムとルート サービスが削除され、クリーンになることです。 ルート サービスのソースが [カスタム] の場合は、[ルート サービスの削除] オプションのみを使用できます。このオプションを使用すると、ArcGIS Enterprise のみからユーティリティ サービスが削除されます。