次に、ジオデータ サービスの使用方法を示す図および例を示します。
エンタープライズ ジオデータベース
この図では、大阪のエンタープライズ ジオデータベースと東京のエンタープライズ ジオデータベースの間に、レプリカが存在します。レプリカは、東京のジオデータベースを「Replication (レプリケーション) 」オペレーションが許可されたジオデータ サービスとして公開することにより、作成されたものです。東京の管理者は、このジオデータ サービスにインターネット経由でアクセスし、ArcGIS ツールを使用してレプリカを作成しています。
レプリカが作成された後、編集ユーザーがローカルのエンタープライズ ジオデータベースをそれぞれ更新します。東京の管理者は、ジオプロセシング モデルを定期的に実行して大阪のジオデータ サービスに接続し、双方向で変更データを同期します。これにより、ジオデータベースの同期が保たれ、どちらのオフィスでもユーザーが同じ情報にアクセスできます。
シングルユーザー ジオデータベース
また、東京のエンタープライズ ジオデータベースとフィールド スタッフのラップトップで実行されているローカル ジオデータベースの間にも、レプリカが存在します。フィールド スタッフはネットワークに接続しておらず、現場ではローカル ジオデータベースを更新し、毎日の最後の作業として東京のジオデータベースにそれらを同期します。
この場合、フィールド スタッフはファイル ジオデータベースに対するチェックアウト レプリカを使用することができます。業務の最後にラップトップが東京のジオデータベースに接続され、変更がチェックインされます。チェックインが完了したら、翌日以降の作業のために新しいチェックアウトを作成する必要があります。これには、夜間に実行するようにスケジュールされたジオプロセシング モデルを使用することができます。チェックアウト プロセスを毎晩実行したくない場合は、チェックアウト レプリカの代わりに双方向レプリカを使用することができます。双方向レプリカを使用すると、変更を送受信できる複数の同期が可能になります。したがって、毎日の最後の作業としてラップトップで同期プロセスを実行し、変更データを東京のジオデータベースにアップロードし、東京のジオデータベースから最新の変更データを取得することができます。双方向レプリカを作成するために、各ラップトップで稼働している SQL Server Express 内のジオデータベースを使用できます。
これらのプロセスは、オフィスに戻ったときにラップトップを LAN に接続して実行することができます。フィールド スタッフが離れた場所にいて毎日オフィスに戻れない場合は、このプロセスをインターネット上で実行することもできます。この場合は、ジオデータベースに直接アクセスする代わりに、東京のジオデータベースをもとに公開されたジオデータ サービスに、インターネット経由で接続します。
フィールド スタッフによって統合された変更データは、エンタープライズ ジオデータベースの同期時に、大阪のオフィスでも共有されます。
URL の形式
Web 対応のジオデータ サービスの SOAP URL の形式は次のとおりです。
http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/services/folder/service/GeoDataServer
たとえば、「Peru」というフォルダー内にある「Lima」というサービスが「gisserver」というサーバー上のポート 6080 で実行されている場合、URL は次のようになります。
http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/services/Peru/Lima/GeoDataServer
次の REST URL も同じパターンになりますが、arcgis と services の間に /rest/ が挿入されています。
http://gisserver.domain.com:6080/arcgis/rest/services/Peru/Lima/GeodataServer