ArcGIS Enterprise をインストールする前に、基本配置の前提条件と構成内容を理解しておくことが重要です。 また、配置やアップグレードの方法を学び、サーバー ロールとエクステンションの機能とキャパシティを拡張します。
基本配置
ArcGIS Enterprise は 4 つのソフトウェア コンポーネントから成ります。 最小構成の ArcGIS Enterprise を基本配置と呼び、次の各コンポーネントから成ります。
- ArcGIS Server - ArcGIS Server Standard または ArcGIS Server Advanced としてライセンスされ、ポータルのホスティング サーバーとして構成されます。
- Portal for ArcGIS。
- リレーショナル データ ストアおよびタイル キャッシュ データ ストアとして構成される ArcGIS Data Store。
- 2 組の ArcGIS Web Adaptor。一方は ArcGIS Enterprise ポータル、もう一方はホスティング サーバーに向かう、トラフィックを処理します。
ArcGIS Server ライセンス ロール
ArcGIS Server の機能は、サーバー ライセンス ロールを通じて提供されます。 ArcGIS GIS Server を除き、各サーバー ロールはオプションで、基本配置とは別にライセンスを付与されます。
配置オプション
Esri は、ArcGIS Enterprise Builder 、クラウド配置ツール、およびスクリプト ベースのツールなどの ArcGIS Enterprise の配置に使用できる複数のツールを提供しています。 ツールにはそれぞれメリットと使用目的があります。 詳細については、「ArcGIS Enterprise 機能比較表」と「ArcGIS Enterprise 配置ツール」をご参照ください。
はじめに
ArcGIS Enterprise コンポーネントのインストールを始める前に、必ずシステム要件を確認して要件を満たすようにしてください。 ライセンスおよびコンポーネントのダウンロードを開始する準備ができましたら、My Esri にアクセスします。
前提条件の確認と充足
- ご使用のインフラストラクチャが、各 ArcGIS Enterprise コンポーネントのシステム要件を満たしていることを確認してください。
- インストールするには、管理者権限が必要です。
- ArcGIS Server の .NET Extension Support 機能をインストールするには、Microsoft .NET Framework 4.5.2 が必要です。
- ArcGIS Web Adaptor (IIS) では、Microsoft .NET Framework 4.5.2 以降が必要です。
- Microsoft .NET Framework は、Microsoft からダウンロードできます。 ご使用のオペレーティング システムで使用できる Microsoft .NET Framework 4.x の最新バージョンを使用することをお勧めします。 ArcGIS Enterprise 10.9.1 リリースでは、Microsoft .NET Framework 4.8 が推奨されました。
基本配置は、物理、仮想、クラウドを問わず、複数台のコンピューターにまたがってインストールできます。 ArcGIS Enterprise コンポーネントに必要なコンピューターの仕様の詳細については、システム要件をご参照ください。
My Esri でのライセンスの取得とダウンロード
- 「ライセンス アクションの実行」権限を使用して、My Esri にアクセスします。
- [組織] → [ライセンス] → [Esri 製品のライセンス使用] から [スタート] を選択してライセンス取得プロセスを開始します。
- ArcGIS Enterprise と、ライセンスが必要なソフトウェア バージョンを選択します。
- ArcGIS Server および Portal for ArcGIS 用のライセンス ファイルを生成するための手順を実行し、該当する場合は、サーバー ロール、ユーザー タイプ、アプリケーションをそれらのライセンス ファイルに含めます。
- GIS Professional ユーザー タイプ、ArcGIS Pro、または ArcGIS Drone2Map のライセンスを取得している場合は、ArcGIS License Manager 2021.1 をダウンロードしてこれらのアプリケーションを使用できる組織メンバーを指定する必要もあります。 詳細については、「ライセンス マネージャー ガイド」と、ポータルを使用したアプリのライセンス付与の概要をご参照ください。
- ライセンスと各 ArcGIS Enterprise コンポーネント、サーバー ロール、および必要に応じてエクステンションをダウンロードします。
ローカライズ版セットアップ
次の主要コンポーネントには、ローカライズ版セットアップがあります。
- ArcGIS Server
- Portal for ArcGIS
- ArcGIS Data Store
- ArcGIS Web Adaptor
次のサーバー ロールおよびエクステンションには、ローカライズ版セットアップがあります。
- ArcGIS GeoEvent Server
- ArcGIS Notebook Server
- ArcGIS Workflow Manager (Classic) Server
- ArcGIS Data Reviewer
- ArcGIS Mission Server
言語パック
言語パックは、インストールされているドキュメントを追加言語で表示するために使用可能な、個別設定するオプションのセットアップです。 言語パックは次のセットアップで設定できます。
- Portal for ArcGIS
- ArcGIS Data Store
- ArcGIS Notebook Server
- ArcGIS Mission Server
アップグレード
ArcGIS Enterprise のアップグレードを実行する場合は、以下の事項を考慮してください。
- ArcGIS セットアップ パッケージは、同じ ArcGIS 製品の既存のインストールを検出してアップグレードします。 インストール場所の設定は、アップグレードで保持されます。 詳細については、インストール ガイドをご参照ください。
- 同じリリース シリーズのバージョンからアップグレードする場合 (10.9 から 10.9.1 へのアップグレードなど)、新しいライセンス ファイルを入手する必要はありません。
- 以前のリリース シリーズのバージョンからアップグレードする場合には、My Esri から新しいポータル ライセンス ファイルを取得する必要があります。