Skip To Content

Portal for ArcGIS のサイレント インストール

Windows インストーラーのコマンド ライン パラメーターを使用してセットアップを実行すると、ユーザー インターフェイスを使わずに Portal for ArcGIS をインストールすることができます。

注意:

10.5.1 にアップグレードするかどうか 詳細については、「Portal for ArcGIS のアップグレードについて」をご参照ください。

Portal for ArcGIS をインストールするための準備

  1. インストールを行う環境が最小システム要件を満たしていることを確認します。詳細については、「システム要件」をご参照ください。
  2. 管理者権限のあるユーザーでログインします。
  3. Portal for ArcGIS で使用されるポート」の説明に従って、ポートを開きます。
  4. サーバー上の重要でないアプリケーションをすべて終了します。
  5. 以下で説明するインストール コマンドを実行します。

Portal for ArcGIS のサイレント インストール

Portal for ArcGIS のサイレント インストールに使用される Windows インストーラーのコマンド ライン パラメーターは、次のとおりです。これらのコマンドを使用して、Portal for ArcGIS のインストール場所やポータルのコンテンツ ディレクトリを指定します。

  • INSTALLDIR=<installation location>

    このプロパティを使用すると、Portal for ArcGIS のインストール先をコマンド ラインで指定できます。このプロパティを設定しない場合は、C:\Program Files\ArcGIS\Portal がデフォルトのインストール先として使用されます。

  • CONTENTDIR=<installation location content>

    このプロパティで、ポータルのコンテンツ ディレクトリを指定できます。指定する場所は、ローカル ディレクトリである必要があります。共有ネットワーク ディレクトリを選択することはできません。これは、Portal for ArcGIS サービスを実行するデフォルトのアカウントが、Windows 固有のローカル システム アカウントとして構成されているためです。ローカル システム アカウントは、ネットワーク ロケーションにアクセスできません。詳細については、「Portal for ArcGIS アカウント」をご参照ください。このプロパティを設定しない場合は、C:\arcgisportal がデフォルトのインストール先として使用されます。

例:

<path to the Portal for ArcGIS setup download>\setup.exe /qb INSTALLDIR=C:\myportal CONTENTDIR=C:\arcgisportal

コマンド ライン パラメーターを使用した Portal for ArcGIS アカウントの構成

Portal for ArcGIS のサイレント インストールを実行する場合は、Portal for ArcGIS アカウントを構成する必要があります。運用システムの場合は、ドメインまたは Active Directory に既存のアカウントを指定したうえで、組織のセキュリティ ポリシーに従うことを推奨します。サイレント インストール中にコマンド ライン パラメーターで Portal for ArcGIS アカウントを構成しなかった場合は、アカウントがローカル システム アカウントに設定されます。これは、主に Portal for ArcGIS のインストール時間を短縮するためです。

Portal for ArcGIS アカウントの構成には、次のコマンド ライン パラメーターを使用します。

Portal for ArcGIS アカウントの認証情報を直接渡す

注意:

サイレント (/qb) インストール中に Portal for ArcGIS アカウントを定義しなかった場合や認証情報が無効な場合は、インストール中に Portal for ArcGIS セットアップに警告メッセージが表示されます。このメッセージは、[OK] をクリックすると閉じることができます。この場合、Portal for ArcGIS アカウントはローカル システムアカウントに設定されます。

  • USER_NAME=<オペレーティング システム アカウント>

    このアカウントは、ドメイン アカウントでもローカル アカウントでもかまいません。ドメイン アカウントを使用する場合は、既存のアカウントから選択する必要があります。ローカル アカウントを使用するときに既存のローカル アカウントがない場合は、自動的に作成されます。無効なアカウントである場合は、アカウントやパスワードが無効であることを示すメッセージ ボックスがインストール中に表示されます。

  • PASSWORD=<アカウントのパスワード>

    [USER_NAME] パラメーターに指定したアカウントのパスワードです。無効なパスワードである場合は、アカウントやパスワードが無効であることを示すメッセージ ボックスがインストール中に表示されます。

例:

ドメイン アカウントの使用

<path to the Portal for ArcGIS setup download>\setup.exe /qb USER_NAME=mydomain\mydomainaccount PASSWORD=my.password

新しいまたは既存のローカル アカウントの使用

<path to the Portal for ArcGIS setup download>\setup.exe /qb USER_NAME=myaccount PASSWORD=my.password

注意:

コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。コマンド ラインでのインストールがうまくいかない場合は、大文字と小文字の使い方が例のプロパティと同じになっていることを確認してください。

ポータル構成ファイルを使用して Portal for ArcGIS アカウントの認証情報をインポート

ポータル構成ファイルを使用して Portal for ArcGIS アカウントの認証情報をインポートする場合は、次の 2 つのコマンド ライン パラメーターを両方とも指定する必要があります。

  • ACCOUNT=UseConfigFile

    上記に示されたとおりに ACCOUNT コマンド ライン パラメーターを使用します。このプロパティで有効な値と見なされるのは、これだけです。

  • CONFIGPATH=<ポータル構成ファイルの絶対パスと名前>

    このプロパティを ACCOUNT=UseConfigFile と組み合わせて使用すると、Portal for ArcGIS アカウントの構成に使用するポータル構成ファイルを指定できます。ポータル構成ファイルは、Portal for ArcGIS のインストール (以前のインストールまたは別のコンピューターからのインストール) 時にエクスポートすることで作成されます。

以下に例を示します。

<path to the Portal for ArcGIS setup download>\setup.exe /qb ACCOUNT=UseConfigFile CONFIGPATH=\\networkmachine\portalconfigs\standardaccount.xml

注意:

コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。コマンド ラインでのインストールがうまくいかない場合は、大文字と小文字の使い方が例のプロパティと同じになっていることを確認してください。

Portal for ArcGIS アカウントの認証情報をポータル構成ファイルにエクスポート

注意:

ポータル構成ファイルをネットワーク共有にエクスポートする場合は、Portal for ArcGIS がインストールされているコンピューター上のローカル システム アカウントに、そのネットワーク共有への書き込み権限を割り当てる必要があります。たとえば、Quick という名前のコンピューターに Portal for ArcGIS をインストールする場合、Quick のローカル システム アカウントにはネットワーク共有への書き込み権限が必要です。権限が設定されていないと、ポータル構成ファイルが正常にエクスポートされない場合があります。ネットワーク共有に対する権限を正しく設定する方法がわからない場合は、システム管理者に問い合わせるか、ポータル構成ファイルをローカルにエクスポートしてネットワーク共有にコピーします。

ポータル構成ファイルを使用して Portal for ArcGIS アカウントの認証情報をエクスポートする場合は、次の 2 つのコマンド ライン パラメーターを両方とも指定する必要があります。

  • EXPORTCONFIG=Yes

    このプロパティは、USER_NAME コマンド ライン パラメーターと PASSWORD コマンド ライン パラメーターで入力したアカウント情報を出力する場合に使用します。このアカウント情報は、ポータル構成ファイルとして、暗号化された XML ファイルに保存されます。デフォルトでは、このプロパティは「No」に設定されています。

  • CONFIGPATH=<ポータル構成ファイルの絶対パスと名前>

    このプロパティを EXPORTCONFIG=Yes と一緒に使用すると、ポータル構成ファイルの名前と保存先を定義できます。ファイル名の拡張子は .xml でなければなりません。また、すでに存在するフォルダーを指定する必要があります。ファイルの拡張子が *.xml になっておらず、指定したディレクトリが存在しない場合は、ポータル構成ファイルを作成できないことがあります。

次に例を示します。

<path to the Portal for ArcGIS setup download>\setup.exe /qb EXPORTCONFIG=Yes CONFIGPATH=\\networkmachine\portalconfigs\standardaccount.xml

注意:

コマンド ライン パラメーターでは、大文字と小文字が区別されます。コマンド ラインでのインストールがうまくいかない場合は、大文字と小文字の使い方が例のプロパティと同じになっていることを確認してください。