Portal for ArcGIS の実行に必要なシステム要件とハードウェア要件を次に示します。 以前のバージョンについての情報は、Esri Support でご確認ください。また、Portal for ArcGIS 組織で ArcGIS Pro や Drone2Map for ArcGIS などのプレミアム アプリを利用する場合は、ArcGIS License Manager 10.5.1 でプレミアム アプリのライセンスを構成し、ソフトウェアを使用できるメンバーを指定する必要があります。詳細については、「Portal for ArcGIS 管理者ガイド」、「ArcGIS License Manager リファレンス ガイド」、および「ArcGIS License Manager のシステム要件」をご参照ください。
製品リリース情報を参照して、お使いのハードウェア コンポーネントやソフトウェア コンポーネントにバージョン 10.5.1 との互換性があるかどうかを確認することをお勧めします。
オペレーティング システム要件
以下の 64 ビット オペレーティング システムは、最低限必要なオペレーティング システム要件を満たしています。32 ビット オペレーティング システムはサポートされていないため、セットアップが実行されるのは、オペレーティング システムが 64 ビットの場合のみです。
アンダースコア (_) が含まれているコンピューター名はサポートされていません。いくつかの一般的に普及しているインターネット ホスト名に関する仕様では、アンダースコア文字を規格外と定めています。Windows ではコンピューター名にアンダースコアを使用できますが、他のサーバーやプラットフォームを操作するときに問題が生じる可能性があります。このため、ホスト名にアンダースコアが含まれるサーバーでは Portal for ArcGIS のインストールは実行されません。
Portal for ArcGIS はドメイン コントローラー上ではサポートされません。Portal for ArcGIS をドメイン コントローラー上にインストールすると、機能に悪影響が出る可能性があります。
サポートされているオペレーティング システム | 検証済みの最新アップデートまたはサービス パック |
---|---|
Windows Server 2016 Standard and Datacenter (64 bit [EM64T]) | |
Windows 2012 R2 Standard and Datacenter (64 bit [EM64T]) | アップデート: 2017 年 4 月 |
Windows Server 2012 Standard and Datacenter (64 bit [EM64T]) | アップデート: 2017 年 4 月 |
Windows Server 2008 R2 Standard, Enterprise, and Datacenter (64 bit [EM64T]) | SP1 |
Windows Server 2008 Standard, Enterprise, and Datacenter (64 bit [EM64T]) | SP2 |
特に指定がない限り、これらのオペレーティング システムの過去のアップデートと今後のアップデートまたはサービス パックはサポートされます。また、オペレーティング システムのバージョンとアップデートはオペレーティング システムのプロバイダーでもサポートされている必要があります。
注意:
Windows 10、8.1、および 7 は、基本的なテストやアプリケーション開発での使用のみでサポートされています。運用環境への配置は推奨されません。
サポートされているオペレーティング システム | 検証済みの最新アップデートまたはサービス パック |
---|---|
Windows 10 Pro and Enterprise (64 bit [EM64T]) | Creators Update |
Windows 8.1 Pro and Enterprise (64 bit [EM64T]) | アップデート: 2017 年 4 月 |
Windows 7 Ultimate, Professional, and Enterprise (64 bit [EM64T]) | SP1 |
注意:
Windows 8 は、Microsoft でのサポートが終了しています。Windows 8.1 以降にアップグレードしてください。
ハードウェア要件
- プロセッサ: 100 人の同時実行ユーザーごとに 4 つのコア
- メモリ/RAM: 8 GB
- ディスク容量: 10 GB
ユーザーが作成したコンテンツもすべてディスクに格納されます。ユーザーがデータをアップロードする方法と作成する方法を十分に考慮し、それに応じて容量を割り当てます。必要な場合は、ソフトウェアのインストールが終了した後で、コンテンツが格納されるポータル内の場所を変更します。
ファイアウォールの設定
Portal for ArcGIS は、ポート 7080、7443、7005、7099、7199、および 7654 で通信します。ソフトウェアをインストールする前に、ファイアウォール上でこれらのポートを開く必要があります。詳細については、「Portal for ArcGIS で使用されるポート」をご参照ください。
ドメイン ネーム サービス (DNS) と完全修飾ドメイン名 (FQDN) に関する要件
組織のドメイン ネーム サービス (DNS) には、Portal for ArcGIS をホストしているコンピューターの完全修飾ドメイン名 (FQDN) のエントリを含める必要があります。同様に、ArcGIS Server をポータルで使用する場合にも、Portal for ArcGIS とフェデレートする予定の各サイトの FQDN エントリを含めることをお勧めします。
必要に応じて、ポータルにわかりやすい名前を使用するように DNS を構成することができます (たとえば、friendly.domain.com ではなく portal.domain.com)。この場合はまず、ソフトウェアをインストールする前に、ポータル コンピューターに名前を割り当てます。次に、ポータルをセットアップする際に、わかりやすい名前を使用します。わかりやすい名前の使用が必要なセットアップ操作の例を次に示します。
- ポータルに ArcGIS Web Adaptor を構成します。
- ポータルと ArcGIS Server サイトをフェデレートします。
- Portal for ArcGIS を組織のリバース プロキシ サーバーに追加します。リバース プロキシ サーバーを使用していない場合は、ArcGIS Web Adaptor をホストしているコンピューターにわかりやすい名前を割り当てることをお勧めします。
注意:
ポータルをセットアップした後でわかりやすい DNS 名を構成した場合は、ポータル内の既存のアイテムが使用できなくなることがあります。これは、わかりやすい名前がこれらのアイテムに反映されないからです。この場合には、各アイテムを手動で作成し直して、もう一度使用できるようにしなければなりません。
SSL 証明書
Portal for ArcGIS には、事前に構成された自己署名サーバー証明書が付属しています。これを使用してポータルで初期テストを行い、インストールが成功したことをすばやく確認できます。信頼された認証機関 (CA) からの証明書を要求し、それを使用するようにポータルを構成する必要があります。証明書は、社内または商用の CA で署名できます。
社内または商用の CA から取得した証明書を使用して、組織内の該当する各 ArcGIS コンポーネントを構成する必要があります。一般的なコンポーネントの例として、ArcGIS Web Adaptor や ArcGIS Server などがあります。たとえば、ArcGIS Server にも構成済みの自己署名証明書が付属しています。ArcGIS Server サイトをポータルとフェデレートする場合、CA 署名証明書を要求し、その証明書を使用するように ArcGIS Server と ArcGIS Web Adaptor を構成することが特に重要となります。
詳細については、「セキュリティのベスト プラクティス」をご参照ください。
ArcGIS Web Adaptor
ArcGIS Web Adaptor は、Portal for ArcGIS と既存の Web サーバーおよび組織のセキュリティ メカニズムとの統合を可能にする Portal for ArcGIS に必要なコンポーネントです。ArcGIS Web Adaptor を使用しないで Portal for ArcGIS を組織に配置することはできません。
ArcGIS Web Adaptor は、ポート 80 または 443 でのみ使用できます。別のポートの使用はサポートされていません。詳細については、「ArcGIS Web Adaptor について」をご参照ください。
サポートされる Web ブラウザー
ポータルの Web サイトを最適なパフォーマンスで使用するには、次に示す最新バージョンのブラウザーを使用してください。シーン ビューアーには独自のブラウザーとハードウェアの要件があります。Portal for ArcGIS の一般的なクライアントの一部では、要件が異なります。詳細については、それぞれのドキュメントをご参照ください。
- Microsoft Internet Explorer 9 以降。ポータル Web サイトが正常に動作するには、アクティブ スクリプトを有効にする必要があります。
- Microsoft Edge
- Mozilla Firefox
- Google Chrome
- Safari
- iOS Safari
- Android ブラウザー
- Android 版 Chrome
ブラウザーの制限事項
一部の Web ブラウザーでは、次に説明するように機能上の制限があります。
- CSV アイテム ([マイ コンテンツ] 内) を、マップに Web レイヤーとして追加できません。この制限は、IE 9 および Safari に適用されます。
- シーン ビューアーを使用できません。この制限は、IE 9 および 10 に適用されます。
- マップ ビューアーにストリーミング フィーチャ レイヤーを表示できません。この制限は、IE 9 に適用されます。
- X-Frame Options ALLOW-FROM ヘッダーは、Chrome および Safari ではサポートされていません。Chrome および Safari では、ポータル Web サイトを表示しているときに、ヘッダーが無効であるため無視されるというエラーが発生する可能性があります。この警告は閉じても問題ありません。
外部アクセス
ArcGIS Online のベースマップやデータなど、Esri が提供しているサービスを使用する場合、Portal for ArcGIS をホストしているコンピューターでは、インターネット接続が必要となります。使用しているポータルがインターネットにアクセスできない場合、そのポータルがローカル リソースをポイントするように、追加の構成手順を実行する必要があります。その手順については、「オフラインでの配置の構成」をご参照ください。
サポートされている仮想化環境
ArcGIS Enterprise のすべてのコンポーネントは、サポート対象のプラットフォームで実行されている限り、仮想化環境で完全にサポートされます。 ArcGIS Enterprise と一緒に、リレーショナル データベースなどのサードパーティ アプリケーションを実行する場合、そのアプリケーションが仮想環境でもサポートされている必要があります。仮想化のサポートについては、サードパーティ ベンダーに確認してください。
次の仮想化環境は、ArcGIS Enterprise で正常に機能することが確認されています。
- VMware vSphere 5.5 および 6
- Microsoft Hyper-V
詳細については、「仮想化と ArcGIS Server」をご参照ください。