ArcGIS Data Store は、ArcGIS Enterprise 配置のホスティング サーバーとして設定された GIS Server サイトに登録されます。 この配置のすべてのコンポーネントを同じバージョンにアップグレードする必要があります。
ArcGIS Data Store のアップグレードの準備
ArcGIS Data Store をアップグレードする前に、次の情報をよく確認して、必要な処理を完了させてください。
- ArcGIS Data Store11.5 のシステム要件を読み、使用しているハードウェアが現在の要件を満たしていることを確認してください。
- サポートと機能の変更点については、「ArcGIS Data Store 11.5 の新機能」をご参照ください。
- バージョン 10.7 または 10.7.1 から ArcGIS Data Store 11.5 に直接アップグレードする操作はサポートされていません。 ArcGIS Data Store 10.7 または 10.7.1 をアップグレードするには、はじめに中間バージョン (10.8.x ~ 11.3) にアップグレードしてから、そのバージョンを 11.5 にアップグレードします。 中間バージョンのアップグレードに関するドキュメントを読み、開始する ArcGIS Data Store のバージョンで直接アップグレードする操作がサポートされていることを確認します。
- バージョン 10.6.1 以前から ArcGIS Data Store 11.5 に直接アップグレードする操作はサポートされていません。 ArcGIS Data Store 10.6.1 以前をアップグレードするには、はじめに中間バージョン (10.8.x または 10.9.x) にアップグレードしてから、そのバージョンを 11.5 にアップグレードします。 中間バージョンのアップグレードに関するドキュメントを読み、開始する ArcGIS Data Store のバージョンで直接アップグレードする操作がサポートされていることを確認します。
- リレーショナル データ ストアまたはタイル キャッシュ データ ストアをアップグレードする前に、各コンピューター上で ArcGIS Data Store のディレクトリのサイズを確認します。 コンピューターに ArcGIS Data Store のディレクトリのサイズの 2 倍に対応できる十分な空き容量があることを確認します。
- アップグレードの前に、必要なポートがすべて利用可能になっているか確認します。
注意:
ポート要件は、リリースによって異なることがあります。 必要なポートを開かなければ、Web レイヤーがデータにアクセスできなくなる場合があります。
- プライマリ/スタンバイ モードで動作するタイル キャッシュ データ ストアがある場合は、アップグレード前にスタンバイ コンピューターがデフォルトのバックアップ場所にアクセスできるかを確認してください。 アクセス権限がないと、アップグレード後にタイル キャッシュ データ ストアのデフォルトのバックアップ場所が存在しなくなるため、デフォルトのバックアップ場所の構成が必要となります。
- 10.8.1 ビッグ データ ストアをアップグレードする場合、ArcGIS Enterprise 配置に、四角形または六角形の集約を使用する ArcGIS GeoEvent Server マップ サービスが含まれているかどうかを確認してください。 含まれている場合、ビッグ データ ストアをアップグレードした後で、レンダリングの問題を修正する追加の手順を実行する必要があります。
- クラスター モードでデプロイされている ArcGIS Data Store 11.5 オブジェクト ストアには、最小 3 台のコンピューターが含まれている必要があります。 クラスタリングされた 10.9 オブジェクト ストアを 11.5 にアップグレードする場合、アップグレード後にオブジェクト ストアにコンピューターを追加する必要がある場合があります。
- 配置にすべてのデータ ストアのバックアップを作成し、バックアップ ファイルをリモートの安全な場所に保存します。
- 最新の ArcGIS Data Store、Portal for ArcGIS、ArcGIS Server、および ArcGIS Web Adaptor ソフトウェア インストール ファイルを My Esri からダウンロードします。 さらに、My Esri から Portal for ArcGIS と ArcGIS Server の 11.5 認証ファイルをダウンロードします。
基本 ArcGIS Enterprise デプロイメントのすべてのコンポーネントは、同じソフトウェア バージョンである必要があります。
- ArcGIS Data Store は常に ArcGIS Enterprise 配置の一部として使用され、ArcGIS Data Store をアップグレードする前に、配置の特定のコンポーネントをアップグレードする必要があります。 ArcGIS Data Store をアップグレードする前に、次のセクションを読んで、アップグレードの必要がある ArcGIS Enterprise コンポーネントをアップグレードします。
ArcGIS Enterprise のアップグレードの順序
ArcGIS Enterprise の配置でコンポーネントをアップグレードする場合に推奨される順序は次のとおりです。
- Portal for ArcGIS をアップグレードします。
- ArcGIS Web Adaptor をアップグレードします (Portal for ArcGIS 用)。
- ポータルのホスティング サーバーとして機能する ArcGIS Server サイトをアップグレードします。
- ArcGIS Web Adaptor をアップグレードします (ArcGIS Server 用)。
- ArcGIS Data Store をアップグレードします。
- ArcGIS Enterprise 配置にこれらが含まれる場合は、フェデレーション サーバーをアップグレードします。
ほどんどのフェデレーション サーバーは、ベースの ArcGIS Enterprise 配置のバージョンに一致する必要があります。 フェデレーション サーバーのサポートされているバージョンについては、「ArcGIS Server とポータルのフェデレーション」をご参照ください。
アップグレードが必要なフェデレーション サーバーのタイプのアップグレード情報をご参照ください。
ArcGIS Data Store のアップグレード
インストール ファイルとバックアップ ファイルを取得し、ホスティング サーバーをアップグレードしたら、データ ストアのタイプ別のアップグレード手順を実行します。 同一の ArcGIS Server サイトに登録されているすべてのデータ ストアで、同じリリースの ArcGIS Data Store が実行される必要があります。 ArcGIS Data Store をアップグレードする際には、次の点に留意してください。
- 必ず、データ ストアを構成する前に、データ ストア タイプ内のすべてのコンピューターに ArcGIS Data Store をインストールしてください。
- 新しいバージョンをインストールする前に、ArcGIS Data Store をアンインストールしないでください。
11.5 ArcGIS Data Store のセットアップを実行すると、ArcGIS Data Store 10.8 以降の配置は、自動的に 11.5 にアップグレードされます。 これまでにリリースされた各バージョンを順に入手しインストールする必要はありません。
- リレーショナル データ ストアまたはタイル キャッシュ データ ストアにプライマリ コンピューターとスタンバイ コンピューターがある場合、プライマリ コンピューターとスタンバイ コンピューターに新しいバージョンの ArcGIS Data Store をインストールしてから、いずれかのコンピューターでデータ ストアを再構成します。
- グラフ ストアのプライマリ/スタンバイ モードは、11.5 以降はサポートされません。 11.2、11.3、または 11.4 からプライマリ/スタンバイ モードで動作するグラフ ストアをアップグレードすると、グラフ ストアが単一インスタンス モードになります。 グラフ ストアにプライマリ コンピューターとスタンバイ コンピューターがある場合は、プライマリ コンピューターとスタンバイ コンピューターに新しいバージョンの ArcGIS Data Store をインストールして、コンピューターのうち 1 台を再構成します。 デフォルトのバックアップ場所がグラフ ストア用に構成されていることを確認してから、configuredatastore ユーティリティーを使用して、第 2 のコンピューターを再度追加し、アップグレード後に第 3 のコンピューターをグラフ ストアに追加します。
注意:
グラフストアを 10.9.1、11.0、または 11.1 からアップグレードすると、グラフ ストアがすでに単一インスタンス モードとなっています。
- ホスティング サーバー サイトで複数のタイル キャッシュ データ ストア、ビッグ データ ストア、またはオブジェクト ストア コンピューターが構成されている場合は、クラスター内のそれぞれのデータ ストア コンピューターに個別に新しいバージョンの ArcGIS Data Store をインストールします。 クラスター内のすべてのコンピューターに新しいバージョンをインストールしたら、データ ストアを再構成できます。
- メンバーがホスト シーン レイヤーを公開している場合、ArcGIS Enterprise 配置にまだ含まれていない場合はオブジェクト ストアを構成します。 ホスト シーン レイヤーを公開するために、オブジェクト ストアが必要となりました。 また、ホスト 3D Tiles レイヤーを公開する場合も必要です。
タイル キャッシュ データ ストアにキャッシュが含まれている既存のホスト シーン レイヤーも引き続き機能しますが、ホスト シーン レイヤーのキャッシュをこのリリースのオブジェクト ストアに移行する必要があります。 ホスティング サーバーの管理者が既存のホスト シーン レイヤーのキャッシュを移行する前に、アップグレードしたタイル キャッシュ データ ストアのバックアップを作成します。
すべてのホスト シーン レイヤーのキャッシュが移行およびテストされたら、disabledatastore ユーティリティーを実行してタイル キャッシュ データ ストアを登録解除し、コンテンツを削除します。
上記の「ArcGIS Data Store のアップグレードの準備」セクションで説明されている手順を完了し、ArcGIS Data Store の前にアップグレードする必要がある ArcGIS Enterprise コンポーネントのアップグレードが完了した後、次の手順に従ってすべての ArcGIS Data Store タイプをアップグレードします。
- ArcGIS GeoEvent Server でビッグ データ ストアを使用している場合、ArcGIS GeoEvent Manager にサイン インし、データのアーカイブに使用されるフィーチャ サービスを停止します。
- データ ストア コンピューターごとに ArcGIS Data Store インストールをアップグレードします。
インストールをアップグレードするには、最初に ArcGIS Data Store をインストールしたユーザーと同じユーザーとして、コマンド プロンプトから最新の ArcGIS Data Store 11.5 セットアップ スクリプトを実行します。 既存のインストールをアンインストールしないでください。
ArcGIS Data Store をインストールして 10.9.1 以前からアップグレードする場合、すべてのデータ ストア タイプ (リレーショナル、タイル キャッシュ、オブジェクト、グラフ、ビッグ データ ストア) がインストールされます。
コマンドを実行するには、ROOT または untar ディレクトリに変更し、/Setup を実行します。
ArcGIS Data Store 11.5 セットアップ メディアからセットアップ スクリプトを実行するには、セットアップ スクリプトをクリックして、[ターミナルで実行] をクリックします。
注意:
アップグレードの際に ArcGIS Data Store サービスを手動で停止する必要はありません。セットアップ スクリプトにより、自動的にサービスが停止されます。
セットアップがインストール先のコンピューターで既存のバージョンの ArcGIS Data Store を検出すると、続行するかアップグレードを終了するかを確認するプロンプトが表示されます。 以下の例をご参照ください。
========================================================================= ArcGIS Data Store 11.5 (Linux) ========================================================================= Your ArcGIS Data Store 11.1 is installed at: /home/ags/arcgis/datastore Confirm Settings ========================================================================= Product to upgrade: ArcGIS Data Store 11.1 (Linux) Location to upgrade: /home/ags/arcgis/datastore/usr/arcgisdatastore Your ArcGIS Data Store 11.1 will be stopped when performing the upgrade and ArcGIS Data Store 11.5 will be started after the upgrade completes 'y' to continue with these settings 'q' to exit without upgrading this product Enter choice [y,q] (y):
ヒント:
確認が表示されないようにするには、/Setup の代わりに /Setup -l yes -m silent を実行します。
- 「y」と入力して Enter を押すと、検出された設定を適用してアップデートを続行します。
注意:
このコンピューターの ArcGIS Data Store インストールが 11.5 にアップデートされるのを待ちます。 これには、数分かかる場合があります。
- すべての ArcGIS Data Store インストールが最新リリースに更新されたら、configuredatastore ユーティリティーを使用して、ホスティング GIS Server サイトで各データ ストア タイプを再構成します。
configuredatastore ユーティリティーの実行回数は、構成によって異なります。
- プライマリ/スタンバイ モードで動作するリレーショナル データ ストアまたはタイル キャッシュ データ ストアでは、ArcGIS Data Store をインストールしたユーザーとしてプライマリ コンピューターまたはスタンバイ コンピューターにサイン インし、configuredatastore ユーティリティーを実行します。 これにより、プライマリ コンピューターとスタンバイ コンピューターの両方のデータ ストアがアップグレードされます。
- プライマリ/スタンバイ モードで動作するグラフ ストアでは、ArcGIS Data Store をインストールしたユーザーとしていずれかのコンピューターにサイン インし、configuredatastore ユーティリティーを実行します。 これにより、当該コンピューターのグラフ ストアがアップグレードされ、単一インスタンス モードに設定されます。 また、これによりもう一方のグラフ ストア コンピューターの登録が解除され、そのコンピューターから重複グラフ データが削除されます。 高可用性を維持するには、このページの最下部付近のアップグレード後の手順にある「アップグレードされたグラフ ストアへのコンピューターの追加」セクションの説明に従いグラフ ストア クラスターを構成します。
- 異なるタイプのデータ ストアが同じコンピューター上に存在する場合は、configuredatastore ユーティリティーの実行時に --stores パラメーターを使用して、アップグレードするデータ ストアを指定できます。
- クラスター モードで実行されているデータ ストアでは、ArcGIS Data Store をインストールしたユーザーとしていずれかのコンピューターにサイン インし、configuredatastore ユーティリティーを実行します。 これにより、クラスター化されたデータ ストアのすべてのコンピューターがアップグレードされます。
この例では、リレーショナル データ ストアとタイル キャッシュ データ ストアの両方が実行されているコンピューターで、configuredatastore ユーティリティーが実行されます。 両方のデータ ストアが GIS Server サイト https://myserver.example.com:6443/arcgis に構成されています。
./configuredatastore.sh https://myserver.example.com:6443/arcgis serveradmin MyAdminPassword /home/ags/arcgis/datastore/usr/arcgisdatastore --stores relational,tilecache
この例では、configuredatastore ユーティリティーは、GIS Server サイト https://gisserver.example.com:6443/arcgis に構成されているビッグ データ ストアのコンピューターの 1 つで実行されます。
./configuredatastore.sh https://gisserver.example.com:6443/arcgis serveradmin MyAdminPassword /home/ags/arcgis/datastore/usr/arcgisdatastore --stores spatiotemporal
configuredatastore ユーティリティーを実行すると、データ ストアのすべてのコンピューターで ArcGIS Data Store が再起動されます。
アップグレードの前に、ArcGIS Data Store は、データ ストアのすべてのコンピューターに同じバージョンの ArcGIS Data Store がインストールされていて、すべてのコンピューターにアクセス可能であることを確認します。 いずれかのコンピューターが更新されていなかったり、アクセスできない状態であったりすると、ArcGIS Data Store はアップグレードの処理を進めることができません。 インストールまたはネットワークの問題を修正して、configuredatastore ユーティリティーをもう一度実行します。
- ビッグ データ ストアがある場合、そのビッグ データ ストアのステータスが healthy と表示されることを確認します。
データ ストアのステータスを確認するには、ホスティング サーバーの ArcGIS Server Administrator Directory にサイン インし、validate REST コマンドを実行します。
- ArcGIS GeoEvent Server、ArcGIS Mission Server、または ArcGIS Knowledge Server サイトが ArcGIS Enterprise ポータルにフェデレートされている場合、これらのサイトをアップグレードしてください。
フェデレートされたサイトがアップグレードされたら、サイトで実行されているサービスが正常に機能することを確認します。
アップグレード後の作業
デプロイメントのすべての ArcGIS Data Store タイプをアップグレードしたら、次の操作を行います。
- すべてのデータ ストアにアクセスできるかを確認します。
- ホスト Web レイヤーを確認して、動作しているか確認します。
- 時空間ビッグ データ ストアを 10.8.1 からアップグレードしており、ArcGIS Enterprise デプロイメントに四角形または六角形の集約を使用する ArcGIS GeoEvent Server マップ サービスが含まれる場合は、手順に従ってマップ サービスのレンダリングに関する問題を修正します。
- プライマリ/スタンバイ グラフ ストアを 11.4 以前からアップグレードしており、グラフ ストア クラスターが必要な場合は、手順に従って、アップグレードされたグラフ ストアにコンピューターを追加します。
- すべてのデータ ストアのバックアップを作成します。
- 必要なくなった一時ファイルを削除します。
以下の最後のセクションは、ArcGIS Enterprise 配置に四角形または六角形の集約を使用する ArcGIS GeoEvent Server マップ サービスが含まれている場合に、ビッグ データ ストアを 10.8.1 からアップグレードした後に実施する必要がある手順を示しています。
データ ストアの検証
ArcGIS Server Manager にサイン インして、GIS Server サイトが引き続きそれぞれのデータ ストアと通信できることを検証できます。
ArcGIS Server Manager からデータ ストアを検証するには、以下の手順を実行します。
- ArcGIS Server Manager にサイン インします。
サイン インに使用するアカウントは、公開者ロールまたは管理者ロールのメンバーである必要があります。
- [サイト] > [データ ストア] の順に選択します。
- 検証するデータ ストアの横にあるチェックボックスをオンにします。 (ArcGIS_Data_Store)。
- [検証] をクリックします。
データ ストアが実行中で、GIS Server サイトがそのデータ ストアと通信できる場合は、[ステータス] 列に緑のチェック マークが表示されます。
ホスト Web レイヤーのステータスの確認
ホスト Web サービスがアップグレード後も機能していることを確認します。
- ArcGIS Server Manager にサイン インします。
サイン インに使用するアカウントは、公開者ロールまたは管理者ロールのメンバーである必要があります。
- [サービス] > [ホスト] の順に選択します。
- すべてのサービスが実行されていることを確認します。
ArcGIS GeoEvent Server マップ サービスのレンダリングに関する問題の修正
BUG-000139639 が原因で発生したレンダリングの問題を修正するには、ArcGIS GeoEvent Server マップ サービスが四角形または六角形の集合を使用するように構成されている場合、10.8.1 からのアップグレード後にビッグ データ ストアで upgradedatasource ユーティリティーを実行する必要があります。
- コマンド ライン ウィンドウから、ビッグ データ ストアの任意のコンピューターで ArcGIS Data Store ツール ディレクトリを開きます。
- listdatasources ユーティリティーを実行して、GeoEvent Server マップ サービスのリストを表示します。
./listdatasources
- upgradedatasource ユーティリティーを実行します。
ソースがアップグレードされている間は、誰もマップ サービスにアクセスできません。 upgradedatasource ユーティリティーを実行する際にマップ サービスの名前を指定して、一度に 1 つのサービスだけが対象になるようにすることができます。 また、名前を指定せずに upgradedatasource ユーティリティーを実行して、すべてのサービスをアップグレードすることもできます。 ただし、この方法では、すべてのサービスがアップグレードされるまで、誰もサービスにアクセスできなくなります。
この例では、すべての GeoEvent Server マップ サービスがアップグレードされます。
./upgradedatasource
この例では、1 つのサービス deliveryroutes のみがアップグレードされます。
./upgradedatasource deliveryroutes
これらの手順を完了したら、ビッグ データ ストアの検証を行います。
アップグレードされたグラフ ストアへのコンピューターの追加
グラフ ストアを 11.4 以前のリリースから 11.5 にアップグレードすると、アップグレードされたグラフ ストアは単一インスタンス モードになります。 プライマリ/スタンバイ モードで動作していた 11.2、11.3、または 11.4 のグラフ ストアをアップグレードすると、アップグレードにより、モードが単一インスタンス モードに変わり、1 台のコンピューターだけが動作可能な状態で残ります。 高可用性を維持するには、グラフ ストア クラスターを構成します。
クラスターには 3 台のコンピューターが含まれている必要があります。 すでに最新バージョンの ArcGIS Data Store をインストールしているため、既存の (ただし未登録の) 第 2 のコンピューターをクラスター内の第 2 コンピューターに使用できます。 これを、アップグレードされたグラフ ストア コンピューターと同じホスティング サーバーで構成します。 次に、第 3 のコンピューターに ArcGIS Data Store をインストールして、これを、他の 2 台のグラフ ストア コンピューターと同じホスティング サーバーに登録しているグラフ ストアとして構成します。
注意:
ArcGIS Enterprise Cloud Builder for Microsoft Azure または Amazon Web Services デプロイメント ツールの ArcGIS Enterprise のいずれかを使用してデプロイメント作成した場合は、この手順を使用しないでください。 代わりに、Microsoft Azure の ArcGIS Enterprise および Amazon Web Services ヘルプの ArcGIS Enterprise で提示されているアップグレード手順に従ってください。
アップグレード後にグラフ ストア クラスターを作成するには、これらの手順に従ってください。
- グラフ ストア用にデフォルトのバックアップ場所が構成されていることを確認します。
- 第 2 のグラフ ストア コンピューターをデプロイメントに追加します。
- 古い第 2 のコンピューターを使用するか、新しいコンピューターに ArcGIS Data Store (グラフ ストア) インストールできます。
- 第 2 のコンピューターで configuredatastore ユーティリティーを実行してグラフ ストアを構成し、アップグレードされたグラフ ストア コンピューターと同じホスティング サーバーに登録します。
./configuredatastore.sh https://myserver.example.com:6443/arcgis serveradmin MyAdminPassword /home/ags/arcgis/datastore/usr/arcgisdatastore --stores graph --cluster
グラフ ストアは、クラスター モードで第 2 のグラフ ストア コンピューターを構成すると、直ちにクラスター モードになります。 ただし、第 3 のコンピューターを追加するまでは、クラスターとして機能しません。
- 第 3 のコンピューターに ArcGIS Data Store (グラフ ストア) をインストールします。
グラフ ストア クラスターにはちょうど 3 台のコンピューターが含まれている必要があります。
- 第 3 のコンピューターで configuredatastore ユーティリティーを実行してグラフ ストアを構成し、他の 2 台のコンピューターと同じホスティング サーバーに登録します。
グラフ ストア クラスターが準備され、ArcGIS Data Store がクラスター全体にグラフ データを配布します。
すべてのデータ ストアの完全バックアップを作成します。
アップグレードが有効であることを確認したら、backupdatastore ユーティリティーを使用して、デプロイメントの各データ ストアのバックアップを作成します。 これを行うと、スケジュールされた次のバックアップまでに何らかの問題が発生した場合に、完全バックアップを利用できるようになります。
不要な一時ファイルの削除
前述のアップグレード後の手順を完了したら、diskcleanup ユーティリティーを実行して、不要になった一時ファイルを削除できます。