Portal for ArcGIS 10.3 の新機能
このトピックの内容
- SAML 2.0 による Web シングル サインオンのサポート
- カスタム ロールによる独自の権限の適用
- エンタープライズ アイデンティティ ストアを使用したグループ メンバーシップの管理
- ユーザーはサイン インなしでポータル リソースへのアクセスが可能
- 高可用性のサポート
- Activity Dashboard for ArcGIS による使用統計情報の監視
- 利用可能なソフトウェア アップデートの確認
- 新たにサポートされている言語
Web AppBuilder for ArcGIS を使用したアプリケーションの作成- フェデレート処理とフェデレート解除処理の改善
- Esri テクニカル サポートが CentOS、Scientific Linux、および Oracle Linux に対応
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Portal for ArcGIS におけるスクリプト作成に関するドキュメントの改善 - 多数のフィーチャ サービスのポータルへの公開をサポート
- サイト管理の向上
- 組織のフォワード プロキシ サーバーによる
Portal for ArcGIS の構成 - オフラインでのマップの操作
- ポータルへのライブ データのストリーミング
- プレゼンテーションの作成
- ホスト フィーチャ レイヤーからホストされたタイルを公開
- ファイル ジオデータベースまたはフィーチャ コレクションからホスト フィーチャ レイヤーを公開
- カスタム アプリケーションの登録
- お気に入りリストの作成
- オペレーション ビュー
- ギャラリーの機能強化
- コンテンツの機能強化
- マップ ビューアーの機能強化
- 新しい Web アプリ テンプレートと改善した Web アプリ テンプレート
Portal for ArcGIS 10.3 では、製品全体にわたって安定性の強化と機能改善が図られています。10.3 で修正された問題の一覧については、10.3 で修正された問題の一覧をご参照ください。ソフトウェアの変更の概要については、以下のセクションをご参照ください。
お使いのハードウェアおよびソフトウェア コンポーネントがバージョン 10.3 と互換性があるかどうかを確認するには、製品リリース情報を確認してください。Portal for ArcGIS 10.3 と互換性のある以前の ArcGIS 製品バージョンを確認するには、「以前のバージョンの ArcGIS と Portal の互換性」をご参照ください。
SAML 2.0 による Web シングル サインオンのサポート
以前のバージョンでは、Portal for ArcGIS を LDAP ID プロバイダーおよび Windows Active Directory に統合することができました。バージョン 10.3 以降の Portal for ArcGIS は SAML (Security Assertion Markup Language) 2.0 に準拠しており、SAML 2.0 Web シングル サインオンに対応した ID プロバイダーと統合することができます。
SAML は、企業の ID プロバイダーとサービス プロバイダー (この場合は Portal for ArcGIS) との間で認証/認可データを安全に交換するためのオープン規格です。さまざまなシステムで、および Web 上でシームレスにエンタープライズ ログインを有効にできるよう、数多くの組織が SAML 2.0 を使用しています。このドキュメントでは、Portal for ArcGIS で SAML 2.0 を設定して使用するプロセスをエンタープライズ ログインと呼んでいます。
ポータルでエンタープライズ ログインを設定する方法の詳細については、「ポータル認証の構成について」をご参照ください。SAML ID プロバイダーや、これらの ID プロバイダーをポータルで設定する方法については、「ポータルでの SAML 準拠の ID プロバイダーの構成」をご参照ください。
カスタム ロールによる独自の権限の適用
カスタム ロールにより、組織サイトのメンバーに権限を割り当てる際のコントロールと柔軟性が大きく向上しています。たとえば、一部のメンバーに、マップおよびアプリへのアクセスが必要であるが、グループを作成する必要がない場合の権限を構成できます。または、一部のメンバーに、フィーチャを公開する必要があるが、タイルは公開する必要がない場合の権限を構成することもできます。この追加された管理機能により、組織特有のロール、組織特有の活用方法、およびユーザーに使用させたい機能を追加できるようになりました。
エンタープライズ アイデンティティ ストアを使用したグループ メンバーシップの管理
組織のエンタープライズ アデンティティ ストア内の既存のグループを使用して、Portal for ArcGIS 外でもグループ メンバーシップを管理できるようになりました。これにより、エンタープライズ管理ツールを使用し、Portal for ArcGIS のリソースへのアクセスを制御することができます。ポータルの管理者であれば、アイデンティティ ストアのグループからユーザーを直接インポートし、組織の特定のロールを割り当てることができます。
サポートされるエンタープライズ アイデンティティ ストアのリストについては、「ポータル認証の構成について」をご参照ください。エンタープライズ グループでポータルを構成する方法の詳細については、「グループの作成」をご参照ください。
ユーザーはサイン インなしでポータル リソースへのアクセスが可能
Portal for ArcGIS に組織のエンタープライズ アイデンティティ ストア (Windows Active Directory や LDAP など) を構成した場合、ユーザーはサイン インしなくてもマップやリソースにアクセスすることができるようになりました。匿名アクセスを有効にしておくと、ポータルとそのリソースが幅広いユーザーに開放されます。エンタープライズ アカウントを持つユーザーは自分の認証情報を使ってログインでき、ポータルにフルにアクセスできます。以前のバージョンの Portal for ArcGIS では、ポータルがエンタープライズ ログインで構成されていると匿名アクセスは行えませんでした。
匿名アクセスを構成する方法の詳細については、「ポータル認証の構成について」をご参照ください。
高可用性のサポート
ダウンタイムを最小限に抑える必要がある組織では、可用性の高い方法で Portal for ArcGIS を構成する必要があります。そのためには、2 台のコンピューターにソフトウェアをインストールし、インストールされたユーティリティを使用して構成します。Portal for ArcGIS の旧バージョンでは、高可用性ポータルの構成は、Professional Services を使用しなければ実現できませんでした。
詳細については、「高可用性ポータルの構成」をご参照ください。
Activity Dashboard for ArcGIS による使用統計情報の監視
Portal for ArcGIS では、アイテム、ユーザー、およびグループのさまざまな使用状況に関する統計情報を記録し、Activity Dashoboard for ArcGIS というアプリを通じてポータル Web サイトにその情報をレポートします。組織の管理者であるか、適切な権限がある場合は、この情報を使用し、アイテム、ユーザー、グループに関する詳しいアクティビティを含むレポート、情報、およびメトリクスを監視することができます。
組織の管理者や適切な権限を持つメンバーが、インストールや構成を行う必要はありません。Activity Dashboard は直接ポータル内に埋め込まれます。ポータル Web サイトを使用し、アプリにアクセスして使用状況レポートを表示できます。詳細については、「使用状況レポートについて」をご参照ください。
利用可能なソフトウェア アップデートの確認
Esri は、ArcGIS のすべてのコンポーネントのソフトウェア アップデートおよびパッチを定期的に公開します。アップデートごとに電子メール通知が送信され、その内容が Esri Support Web サイトの「Patches and Service Packs」上で公開されます。また、ソフトウェアとともにインストールされているユーティリティを使用して、アップデートが利用可能か確認することもできます。
このユーティリティでは、Portal for ArcGIS、ArcGIS for Server、および ArcGIS Data Store の更新情報だけが報告されます。その他の製品はサポートされていません。これらの製品が複数インストールされている場合、それらの製品の更新情報も報告されます。
手順の詳細については、「ソフトウェア パッチおよびアップデートの確認」をご参照ください。
新たにサポートされている言語
ポータル Web サイトは、トルコ語とタイ語でも表示できるようになりました。管理者は、組織全体に対していずれかの言語を設定することができます。メンバー各個人がプロフィールを変更し、Web サイトをこれらのいずれかの言語で表示するよう、個人的に設定することもできます。
Web AppBuilder for ArcGIS を使用したアプリケーションの作成
Web マップから Web アプリケーションを設計および作成するための対話式の組み込みアプリケーションが Portal for ArcGIS の Web サイトに導入されました。 Web AppBuilder を使用して作成するアプリケーションは、プログラミングの知識を必要とせず、HTML ベースであるため、プラグインがなくてもデスクトップ ブラウザー、タブレット、およびスマートフォンで動作します。Web AppBuilder には、カスタマイズできるさまざまなテーマだけでなく、高画質印刷、ジオプロセシング、編集、検索などの高度な機能を提供できるウィジェットも含まれています。
組織サイトの管理者として、インストールしたり構成するものはありません。Web AppBuilder は、直接ポータル内に組み込まれています。組織サイトのメンバーは、Web マップを保存した後、すぐに Web AppBuilder にアクセスすることができます。詳細については、「Web AppBuilder for ArcGIS について」をご参照ください。
フェデレート処理とフェデレート解除処理の改善
フェデレート処理とフェデレート解除処理が改善され、次の機能強化が追加されました。
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ArcGIS Server サイトを Portal for ArcGIS とフェデレートする場合、既存の ArcGIS Server サービスはポータル アイテムとして自動的に共有されます。同様に、フェデレート処理の間にインポートされたサービス アイテムは、フェデレート解除されると自動的に削除されるようになりました。ポータルから手動でサービスをインポートしたり、削除する必要はありません。
ホスト サービスをポータルですでに公開している場合、フェデレート解除処理の一環として削除されません。既存のホスト サービスは、サーバーから明示的に削除されるまで、オンラインのままポータルのアイテムとして残ります。ArcMap の [カタログ] ウィンドウの [マイ ホスト サービス] ノードを使用するか、ArcGIS Server Manager を使用して、これらのサービスを削除できます。
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ポータルのホスティング サーバーとしてフェデレーション サーバーを指定すると、ホスティング サーバーの印刷サービスが自動的にポータルに構成されます。印刷サービスを起動および共有して、そのサービスをポータルで使用するだけです。ただし、以前に印刷サービスをポータルに構成している場合、ホスティング サーバーの指定時にその URL は更新されません。サービスを起動して、サービスを共有し、ユーティリティ サービスとしてサービスを構成する必要があります。詳細については、「ユーティリティ サービスの構成」をご参照ください。
Esri テクニカル サポートが CentOS、Scientific Linux、および Oracle Linux に対応
Esri テクニカル サポートは、同等のサポート対象の Red Hat バージョンとの完全なバイナリ互換性を提供する CentOS、Scientific Linux、および Oracle Linux バージョンのサポートに対応しています。不具合登録を行うための前提条件として、これらのオペレーティング システムでソフトウェアの問題が発生した場合に、その問題の再現が Red Hat Enterprise Linux 上で試行されることが必要です。Oracle Linux の場合、サポートは Red Hat との互換性があるカーネルの使用を前提とします。
詳細については、「システム要件」をご参照ください。
Portal for ArcGIS におけるスクリプト作成に関するドキュメントの改善
PortalPy は、ArcGIS REST API を直接操作することによる複雑さを排除する高度な Python クラスのコレクションを提供します。PortalPy を使用するには、ある程度の Python のプログラミングの知識を必要としますが、PortalPy はポータルの管理を自動化するための最も生産性の高い環境を提供します。Python サンプル スクリプトと同様に、必要に応じてソース コードを入手して PortalPy を拡張できます。詳細については、「PortalPy を使用した管理タスクのスクリプト化」をご参照ください。
多数のフィーチャ サービスのポータルへの公開をサポート
ArcGIS 10.3 には、ArcGIS Data Store と呼ばれる新しい設定が含まれています。ArcGIS Data Store を使用するように Portal for ArcGIS のホスティング サーバーを構成すると、ポータルで膨大な数のフィーチャ レイヤーをホストできます。これにより、組織は最小限のハードウェア要件を満たすだけで、ポータルの公開者数を増加させることができます。
フィーチャ レイヤーの所有者は、ArcGIS Data Store を使用するように構成されたポータルのホスティング サーバーに公開するフィーチャ レイヤーを構成して、添付ファイル、時間表現、同期機能、編集情報の記録、データのエクスポートを有効化できます。この機能は、フィーチャ レイヤーのアイテム詳細ページから有効化できます。
サイト管理の向上
[組織] に次の改善が加えられました。
- [組織] のメンバー テーブルには、ポータル メンバーが最後にサイトにログインした日付が記録されます。
- [組織] のメンバー テーブルの新しい [アクション] メニューでは、サイト管理者はメンバーのアイテムの管理、メンバーが所有するグループの表示、メンバー アカウントの無効化、メンバー アカウントの削除、組み込みメンバー アカウントのパスワードのリセット、メンバーのプロフィールの表示を行うことができます。
- 管理者は組み込みアカウントを個別に、または一括で追加できます。ポータルが組織のエンタープライズ グループにアクセスするよう構成されている場合は、エンタープライズ グループのメンバーシップに基づいて、エンタープライズ アカウントを一括で追加できます。
- 管理者は、保存された認証情報を使用してセキュリティ保護されたサービス レイヤーに、アプリがアクセスするための条件を設定したり、指定期間内に許可される最大リクエスト数を設定することができます。
- [組織] の新しいメニュー アイテム [ライセンスの管理] では、組織のメンバーに ArcGIS Pro のライセンスをプロビジョニングできます。このメニュー アイテムは、組織が ArcGIS Pro を購入し、権利を構成した場合にのみ使用できます。詳細については、「ArcGIS Pro ライセンスの構成」および「ArcGIS Pro ライセンスの管理」をご参照ください。
サイトを構成するときのオプションが増えました。
- マップを構成したりグループを構成したりするのに使用するグループ内に、Esri デフォルト ベースマップと Esri デフォルト テンプレートを自動的に含めることができます。
- マップ ビューアーのデフォルト ベースマップは、自分で設定したデフォルト範囲で開きます。マップの構成には、特定の場所や住所を検索できるように、ジオコーダーを含むデフォルト範囲を選択するオプションがあります。
- サイトのフッターに、組織の連絡先リンクを含めるよう一般設定を構成できます。
- 組織の説明には HTML ソースを表示できるので、HTML でより簡単に説明を作成できるようになりました。
- 管理者は、縮尺記号、計測ツール、ルート案内、および解析に使用するデフォルトのマップ単位を構成できます。
- ポータル言語オプションを [デフォルト ブラウザー] に設定すると、ポータル Web サイトはブラウザーのデフォルト言語で表示されます。
組織のフォワード プロキシ サーバーによる Portal for ArcGIS の構成
フォワード プロキシ サーバーとは、内部ネットワークのセキュリティを損なわずにネットワークの外部と接続できるようにする、LAN 上のコンピューターです。フォワード プロキシ サーバーは、境界ネットワーク (DMZ (DeMilitarized Zone) またはスクリーン サブネットとも呼ばれる) 内で内部コンピューターのアイデンティティを保護するために極めて一般的に使用されています。組織サイトで外部への接続にフォワード プロキシ サーバーを使用する場合は、フォワード プロキシ サーバーを使用するよう Portal for ArcGIS を構成します。
手順の詳細については、「Portal for ArcGIS でのフォワード プロキシ サーバーの使用」をご参照ください。
オフラインでのマップの操作
インターネットから切断されている場合に、マップやデータをオフラインにして、フィーチャを表示、収集、および更新できるようになりました。Collector for ArcGIS を使用して、マップをダウンロードし、データを表示、収集、および編集します。デバイス上のマップ コンテンツを管理したり、再接続したときに変更を同期します。
ポータルへのライブ データのストリーミング
ArcGIS GeoEvent Extension for Server では、ArcGIS GeoEvent Manager からサービスを作成することができます。これにより、データ センサーに接続し、ストリーム サービスを通じてリアルタイム データをストリーミングできます。ポータル コンテンツにストリーミング サービスを追加し、そのリアルタイム データ フィードをマップおよびアプリケーションのレイヤーとして使用できます。
プレゼンテーションの作成
マップ ビューアーを使用して、マップのプレゼンテーションを作成できます。プレゼンテーションは、スライドのコレクションで、特定の場所、レイヤー、ポップアップ、ベースマップ、およびタイトルを表示することができます。作成したら、他のユーザーとプレゼンテーションを共有することができます。Portal for ArcGIS ヘルプの「プレゼンテーションの作成」と「プレゼンテーションの共有」をご参照ください。
ホスト フィーチャ レイヤーからホストされたタイルを公開
既存のホスト フィーチャ レイヤーからタイル レイヤーを公開することができます。これは、ArcGIS 製品をローカルにインストールしていない場合に便利です。 たとえば、CSV ファイルをフィーチャ レイヤーとして公開し、そのフィーチャ レイヤーをタイル レイヤーとして公開できます。
ファイル ジオデータベースまたはフィーチャ コレクションからホスト フィーチャ レイヤーを公開
[マイ コンテンツ] にファイル ジオデータベースを追加すると、そのファイル ジオデータベースのコンテンツをホスト フィーチャ レイヤーとして公開するオプションを利用できます。2 次元のフィーチャクラス、非空間テーブル、リレーションシップ クラス、およびファイル ジオデータベース内の添付ファイルを公開できます。
ホスト フィーチャ レイヤーは、マップ ビューアーで保存したフィーチャ コレクションから公開できます。
カスタム アプリケーションの登録
OAuth 2.0 ベースのカスタム アプリを Portal for ArcGIS に登録できるようになりました。開発者は、登録されたポータルからのマップやレイヤーを使用するカスタム アプリケーションを作成することができます。
Portal for ArcGIS には、引き続き OAuth 2.0 を使用しないアプリからもログインできますが、登録することはできません。
お気に入りリストの作成
検索およびギャラリーで見つけたアイテム、および [マイ コンテンツ] を通じて追加したアイテムから、お気に入りのリストを作成できます。アイテムのサムネイルの左上に表示される星印のアイコンをクリックすると、そのアイテムをお気に入りにできます。レイヤーをマップに追加するとき、お気に入りから検索することもできます。リストは、ギャラリーの新しい [お気に入り] セクションに表示されます。
オペレーション ビュー
ArcGIS 10.3 では Portal for ArcGIS の Operations Dashboard の配置が変更されました。これらの情報やその他の変更内容の詳細については、「Operations Dashboard for ArcGIS のアップグレード」をご参照ください。
Portal for ArcGIS の Web ダッシュボードでオペレーション ビューを開くことができます。オペレーション ビューをアイテムとしてポータルに読み込み、ビューのアイテム詳細を開き、[開く] > [Operations Dashboard (ブラウザー) で開く] の順にクリックして、ポータルでビューを開きます。
ギャラリーの機能強化
ギャラリーのデザインが変わり、組織の注目のコンテンツや、お気に入りとして指定したアイテムを検索できるようになりました。ギャラリーには、アイテムの並べ替えやフィルター処理のための優れたツールも含まれています。
コンテンツの機能強化
[マイ コンテンツ] に、次の新しいファイル タイプを追加できるようになりました。
- レイヤー (*.lyrx)
- ファイル ジオデータベース (*.zip)
- コンピューター支援設計製 (CAD) (*.zip)
- レイアウト (*.pagx)
- Pro Map (*.mapx)
- iWork Keynote (*.zip)
- iWork Numbers (*.zip)
- iWork Pages (*.zip)
アイテムの詳細にいくつかの機能拡張が加えられました。
- CSV ファイルまたは画像ファイルをポータルに追加し、すべてのユーザーと共有する (パブリックにする) と、詳細ページに URL が表示されます。その URL を使用し、Web アプリやポップアップのレイヤーとしてファイルを参照できます。
- ポータルにコンテンツを追加する権限を持つメンバーであれば、注目のマップ内のレイヤーや、注目のアプリ内のマップなど、サイトから誤って削除したくないアイテムに対して削除の防止を有効にすることができます。
- 別のサーバーに移動した ArcGIS Server サービス レイヤーの URL を編集できます。
- 作成者は、他のユーザーが自分のマップのコピーを保存できるかどうかを選択できます。マップ アイテムの詳細ページの編集モード内で、名前を付けて保存オプションを設定します。
- ホスト フィーチャ レイヤーの所有者とポータル管理者は、ホスト フィーチャ レイヤーから CSV またはシェープファイル (*.zip) にデータをエクスポートすることもできます。ホスト フィーチャ レイヤーの所有者であれば、管理者以外のユーザーにデータのダウンロードを許可するかどうかを選択することができます。
マップ ビューアーの機能強化
ポータル マップ ビューアーに、以下の新機能が追加されました。
検索
- レイヤーをマップに追加するとき、お気に入りからレイヤーを検索できます。
- マップ内のレイヤーに対してフィーチャ検索を構成できるようになりました。これにより、ユーザーは、マップ ビューアーの上部の検索ボックスを使用して、マップ上のフィーチャを検索することができます。たとえば、区画レイヤーに対して検索することができるため、ユーザーは特定の区画を見つけることができます。マップ ユーザーが検索ボックスで区画レイヤーを選択し、検索対象の区画 ID を入力すると、マップが区画にズームして、属性情報が記載されたポップアップが表示されます。
- ポータルが World Geocoding Service を使用している場合、またはポータルがヒントの表示機能が有効になったジオコード サービスを使用するようポータル管理者によって構成されている場合、住所や場所を入力すると、入力した文字と一致する候補がジオコーダーによりマップ ビューアーに表示されます。検索時にジオコーダーに表示された候補を使用せず、マップ上の位置が希望どおりでない場合は、ウィンドウの [他の住所の候補を表示しますか?] リンクをクリックし、 リストの中から別の場所を選択します。
レイヤー
- 作成者はマップ内のレイヤーをコピーして、ポップアップやシンボルなど、コピーされたレイヤーに異なるプロパティを構成してから、新しいアイテムとしてレイヤーを保存できます。また、CSV やマップ メモなど、マップにインポートしたレイヤーを保存することもできます。保存されたレイヤーは、マップ内で参照されるようになります。また、アイテムの所有者である場合、マップから加えた変更はアイテムに保存されます。
- GeoRSS レイヤーや GPX、CSV、または経度や緯度の値を含むテキスト ファイルをマップ ビューアーに追加する場合も、1000 件までの制限がなくなりました。
- 緯度および経度を含む Web から追加した CSV レイヤーに更新間隔を設定できるようになりました。更新間隔を有効化すると、マップを開いている間、マップが最新データと同期されます。たとえば、リアルタイムの地震レイヤーで更新間隔を 5 分に設定すると、マップが開いている間、地震データが 5 分おきに更新されます。
- Esri ベースマップ システムは、これまで以上に最適化され、パフォーマンスとスケーラビリティがさらに向上しました。また、アップグレードには、WMTS アクセスに加えてタイル リサンプリングがサポートされており、ほとんどの「Map data not yet available (マップ データ準備中)」タイルは、利用可能な最高詳細レベルでリサンプリングされたマップに置き換えられました。
- [コンテンツ] ウィンドウ内でレイヤーをドラッグし、順序を変更することができます。
マップ レイアウト
- メンバーは、プロフィール ページを編集することで、縮尺記号、測定ツール、および方向に表示されるマップ単位を設定できます。
- 時間対応レイヤーには、マップ上にタイム スライダーを表示しないように、タイム アニメーションを無効化するオプションが含まれています。
- シンボルを変更するオプションが増えました。属性内の角度情報によって、ポイント シンボルの回転角度を設定できるようになりました。これにより、風向きや車両の移動方向などの方向をシンボルに反映させることができます。方向や見出しを示すのに適した新しいシンボルが追加されました。データの相対サイズを表示するために、合計に占める割合や面積などのフィールドによってデータを正規化できます。ラインの幅を変化させて高速道路の交通量などを表示したり、サイズを使用してポリゴンの上に等級付けされたポイント シンボルを表示して、人口などを表示したりできます。また、単一レイヤーの GeoRSS レイヤーで単一シンボルを変更できるようになりました。
- シンボルおよびマップ メモ テンプレートの 3 つの新しいコレクションを利用して、自然災害、インフラストラクチャ、およびインフラストラクチャの損害の場所を表示できるようになりました。
- 作成者は、マップ メモ、公園計画、またはレクリエーション テンプレートでマップ メモ レイヤーを使用するときに、マップにテキスト シンボルを追加できます。
- レイヤー内のフィーチャにラベルを作成できるようになりました。レイヤーのラベルを表示するには、表示する属性 (例: 名前や種類) を 1 つ以上選択します。マップ ビューアーは、マップ上またはフィーチャの近くにラベルを自動的に配置します。テキスト サイズ、色、およびスタイルを変更して、それぞれのレイヤーのラベルを簡単に区別させることができます。
- マップ レイヤーに関連データを表示するように、ポップアップを構成できるようになりました。関連データは、マップの左下のテーブルに表示されます。ArcGIS for Desktop でデータのリレーションシップを作成し、そのデータをポータルまたは ArcGIS for Server (バージョン 10.1 以降が必要) で公開します。
ルート案内
- ポータルで ArcGIS Online World ルート サービスを使用するよう構成している場合、マップ ビューアーで歩行者向けのルート案内を使用できるようになりました。
- マップ ビューアーで作成するルート案内には、最大 20 件の目的地を作成できます。
- レイヤー メニューの新しい [すべてのフィーチャのルート案内] オプションをポイント レイヤーで使用できるようになりました。このオプションでは、ポイントをルート案内の出発地と目的地として追加できます。レイヤーに順序フィールドが含まれる場合、ポイントの順序はこのフィールドに基づいて決定されます。
一般的なマップ ビューアー
- マップ ビューアーには、マップの作成方法やマップのスタイル設定に役立つガイド ツアーが含まれています。このツアーは、アイテムの作成権限を持つアカウントでポータルにサイン インすると、[情報] パネルに表示されます。学習効果を高めるために、必ずツアーの各手順に従って実行してください。
- ポータルにサイン インしていない場合は、簡素化されたマップ ビューアーが開きます。これにより、一般の匿名ユーザーがマップを簡単に探索できるようになりました。簡素化されたビューアーには、テーブルの表示、フィーチャの編集、シンボルの変更、共有、時系列データの表示などの機能が含まれています。
- [マップの変更] をクリックすると、ポータルにサイン インしていなくても、マップ ビューアーにレイヤーを追加したりポップアップを構成することができます。ただし、ポータルにサイン インしていなければマップは保存できません。[マップの変更] オプションは、開いたマップの作成者が保存の防止を有効化している場合は表示されません。
- ワールド ジオコード サービスは、10 か国に拡大され、プエルトリコの新しいマイル標識およびシンガポール、インド、タイの住所ポイントなどが含まれています。
新しい Web アプリ テンプレートと改善した Web アプリ テンプレート
Web アプリ テンプレートが最適化され、読み込みと速度が向上しました。
さらに、Portal for ArcGIS 10.3 では次のアプリ テンプレートが新たに提供、改良、または廃止されています。
新規テンプレート
- 検索、編集、およびフィルターは、フィーチャを検索したり、属性値を編集/設定したり、コンテンツをフィルター処理することができる、構成可能な新しいアプリ テンプレートです。
- サマリー ビューアーは、表示可能なマップ エリア内にある指定した操作レイヤーのフィーチャの数値属性を集約する、構成可能な新しいアプリ テンプレートです。サマリーを構成して、指定したフィールド値の合計、平均、最小、および最大を表示することができます。
- パネルは、凡例、説明、および基本的なマップ ツールとともに ArcGIS Web マップを表示することができる、構成可能な新しいアプリ テンプレートです。廃止されたテンプレートのパネル 1、パネル 2、およびヘッダー & フッターの機能は、パネルで利用できます。
- 一般情報は、詳細に構成可能な新しいマッピング アプリで、ソーシャル メディア サイトのコンテンツを組み込むことができます。一般情報は、廃止されたソーシャル メディア テンプレートでこれまで利用できた機能を提供していますが、構成機能が拡張され外観も異なっています。
- ジャーナルは、一連のジャーナル エントリにまとめられた説得力のあるマップベース注釈を提供できるようにする構成可能なストーリー マップ アプリ テンプレートです。これは、特に多くのテキストや詳細を伝えたいような場合に、テキスト、グラフィックス、およびマップを組み合わせて、説得力のあるマルチメディア ストーリーを作成するのに最適な機能です。ユーザーがジャーナルを読むときのマップの内容と振舞いを指定することができます。2 つの異なるレイアウトが用意されています。このアプリには、独自のストーリーを構成するときに役立つ対話的なビルダーが含まれています。
- [地域の概要表示] は、ユーザーが選択した場所または住所に基づいてマップのフィーチャをハイライト表示する新しい構成可能なアプリ テンプレートです。自分のデータだけでなく、人口統計、ライフスタイル、リアルタイムの天気情報を含めたり、ルート案内を示すことができます。
- ジオフォームは、フィーチャ サービスのフォームベースのデータ編集機能を提供する構成可能なテンプレートです。これを使用すると、マップ内でポップアップの代わりにフォームから属性編集を入力できます。
- 影響サマリーは、エリアをハイライト表示し、その位置に関連するデータのサマリーを表示するマップ アプリケーションです。マップの下部に関連する整数データを表示するようにマップを構成できます。これにより、マップだけではわからない位置に関する新しい質問に答えることができます。
- 情報ルックアップは構成可能なアプリ テンプレートです。このテンプレートを使用すると、一般ユーザー、社内スタッフ、およびその他の関係者に、場所に関する情報を提供することができます。必要に応じて、入力された場所をポイント レイヤーに保存できます。
改良または名前が変更されたテンプレート
- パーセル ビューアーは、パーセルの検索以外にも便利であることを反映して、「検索」という名称に変わりました。また、「検索」テンプレートでは、構成操作も改善されました。
- 標高グラフは、標高グラフ テンプレートの新しいバージョンです。新しい標高グラフを使用すると、選択されたフィーチャや Web マップに沿って計測されたラインの標高グラフを表示できます。標高グラフの新しい機能を活用するには、新しい標高グラフ テンプレートを使用してアプリケーションを再作成してください。
- 新しいバージョンの凡例テンプレートが使用可能です。新しい凡例テンプレートには、古いテンプレートよりも豊富な構成オプションがあります。たとえば複数の配色、構成可能なヘッダーやフッター、凡例や説明の位置に対するコントロール、位置検索の有効化などです。新しい凡例テンプレートの機能を活用するには、この新しいテンプレートを使用してアプリケーションを再作成してください。
- 基本ビューアー、シンプル マップ ビューアー、およびフィルター テンプレートは、現代の操作環境に合わせて再設計され、フィーチャ検索機能をサポートするようになりました。
- 当初の [基本ビューアー] は好評であったため、当初のバージョンは [クラシック ビューアー] という名前に変更され、今後もデフォルトのマップ ビューアー テンプレート ギャラリーで利用できます。
- 次のテンプレートは、位置検索に自動入力機能が利用できます。
- 基本ビューアー
- クラシック ビューアー
- 編集
- フィルター (10.3 バージョン)
- 影響サマリー
- 情報ルックアップ
- 凡例 (10.3 バージョン)
- 地域の概要表示
- パネル
- 一般情報
- シンプル マップ ビューアー (10.3 バージョン)
- 次のテンプレートは名前が変更されました。このリリースでは、機能は変更されていません。
以前の名前 10.3 での名前 マップ ツアー
マップ ツアー
ストーリーテリング - 基本
ストーリー マップ - 基本
ストーリーテリング - 比較
比較
ストーリーテリング - スワイプ
スワイプおよびスパイグラス
ストーリーテリング - テキストおよび凡例
テキストおよび凡例
廃止されたテンプレート
次のテンプレートは廃止されました。ほとんどの場合、廃止されたテンプレートは、機能が拡張された新しいテンプレートで置き換えられました。これらのテンプレートに基づいてアプリを公開している場合は、10.3 バージョンのテンプレートを使用して、アプリを再作成してください。
- GPX
- 標高グラフ (標高グラフに置き換えられました)
- ヘッダー & フッター (パネルにマージされました)
- パネル 1 (パネルにマージされました)
- パネル 2 (パネルにマージされました)
- ソーシャル メディア (一般情報に置き換えられました)
- フィルター (10.3 バージョンに置き換えられました)
- 凡例 (10.3 バージョンに置き換えられました)
- シンプル マップ ビューアー (10.3 バージョンに置き換えられました)