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ホット スポット分析

[ホット スポット分析] ツールは、データの空間パターンに、統計的に有意なクラスターが存在するかどうかを判定します。

  • ポイント データ (犯罪事件、樹木、交通事故) が実際にクラスター化されているか。どのようにすれば確認できるか。
  • 統計的に有意なホット スポット (消費、乳児死亡率、一貫して高いテスト スコア) を本当に発見したか。あるいは、シンボル化の方法を変更したら、マップから得られる情報は変化するか。
[ホット スポット分析] ツールを使用すると、これらの質問に答えることが可能になります。

空間パターンは、ランダムであっても一定のクラスターを示します。さらに、人間の目と脳は、パターンが存在しなくても見つけようとする性質があります。したがって、そのようにして得られたデータのパターンは、実際に空間プロセスを経て得られた結果なのか、偶然得られた結果に過ぎないのかを判別するのが困難な場合があります。そのため、研究者とアナリストは、空間パターンを定量化するために [ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] (Getis-Ord Gi*) のような統計手法を使用しています。データ内に見つかった統計的に有意なクラスターは、価値の高い情報です。クラスターが発生する場所と時期がわかると、調べているパターンの説明の促進に重要な手掛かりとなります。たとえば、ある特定の近隣地区で空き巣が一貫して高いという情報は、効果的な防止策を作ったり、限られた警察のリソースの割り当てや地区監視プログラムの開始をしたり、徹底的な犯罪調査を実施や参考人の特定する場合に重要な情報になります。

1 エリア フィーチャの分析

エリア フィーチャには、国勢調査、群、選挙区、病院地区、土地区画、公園およびレクリエーション境界、流水域、土地被覆分類および気候帯など、非常に多くのデータがあります。解析レイヤーにエリア フィーチャが含まれている場合、高い値および低い値のクラスターを検索するために使用する数値フィールドを指定する必要があります。これには次のようなフィールドが考えられます。

  • 数 (世帯数など)
  • 比率 (学位を持っている人口比率など)
  • 平均 (世帯収入の平均値、中央値など)
  • インデックス (世帯のスポーツ用品の消費額が国の平均より多い/少ないことを示すスコアなど)

[ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] ツールは、指定したフィールドを使用して、高い値 (ホット スポット: 赤色) と低い値 (コールド スポット: 青色) の統計的に有意なクラスターがあるエリアを表示するマップ (結果レイヤー) を作成します。この種の分析によって、さまざまな質問に答えることができます。

サービスにアクセスするのに最良/最悪のエリアはどこか。

たとえば、子供の数と小児科医の数に基づき、小児科サービスへのアクセス性が良いエリアと悪いエリアを識別できます。この情報は、アクセス性が悪いと判明したエリアに小児科専門の医師を募集するダイレクト インセンティブ プログラムに役立ちます。この分析では、子供 1 人あたりの小児科医の数を反映する変数を作成できます。次に、これらの比率に [ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] を実行して、高い比率 (アクセス性が良いホット スポット) と低い比率 (アクセス性が悪いコールド スポット) の統計的に有意なクラスターを特定できます。

すべての出来事の中で予想される割合より多い出来事の種類は何か。

調理に関係する火事が増加している問題について、郡の消防士が関心を寄せているとします。次の対処が可能です。最初に、分析範囲 (国勢調査区など) の地区ごとに、台所火災の数をその他の住宅火災の数で割ります。次に、これらの割合に対して [ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] を実行して、台所火災が想定より多いコミュニティ (ホット スポット) を特定します。特定種類の食材と調理方法が原因で、一部のコミュニティの調理火災が他より多くなっている可能性があります。これらの危険性の高いエリアに広告や教育用資料を戦略的に配置することで、将来の火災を防止できる可能性があります。

台所火災の防止広告

支持が最も強い/弱い地域はどこか。

特定の政治団体、候補、または住民投票の支持が最も強い/弱い地域を知りたいとします。この情報は、将来の選挙活動の戦略立案に役立つ可能性があります。次のマップでは、赤のエリアは、共和党の投票率が民主党より非常に高い、統計的に有意なクラスターです。一方、青のエリアは、民主党の支持が強い、統計的に有意なクラスターです。マップは、民主党の投票率を共和党の投票率から引き、これらの差分に [ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] を実行して作成します。

2008 Presidential Election Hot Spot Analysis
2008 Presidential Election Results with red areas reflect strong Republican party wins and blue areas reflect strong Democratic Party wins

2 ポイント フィーチャの分析

ポイント フィーチャとして、さまざまなデータが利用できます。ポイントとしてよく表現されるフィーチャとしては、犯罪事件、学校、病院、緊急通報地点、交通事故、井戸、樹木、ボートなどがあります。分析の対象は、各ポイント フィーチャに関連付けられたデータ値 (フィールド) である場合があります。あるいは、ポイント自体のクラスター化の評価だけが対象となる場合もあります。フィールドを指定するかどうかは、質問の内容によって変わります。

2.1 ポイント フィーチャに関連する値が高い/低いクラスターの検索

分析フィールドを指定したポイントの分析

「高い値と低い値がクラスター化している場所はどこか。」のような疑問に答える場合は、分析フィールドを指定します。選択するフィールドは、次のような場合が考えられます。

  • 数 (交差点での交通事故件数など)
  • 比率 (都市の失業率など。各都市がポイント フィーチャとして表される)
  • 平均 (学校間のテスト スコアの平均計算など)
  • インデックス (郡内のカー ディーラーの顧客満足度など)

ポイント フィーチャに関連付けられている高い値と低い値が空間的にクラスター化している場所がわかると、重要な疑問に答えることができます。次に例を示します。

リソースが十分な地域と不足している地域はどこか。

たとえば、災害管理の場合、病床数の傾向がわかると、緊急時の準備や計画が立てやすくなります。ポイント フィーチャが病院を表す場合、利用可能な病床数の平均値を日、週、月、または季節ごとに計算し、これらの平均値に対して [ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] を実行します。すると、常に満室の地域と空き病室のある地域を示すといった、重要な一時的傾向を明らかにすることができます。

別の例としては、学校の先生が最も必要な地域の分析が挙げられます。ポイント フィーチャが学校で、各ポイントが生徒と先生の平均比率に関連付けられている場合、これらの比率に [ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] を適用して、先生や教室が不足している校区を示すことができます。

客足の最も多い/少ないエリアはどこか。

たとえば、ショッピング モールの小売店舗が、客足を反映した分析フィールドを持つポイント フィーチャとして表されている場合、[ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] によって、客足が最も多い/少ないモールのエリアを判定できます。

2.2 ポイント数が多い/少ないクラスターの検索

ポイントの分析、分析フィールドなし

各ポイントがイベント、インシデント、存在の有無を表すようなポイント データの場合、使用する分析フィールドが明確に存在しません。このような場合、クラスター化が著しく (統計的に有意な程度に) 強い/弱いエリアがわかれば十分です。この分析の場合、エリア フィーチャ (ツールが作成したフィッシュネット グリッド、または指定したエリア レイヤー) がポイント上に配置され、各エリア内にあるポイント数がカウントされます。続いて、各エリア フィーチャに関連するポイント数の多いクラスターと少ないクラスターが検索されます。ポイント数の統計的に有意なクラスターがある場所がわかると、次のような多くの質問に答えることができます。

追加のリソースが必要なエリアはどこか。

各ポイント フィーチャが都市の犯罪を表す場合、これらのポイントに [ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] ツールを実行すると、犯罪率の最も高い/低いエリアがわかります。この情報は、犯罪防止リソースの割り当てに役立ちます。

優先度の高いエリアはどこか。

森林の成木を表すポイント データに [ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] を実行すると、樹木の密度が最も高い/低いエリアがわかります。この情報は、森林管理者にとって貴重です。

同様に、各ポイントが病気や害虫のいる樹木を表す場合、[ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] を使用して、これらの問題が最も深刻なエリア (ホット スポット) を特定すると、処置を優先するエリアを判定できます。病気や害虫の発生率が低いエリア (コールド スポット) を特定すると、抵抗力を促進する因子について、手掛かりを得られる可能性があります。病害虫の発生率が高い、または低いクラスターが統計的に有意であることを把握しておくと、基礎的要因がこれらの問題を助長または阻止する働きをしていることについて強力な証拠が得られます。

1 人以上の交通死亡事故が発生したホット スポット マップは、安全向上プロジェクトの優先順位付けに役立ちます。

住宅の差し押さえ に [ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] を実行すると、支援プログラムが最も必要なエリアを判定できます。差し押さえの数が予想外に低いコールド スポットを検索すると、住宅所有者の回復力に関する手掛かりを得ることができます。

この種の分析では (インシデント ポイントをカウントするための集計エリアを指定しない場合)、[ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] ツールは、網目上のグリッドを作成し、それを解析レイヤー内のポイント上に配置します。網目のそれぞれのマス目にあるポイント数をカウントし分析します。ポイントが存在する可能性がある場所を定義しない限り、少なくとも 1 つのポイントがある網目のマス目だけが分析されます。

結果レイヤー内の統計的に有意なホット スポット (赤色) には、カウント値が多い網目のマス目の空間クラスターが反映されます。同様に、統計的に有意なコールド スポット (青色) には、カウント値が少ない網目のマス目の空間クラスターが反映されます。注意: 結果レイヤーは、密度サーフェスではなく、ポイント数が多すぎる/少なすぎる場所が、クラスター化されていて、ランダムなプロセスの結果とは言い難いことを示しています。分析しているポイント データに、統計的に有意なクラスターが存在しない可能性もあります。

2.2.1 ポイントが存在する可能性がある場所の定義

ポイント、分析フィールドなし、境界分析範囲

インシデント ポイント フィーチャが発生する可能性があるすべての位置に対して分析を実行するには、エリア レイヤーを指定するか、分析範囲を定義するエリアを描画します。このオプションでは、[ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] は定義された分析範囲にフィッシュネット グリッドをオーバーレイして、各フィッシュネットのマス目にあるポイントをカウントします。このオプションを使用してインシデント ポイントが存在する可能性がある場所を指定しない場合、[ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] ツールは、少なくとも 1 つのポイントを含むフィッシュネットのマス目だけを分析します。一方、このオプションを使用してポイントが存在する可能性があるすべての場所を定義した場合、定義した境界エリア内にあるすべてのフィッシュネットのマス目に対して分析が実行されます。分析の境界を指定すると特に便利な例を次に示します。

指定した境界内で問題が発生するエリアはどこか。

ポイント データが船から港への支援要求を表す場合、船舶が移動する港の水路を反映した境界エリアを指定します。検出されたホット スポットは、支援要求が予想外に多い場所を反映します。これらの場所の存在がわかることで、調査が進み、防止策が実施されます。

その他のシナリオ:

  • 小売り詐欺は、小売店舗が営業している場所でのみ発生します。異常に多くの詐欺事件がある場所を見つけることで、参考人が示唆される可能性があります。
  • 住宅の差し押さえは、住宅のある場所でのみ発生します。差し押さえのホット スポットを見つけることで、優先して支援する必要がある近傍を特定できます。
  • 森林火災は、森林地帯でのみ発生し、大きな水域内では発生しません。この分析から取得した統計的に有意なホット スポットまたはコールド スポットは、森林管理ポリシーと活動に活用できます。

2.2.2 独自の集計エリアでのポイントのカウント

ポイント、分析フィールドなし、集計エリア

国勢統計区、警察の巡回区域、または土地区画などのエリア フィーチャの方が、デフォルトのフィッシュネット グリッドより分析に適している場合があります。集計に利用するエリア レイヤーを指定する方が適している例を次に示します。

ポイント数が多い/少ない、統計的に有意なクラスターがある行政報告地域はどこか。

アスベスト汚染防止プログラムが最も必要な都市の区域を検索するには、都市の国勢統計区のエリア レイヤーを指定して、住宅内でアスベストが特定されたポイント位置をオーバーレイします。

国内のインフルエンザ ウィルスの拡散状況を理解するには、郵便番号境界と、インフルエンザ インシデントを表すポイント フィーチャを指定します。新しいインシデントを毎週分析することで、ホット スポットの場所と、拡散地域が拡大、縮小、移動しているかどうかを把握できます。

2.2.3 除数の選択

データセットの正規化

ホット スポットとコールド スポットを識別するには、2 つの一般的な手法があります。

  • カウントによる方法 - 特定のデータセットを分析するときに、分析範囲内の集計エリアごとにフィーチャ数のホット スポットおよびコールド スポットを検索します。たとえば、リソースを配置するために、犯罪件数の最も多いホット スポットや犯罪件数の最も少ないコールド スポットを検索する場合などです。
  • 強度による方法 - 一方、特定の現象に影響する基本分布を考慮したパターンの分析と理解が意味を持つ場合もあります。この考え方は正規化とも呼ばれ、領域のサイズまたは各領域のフィーチャ数に基づいて値の差を最小化するために、数値属性を別の数値属性で割る処理です。たとえば、犯罪に関するデータを使用し、人口を考慮して犯罪件数の高いクラスターおよび低いクラスターの場所を調査するとします。この場合は、エリアごとに犯罪件数をカウントし (エリアはフィッシュネット グリッドまたは別のエリア データセットのいずれか)、その犯罪件数の合計をそのエリアの総人口で除算します。これにより、犯罪率 (1 人あたりの犯罪件数) が得られます。1 人あたりの犯罪のホット スポットおよびコールド スポットを検索することで、意思決定に役立つ別の課題も解決されます。
分析範囲内のデータを分析する方法として、どちらも有効です。どちらの方法を使用するかは、質問の内容によって変わります。

除数として使用する属性を適切に選択することが重要です。除数の属性が、分析している特定の現象の分布に実際に影響のある属性であることを確認する必要があります。

適切な正規化には、次のような例があります。

  • 差し押さえの数/総世帯数
  • 観察されたシカの数/総面積
  • 総売上/各地区の顧客数
  • 失業者の数/16 歳以上の人口

[除数] として [Esri Population] を選択すると、Esri Demographics Global Coverage の人口データが使用されます。調査エリアで使用できるデータの解像度を確認し、情報を付加するエリア (指定する集計エリア、または作成しているフィッシュネットのマス目) のサイズと互換性があることを確認してください。各国で使用できる区画レベルと、分析で使用されている人口データの更新日付の詳細については、「Esri Demographics Global Coverage」をご参照ください。

3 結果の解釈

[ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] ツールの出力はマップです。結果レイヤー マップのポイントまたはエリアで、赤色または青色が暗く表示されるほど、クラスター化の結果が偶然でない可能性が高くなります。一方、ベージュ色のポイントまたはエリアは、統計的に有意なクラスターではありません。これらのフィーチャと関連付けられた空間パターンは、偶然の結果である可能性が高くなります。分析の結果、統計的に有意なクラスターがまったく存在しない場合があります。これは、認識しておくべき重要な情報です。空間パターンがランダムである場合、結果の原因を特定することができません。この場合、結果レイヤー内のすべてのフィーチャがベージュ色になります。一方、統計的に有意なクラスターが見つかった場合、クラスターが発生した場所は、クラスターの要因についての重要な手掛かりになります。たとえば、特定の環境有害物質に関連付けられたガン発症について、統計的に有意な空間クラスターが見つかると、それによって人々を保護することを目的とする政策や行動が生まれることもあります。同様に、放課後のスポーツ プログラムを促進している学校と関連付けて、子供の肥満のコールド スポットが見つかった場合、この種のプログラムをより広範に推進していくための強力な根拠にすることができます。

4 トラブルシューティング

[ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] ツールで使用される統計手法は確率理論に基づいているため、この手法では、最小数のフィーチャが効果的に機能する必要があります。また、この統計手法では、さまざまなカウント値または分析フィールド値も必要とされます。たとえば、国勢調査地区による犯罪事件の分析を行った結果、各地区の犯罪件数がまったく同じ数になった場合、このツールでは解析はできません。以下では、[ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] ツールの使用時に表示されるメッセージについて説明します。

メッセージ問題解決策

選択した解析オプションには、ホット スポットとコールド スポットを計算するために最低 60 個のポイントが必要です。

ポイント解析レイヤーで信頼性のある結果を計算するには、ポイント フィーチャの数が不足しています。

確実な解決策は、ポイントを解析レイヤーに追加することです。

別の方法として、境界分析エリアを定義することで、ポイントが発生している可能性がある場所に関する情報を追加してみることができます。この手法では、少なくとも 30 個のポイントが必要です。

また、ポイント群をオーバーレイする集約エリアを指定してみることもできます。この分析では、それらのエリア内に少なくとも 30 個のポリゴンと 30 個のポイントが存在している必要があります。

30 個以上のポイントが存在する場合は、分析フィールドを指定することも可能です。この場合、疑問点は、「ポイントが多いまたは少ない場所はどこか。」から「「分析フィールドの高い値と低い値が空間的にクラスター化している場所はどこか。」に変更されます。

選択した解析オプションには、ホット スポットとコールド スポットを計算するために、解析フィールド内に最低 30 個の有効なデータを持つポイントが必要です。

解析レイヤーで信頼性のある結果を計算するには、ポイントの数、または NULL 以外の分析フィールド値に関連付けられたポイントの数が不足しています。

残念ながら、存在しているポイントが 30 個未満の場合、この分析手法はユーザーのデータには適していません。30 個を超えるポイントが存在しているときにこのメッセージが表示される場合は、指定した分析フィールドに NULL 値が含まれている可能性があります。NULL 分析フィールド値が指定されたポイントはスキップされます。この他に、フィルターが有効に設定されているため、分析に利用可能なポイントの数が減少している可能性もあります。

選択した解析オプションには、ホット スポットとコールド スポットを計算するために、解析フィールド内に最低 30 個の有効なデータを持つポリゴンが必要です。

解析レイヤーで信頼性のある結果を計算するには、ポリゴン エリアの数、または NULL 以外の分析フィールド値に関連付けられたエリア フィーチャの数が不足しています。

残念ながら、存在しているポリゴン エリアが 30 未満の場合、この分析手法はユーザーのデータには適していません。30 を超えるエリアが存在しているときにこのメッセージが表示される場合は、指定した分析フィールドに NULL 値が含まれている可能性があります。NULL 分析フィールド値が指定されたポリゴン エリアはスキップされます。この他に、フィルターが有効に設定されているため、分析に利用可能なポリゴン エリアの数が減少している可能性もあります。

選択した解析オプションには、境界ポリゴン エリア内部に最低 30 個のポイントが必要です。

描画または指定した境界分析エリアの範囲内にあるポイントだけが分析されます。信頼性のある結果を生成するには、少なくとも 30 個のポイントが境界分析エリア内に存在している必要があります。

残念ながら、30 個以上のポイントが存在しない場合、この手法はユーザーのデータには適していません。ただし、30 個以上のフィーチャがあれば、多くの場合、より広範囲の別の境界分析エリアを指定することがこの場合の解決策になります。

別の方法として、30 個以上のポイントをオーバーレイする集約ポリゴンを少なくとも 30 個含んでいるエリア レイヤーを指定することもできます。集約エリアを指定すると、各エリア内のポイント数に対して分析が実行されます。

選択した解析オプションには、集約ポリゴン内部に最低 30 個のポイントが必要です。

集約ポリゴン内にあるポイントだけが分析に含まれます。信頼性のある結果を生成するには、少なくとも 30 個のポイントが指定のポリゴン エリア内に存在している必要があります。

残念ながら、30 個以上のポイントが存在しない場合、この手法はユーザーのデータには適していません。30 個以上のポイントが存在している場合は、それらのポイントのうち、30 個以上をオーバーレイする境界分析エリアを指定または描画する必要があります。境界エリアには、ポイントが発生する可能性があるすべての場所が反映されている必要があります。

選択した解析オプションには、最低 30 の集約エリアが必要です。

選択したオプションでは、ポイント群の上部に集約エリアがオーバーレイされてから、各エリア内のポイントの数がカウントされます。信頼性のある結果を生成するには、少なくとも 30 の個数 (30 のエリア) が必要です。

30 以上の集約エリア内にあるポイントを少なくとも 30 個指定すると、信頼性のある結果を計算できます。集約エリアが 30 に満たない場合は、ポイントのうち、30 個以上をオーバーレイする境界分析エリアを描画または指定してみることもできます。これらの境界エリアには、ポイントが発生する可能性があるすべての場所が反映されている必要があります。

すべてのポリゴン エリア内のポイント数が同一である場合、ホット スポットとコールド スポットは計算できません。異なるポリゴン エリアまたは異なる分析オプションを使用してください。

[ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] ツールによって、各集約エリア内のポイント数がカウントされた結果、個数がすべて同じであることが判明しました。このツールで結果を計算するには、取得されたカウント値に少なくともある程度のばらつきがなければなりません。

すべてのエリアにまったく同じ数のポイントが含まれることがない別の集約エリアを指定できます。

集約エリアではなく、境界分析エリアを描画また指定してみることもできます。

あるいは、分析フィールドを指定できます。ただし、この場合、疑問点は、「ポイントが多いまたは少ない場所はどこか」から「分析フィールドの高い値と低い値が空間的にクラスター化している場所はどこか」に変更されます。

ホット スポットとコールド スポットを計算するために、ポイント位置に十分なばらつきがありません。たとえば、一致ポイントがあると空間的変動が少なくなります。境界エリア、集約エリア (最低 30)、または解析フィールドを指定して実行することができます。

このツールでは、ポイントの数とそれらのポイントの分布状況に基づいて、ポイント群をオーバーレイするためのフィッシュネット グリッドを作成します。フィッシュネットのそれぞれのマス目にあるポイント数がカウントされ、カウント値が 0 のマス目が削除された後、残ったマス目の数が 30未満でした。このツールで信頼性のある結果を生成するには、少なくとも 30 の個数 (30 のマス目) が必要です。

ポイントが存在している一意の場所が非常に少ない場合 (多くの一致ポイントが存在している場合)、推奨される解決策は、ポイント群をオーバーレイする集約エリアを指定するか、ポイントが存在する場所とポイントが存在し得ない場所を示す境界分析エリアを指定することです。

その他に、分析フィールドを指定することもできます。ただし、この場合、疑問点は、「ポイントが多いまたは少ない場所はどこか」から「分析フィールドの高い値と低い値が空間的にクラスター化している場所はどこか」に変更されます。

境界ポリゴン エリア内のポイント間に十分なばらつきがありません。より大きな境界を指定して実行できます。

このツールでは、ポイントの位置とポイントの数に基づいて、ポイント群をオーバーレイするためのフィッシュネット グリッドを作成します。フィッシュネットのそれぞれのマス目にあるポイント数がカウントされ、境界分析エリア外にあるマス目が削除された後、残ったフィッシュネットのマス目の数が 30未満でした。このツールで信頼性のある結果を生成するには、少なくとも 30 の個数 (30 のマス目) が必要です。

ポイントが境界分析エリア内のさまざまな場所に配置されている場合は、より広範囲の境界を作成または指定するだけで十分です。ポイントが存在している一意の場所が非常に少ない場合 (多くの一致ポイントが存在している場合)、推奨される解決策は、ポイント群をオーバーレイする集約エリアを指定することです。

その他に、分析フィールドを指定することもできます。ただし、この場合、疑問点は、「ポイントが多いまたは少ない場所はどこか」から「分析フィールドの高い値と低い値が空間的にクラスター化している場所はどこか」に変更されます。

解析フィールドのすべての値が同じと考えられます。解析対象のフィールド内に十分なばらつきがない場合、ホット スポットとコールド スポットは計算できません。

多くの場合、解析レイヤー内のすべてのポイントまたはエリア フィーチャについて同一の値が含まれる分析フィールドが指定されています。さまざまな値が解析の対象となっていない場合、このツールで使用される統計では解析できません。

別の分析フィールドを指定するか、ポイント フィーチャの場合は、ポイント値ではなく、点密度を分析できます。

指定されたデータに対して、ホット スポットとコールド スポットを計算できませんでした。必要であれば、解析フィールドを指定して実行してください。

通常ありえませんが、ツールによってフィッシュネット グリッドが作成され、それぞれのマス目にあるポイント数がカウントされた結果、すべてのマス目の個数が同一でした。

独自の集約エリアの指定、境界分析エリアの指定/描画、または分析フィールドの指定のいずれかが解決策になります。

[ホット スポット分析 (Find Hot Spots)] ツールで採用されているアルゴリズムに関する追加情報については、「最適化ホット スポット分析 (Optimized Hot Spot Analysis) の詳細」をご参照ください。

5 参考資料

ArcGIS の空間統計リソース

最適化ホット スポット分析 (Optimized Hot Spot Analysis) の詳細

Getis-Ord Gi* 統計の詳細